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花と動物ーいきもののアート展 最終日、3人の作家が来ました。

2020-02-02 21:49:01 | 美術

会場風景


左から  金属造形作家 中村 貴寛氏  立体彫像作家 加藤 有造氏  画家 松本 亮平氏
部門区分は自分が勝手に付けました。


同 上 GALLERY 0-TWO職員が加わって記念撮影

なお、作品を購入された方との談笑もその場の画像もあります。
肖像権もありますので、ここには載せません。


彫金製作説明

それぞれが違う分野。お互いに勉強になるようです。


客も一緒に何やら盛り上がっているようです。


松本 亮平氏デザインの新作ストール

花と動物ーいきもののアート展 

2020-02-02 21:48:28 | 美術
前橋の美術2020 トナリのビジュツ 
協力企画 主宰:前橋の美術 2020 実行委委員会

場所:GALLERY 0-TWO 前橋市荒牧町2−16−10 
℡:027−235−1331
会期:2020年1月24日(金)〜2月2日(日) *火曜定休

*出品作家 (あいうえお順)
新井 コー児  大島 康幸  奥秋 由美  加藤 有蔵  金井 訓志
香莉 みあき  高岡 香苗  中村 貴寛  松本 亮平 他 



作家さんへの取材はできませんでした。画像が中心です。





作家コーナー別に順不同に並べました。

*新井 コー児 コーナー

猫・犬は新作 エッチング画も新作?

立体:紙粘土、アクリル


元気の良い猫(ミケ)に挟まれ、困った様子の犬(ダックスフンド)


悪戯っ子

自立していますが、転倒防止のため「ひっつきむし」で固定されています。
「可愛い」と思っても、抱き上げないで下さい。



*金井 訓志 コーナー


今回の展示は3点のみと少ない。





花??


花????・・・・・ 

削ぎ落としに落とした究極のデザイン 
Cowの表記違いじゃない?
自分には「後ろを振り向く牛」にしか見えました。
表面はコーティングされていて、鮮やかな配色を一層際立たせています。



*松本 亮平 コーナー

招き虎

自分が付けたサブタイトル?
①大人気(おとなげ)ない虎猫 
カナブン、カエル、白蛇 VS 虎猫
首に鈴がついているので、虎ではなく「虎猫」(雄)であることが分かります。
「いい加減にして、こっちに来なさい!」と白い「招き猫」(雌)が呼んでいます

②弱肉強食 or 食物連鎖
蛇 > 蛙 > カナブン  
そこに 虎猫 が加わって 
虎猫 > 蛇 > 蛙 > カナブン  
そして、多分 白猫 > 虎猫
 
「ストーリー」を創造するのは作品を見た「あなた」です。

松本氏からの補足説明
虎は日本においては想像上の動物であるが、中国には実際に虎がいる。
中国古画の虎にヒントしている。目は古画のを特徴を表している。
虎の肉付きはあくまでもリアリティを重視。古い画には「影」はないが、「影」を付けることによって現代画らしくした。
招くは何か?
蛙は「無事帰る」、黄金虫は「金」つまりお金。白蛇は「幸運」を示している。
弱肉強食と言う意味も含んでいる。見た人の想像が膨らめば、自分の描いた意図に沿っている。



床の間に合いそうです。 小雀がアクセントになっている



孔雀の羽の一筋一筋が繊細に描かれています。「絵標本」をみるかのようです。観察力が凄い。





「生物学専攻」かと思いましたが、異色の経歴。
 
最終日2月2日(日)午後、松本氏が来るらしい。時間は分かりません。

*香莉 みあき コーナー

テーマは「不思議の国のアリス」でしょう。







お手頃価格なので、プレゼント用にも適しているようです。例えば、お雛様飾りを贈る代わりに



手法が詳細に説明されています。時間と手間の掛かる地道な作業です。

*高岡 香苗 コーナー


今回のテーマは「花と動物』 テーマにあった作品を揃えました。
今回の「テーマ」に合わせた新作かもしれません。





会場中央に据えられた大作



金が浮き上がって見えます。会場に行って斜め横から見て下さい。



*中村 貴寛 コーナー

一枚の胴・真鍮の板を打ち出して作る。気の遠くなるような手間が掛かる。

中央の作品の額は「フィレンツェの骨董市」で入手したものらしい。見事なまでに調和しています。


斜め横から見ると




金魚が一杯。これはランチョウらしい。


僕の好きな「家守」


置き台の下に隠れていたのは「眠り猫」





土日には作者が来ています。
皆様がお声を頂ければ、実演してくれるます。



展示コーナーにあった生花

常客が週替わりで活けてくれています。2月2日生け替え(草月流)

*大島 康幸 コーナー

枯木 
これが一番高価な作品。

これって枯れ枝に木彫りの鳥を付けただけじゃない?
となれば、タイトルは「鳥」とすべきじゃないだろうか?
と見えるのですが・・・・・

やはり、「枯木」なのです。

これが小枝なら、割れが入ります。ありません。
芯持ち材は乾燥過程において必ず割れが入る。
我が家の柱には割れがない? それは背割りをして防いでいるから。あるいは中身が集成材だからです。
割れた部分を回避しつつ、百舌鳥を彫る。
留まり小枝を含め、一本の木材からこれらを全て削り出したのだとしたのなら・・・・・・・
気の遠くなるような、神経を使う作業が続く・・・・




何にも描かれていないキャンバス 

そのキャンバスも弛んでいる。
これで作品なの? 
未完成品じゃないの?

