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光照寺

 『光照寺』は、時宗の寺院となり、山号は「西台山」となります。創建の年ははっきりわかりませんが、時宗の開祖「一遍上人」が、1282年3月1日に鎌倉入りを図った時に、巨福呂坂の木戸の辺りで、時の執権「北条時宗」一行に遭遇し、鎌倉入りを阻止されてしまいます。そのため、木戸の外にある山のふもとで野宿することになるのですが、後年、その野宿した場所に建立された寺院こそが、「光照寺」となります。


 『光照寺』・・・「一遍上人」の法難霊場の地に建立されました。





 「山門」には、クルス紋(キリスト教の十字の紋)が見られます。


 「クルス紋」・・・鎌倉検定には良く出題されていますね。



 なぜ、時宗の寺院にクルス紋があるのか不思議に思うでしょうが、江戸時代になると、キリスト教が弾圧され、キリスト教徒でない事を証明するために、皆どこかの仏教寺院の檀家にならないといけませんでした(寺請制度)。その際に、時宗は、開祖「一遍上人」が熊野権現で夢の中でお告げを受けた「信不信をえらばず、浄不浄をきらはず、その札をくばるべし」の言葉通り、仏を信じようと信じまいと阿弥陀仏の力によって救われますよという思想だったため、関東の隠れキリシタン達の多くが、時宗の檀家となったと云われています。この「光照寺」の山門にあるクルス紋もそのような背景によってのものと考えられます。


 「子育て地蔵」・・・山門脇にあります。




 「おしゃぶき」様の祠・・・子どもや老人の咳が止まると云われております。


 「猫石」・・・境内にある石でよく猫の寝床になっている石です。勝手に命名させて頂きました^^


 「光照寺」は、北鎌倉にありますが、その中でも鎌倉方面とは反対側にあることもあり、観光客の方も訪れることも少ない寺院となりますが、「一遍上人」ゆかりの寺院であるだけでなく、江戸時代の隠れキリシタンの方達にとって、とても重要な役割を果たしてきた寺院と考えると、感慨ひとしおですね^^

 なお、時宗は「一遍上人」は鎌倉入りは果たせませんでしたが、執権「北条時宗」に対した時の毅然とした姿勢が、鎌倉の人々の間で感動を呼び、鎌倉においても時宗は広く信仰されることとなります。


「行き方」
JR「北鎌倉駅」下車後、常設改札口を出たら右折します。3つ目の信号を左折したら右手にあります。駅から5分位です。


 3つ目の信号を左折します。目印は右手のポストがある「鎌倉小坂郵便局」になります。


 「鎌倉小坂郵便局」・・・目立つ建物です。



『光照寺』
住所:鎌倉市山ノ内827
電話:0467-46-6355
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:100円程納めて欲しいとの記載あり。
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