KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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日本選手権雑感vol.4~幸福な結末?

2005年07月01日 | その他のスポーツ
これを「ケガの功名」と呼んではいけないだろうか?

6月29日、北海道の深川で行われた「ホクレン・Diatance Challenge」の10000mで、三津谷祐が、27分41秒10の自己ベスト記録をマークした。日本歴代3位に相当する記録であり、当然ながら、世界選手権のA標準記録を上回っている。

これで、1度は取り消された、世界選手権代表の座を得たのみならず、日本選手権2位の大森輝和も代表に決定した。

最も望まれる結末であり、かつ、最も実現困難な結末だったと思う。

まずは、三津谷選手の健闘を称えたい。代表決定から、大森選手サイドから出た異議申立て、そして代表決定取り消しにいたる経過は精神的にかなりきつかったと思う。

もともと、実力は十分あった選手なのだ。とっくにA標準を突破していてもおかしくなかったに違いない。ただ、「きっかけ」が無かっただけなのかもしれない。

陸上ファンにはご存知の通り、両者はともに香川県の出身である。大森は高松工芸高校、三津谷は尽誠学園、ともに駅伝の強豪校である。5歳年上の大森は三津谷にとっては良き先輩であり、ライバルであったのであろう。

「自分が記録を突破すれば、自分だけでなく、大森さんも代表入りできる。」

よくぞ、このようなプレッシャーに耐え、100%以上の実力を発揮できたものだと思う。

三津谷にこのような試練を与えるために、大森を差し置いて、最初三津谷だけを代表としたのですか、澤木さん?(苦笑)

まあ、今後はこのような形でなく、選手たちに100%実力を発揮できるような場を設定して欲しい。「選考レース重視」、「日本選手権重視」という方針を徹底させたいのなら、理事会で増田明美さんから意見が出たように、日本選手権会場となる国立競技場のスタジアムが、せめてサッカーの日本代表の試合の半分くらいは埋まるような方策を考えて欲しい。

「Distance Challenge」という大会の存在自体、陸上ファン以外にどのくらい知られているのだろうか?

そして、三津谷、大森の二人には、これからが
「世界へのスタート」と思って、頑張って欲しい。ベケレの背中を追いかけろ!!ヘルシンキの観客たちに「ベルリン・ムラコソ」を思い出させてやれ!!

健闘を祈る。



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