お手を触れないで下さいって?





痒い、痒い・・・・

何も描かれていない弛んだキャンバスも含めて、作品なのです。
蚊の足がキャンバスに張り付いている?様子を虫眼鏡で観察して下さい。







作家は木の遠くなるような手間を掛けている。
作家は明らかに遊んでいる。
観る人を見て楽しんでいるのじゃないか。

概ね、「美術館」向け作品だと思います。

*奥秋 由美 コーナー


キャンバス、額も含めて創作










生花

*加藤 有造 コーナー










乾漆造り 仏像と同じ技法?





作品ごとに手法が異なる。古くある技法と現代技法をミックスした作品が面白い。


・参考
・ミクスト・メディア https://artscape.jp/artword/index.php/ミクスト・メディア
・乾漆造 https://kotobank.jp/word/乾漆像-48856
・FRP https://ja.wikipedia.org/wiki/繊維強化プラスチック

◯個展・グループ展をみていつも思うこと。
作者側からみれば、自分の作品を見てもらう場、かつ、生活の糧を得る場です。
評価が得られれば嬉しい。励みになる。
売れれば嬉しい。
販売には厳しい現実がある。

鑑賞者側からみれば、入館料を支払って、美術館に行くのが気楽です。
作家の評価、作品価値の定まっている場合に適しているでしょう。
しかし、若い作家の作品に触れることはできません。
美術館での柵で遮られた鑑賞とは別の生の接触もできる。
運が良ければ、作家と直接話が出来る。

そうしていると、若い作家を応援したくなる。
一番の応援は作品を購入することはわかっているのだけれど、懐具合が許さない。

自分が出来るのは、ブログで応援する位かな〜 

花と動物ーいきもののアート展(金属造形作家 中村 貴寛の仕事)

2020-02-02 08:25:11 | 美術
その後の様子。

前橋の美術2020 トナリのビジュツ 協力企画 主宰:前橋の美術 2020 実行委委員会

出品者は主に群馬県に縁のある作家が多い。中には種々の縁で県外作家もいる。
GALLERY 0-TWOの会場では県外作家も多いようです。

県外作家の中で、埼玉在住の「金属造形作家」である中村 貴寛氏は、毎日にように会場に来て、来場者に説明している。
要望により実演します。









材質は銅。
展示作品の材料は銅、真鍮、銀です。目的に応じて、材質を使い分けています。
作品の色は材質によって変わりますが、その後の処理で変化させ、作品を完成させているようです。
材質によって硬さが違います。
それは加工する場合に影響する。硬度を硬いから柔らかいの順に並べれば、真鍮、銀・銅の順です。

作品の製作順(自分のメモ、調べたものではありません)
作品の半透明な型紙を作る。作品の裏側にカーボン紙を挟み、型紙の反対面からペン?でなぞる。
つまり、作品に裏側に作品の鏡像が写ります。
銅板を作品の裏側から叩き出す作業。
作業台はアスファルト台:熱を加えれば溶ける。冷めれば固まる。溶かしたアスファルト上に作品(今回は銅板)を載せれば、固定が可能です。
今回、見学した作業は作業台に上に新聞紙を置き、その上に銅板を載せ、裏側から加工に合わせたノミ?(治具)を使い打ち出します。 新聞紙の厚みを変えて、叩き出す深さを調整しているように見えました。
製品を裏側から叩き凹(製品表面は凸)にする。。叩いた周囲も引っ張られて伸びて凹になる。平に仕上げたい場所も凹になってしまいます。そこで、作品をひっくり返して、平にしたい凸になっている部分を叩く。
ひっくり返しの連続作業によって、目的とする形に仕上げていくのです。
ノミの太さ・大きさ。先端の形状は千差万別。鉄棒を切断して、自分流のものを作る。その数、数百本。イタリアの師匠は数千本の単位で持っているとか
シルバー装飾品があります。ブレスレット、指輪、ネックレス。シルバーにも純度があるのですね。
身に着けるものは軽いものが良い。貴金属は重い。ボリュームがあった方が見栄えが良い。つまり、薄い貴金属を打ち出して、ボリューム感を出し、豪華に仕上げるのです。





今回の企画のテーマは「花と動物」。それの沿った作品を中心に展示しています。
その一方、来た方の関心は銀細工の装飾品に強いようです。
最終日2月2日(日)は銀細工装飾品を増やしました。