KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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2010大阪国際女子マラソン雑感②

2010年02月24日 | マラソン観戦記
日本人が勝てないと視聴率も低迷するのか、今回の大阪、視聴率も10%を割り込んだという。今の現役ランナーは「スター不在」ということなのだろうが、その分中継の解説者は充実?していた。おなじみの増田さんばかりか、Qちゃんに千葉ちゃん、そして上から目線の女王様コメントの有森さんまで。さらにはジャニーズ系タレントも登場。ランナーが「スター不在」だから放送席にスターを揃わせたということか。

そもそも、「スター」とは何か。「華」があるとかないとかいうけれど、「華」とは何ぞや。それは要するに「競技の実力」以外の「付加価値」に他ならない。

「ミセスランナー」ということはもはや、付加価値にはならない。「ママさん」もしかり。実は女子マラソン人気を支えている「お父さん」たちにとっては、付加価値にはなりにくいのではないかと思う。

今回、初マラソンで注目度が高かったのは木良子。地元大阪の「名門」ダイハツ陸上部所属で、今や大学女子駅伝の頂点に立った佛教大の出身である。結果は日本人3位になる6位に終わったが、翌朝の主催紙系列のスポーツ紙の一面を飾ったのは彼女だった。日本人トップでないランナーが一面を飾ったのは、'99年の藤川亜希以来である。(その時の日本人トップは小幡佳代子)小幡と小まりが辞退すれば、今秋のアジア大会代表に選出される可能性は大きい。

そして、もう1人、僕が注目していたのは野尻あずさ。学生時代はクロカン・スキーで冬季ユニバーシアードの代表になった経験があるという異色のランナーである。ランニングでも、ポートランド・マラソンで2位になったこともあるし、富士登山競走で優勝歴もある。バンクーバー冬季五輪開幕目前の時期に彼女が優勝ともなると凄まじい反響が起こりそうだったが、結果は8位。ポートランドの記録は大幅に更新したものの少々物足りない。陸上競技転向後、わずか1年半でメジャーマラソン大会に優勝どころか日本人トップにも立てなかったが、それほど女子マラソンは甘くないというか、層の薄い競技ではないということだろう。

2大会連続で優勝を逃したことで「王国崩壊」と見る向きもあったが、僕はそれほど悲観はしていない。今は単に「休息期」だと思っている。なんと言っても、五輪で日本が2大会連続で金メダルを獲得しているのに、日本が不利になるようにルール改正が行なわれたわけではない。(そんな事が可能だろうか?)長く競技を続けられる環境が整ってきているから選手層も分厚くなってくるだろう。

ただ、視聴率の低迷は気になる。あれほど「空前のランニング・ブーム」と言われる状況の中、エントリー・ランナー(初心者のことをそう呼ぶらしい。老舗ランニング情報誌の編集長でさえ最近知ったという。)たちは、テレビでマラソン中継を見たりしないのだろうか?勝田や館山、そして愛媛などこの日行なわれたマラソン大会に出場していたから見れなかった、というのであればいいが。



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