KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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60年目のびわ湖毎日マラソン展望(外国人選手篇)

2005年03月06日 | マラソン時評
今回で、びわ湖毎日マラソンは60回目を迎える。正確に言えば、第1回から第16回までは大阪で開催され、第18回と第19回は、東京五輪のコースで行われているし、第49回は広島アジア大会の代表選考とリハーサルを兼ねて広島で行われたのではあるが。

'80年代は、当時の日本のトップを争う、瀬古利彦、宗兄弟、伊藤国光、喜多秀喜、中山竹通らが福岡か東京に集中し、記録の面でも地味になっていたが、'90年代後半、マルティン・フィスがこの大会のレベルを上げた。フィスが引退後も、アントニオ・ペーニャ、昨年優勝のホセ・リオスとスペインのランナーたちがレースを盛り上げてきた。

今回、そのリオスもかすむほどの「大物」が来日した。アテネ五輪で、まさかの妨害に遭いながらも銅メダルを獲得した、ヴァンデレイ・デ・リマが、五輪後の初マラソンにびわ湖を選んだ。

個人的には、金メダリストのバルディー二を招待して欲しかったが、熱心なマラソン・ファンの方にはご存知の通り、デ・リマは'96年の東京国際で初来日し、アントニオ・ピント、アルベルト・フズダドら強豪を交わして優勝したのをはじめとして、2年後の東京でも2位ながら自己ベスト記録(2時間8分31秒)をマーク。2001年の別府大分でも2位、と日本で好成績を残している。一昨年の福岡は12位だったが、そのために、この大会で優勝した国近友昭、2位の諏訪利成ら日本代表選手はアテネ五輪で中盤から飛び出した彼を見くびっていたのではあるまいか?

'69年生まれというから、高岡寿成より一つ年上である。今回はこれまで以上に注目集めているし、早くからびわ湖への出場を表明していたし、日本の大会との相性の良さからして、今回も優勝争いに絡んでくる可能性は高い。

昨年優勝のリオス、僕は彼をアテネのメダリスト候補に推しただけに、今回、五輪での失敗の汚名を返上してもらわなくては、こらえせんのやけんね(笑)。さらには、去年のベルリン2位のジョセフ・リリ、一昨年の別大優勝のサムソン・ラマダーニと、最近の国内マラソンにしては強豪が揃った。

日本の大学、実業団で活躍する外国人選手も見逃せない。昨年の北海道でマラソン初優勝をはたしたラバン・カギカ、別大、延岡西日本とペースメイカーの経験を積んだアブドラ・バイ、高校駅伝で活躍したジェームス・ワイナイナ、初マラソンに挑むオンベチェ・モカンバらも優勝争いに絡んできそうだ。そのモカンバの山梨学院大の先輩であるジョセフ・オツオリ、ステファン・マヤカも健在ぶりを見せて欲しい。

福岡、別大、東京と日本人選手の優勝が相次いだが、外国人選手の顔ぶれが寂しかったことは否めない。(福岡には、世界歴代2位のサミー・コリルが来てはいたが。)今回のメンバーとの勝負に勝ってこそ、「マラソン・ニッポン劇的復活!!」と声を大にして叫びたいところだ。


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