江戸絞りにハギの花の真骨頂を見た!
📷2022年9月7日:粋だねぇ~、江戸絞りは。
今朝(9/7)は、9時前に家を出た。ちょっとした買い物である。目当ての店は、9時半に開店だ。このようなご時世だから、開店と同時に店に入り、ササッと買い物を済ませてしまうため。もちろん、道すがら行う野の草のパトロールは、とても大切なミッションの一つだ。
そのパトロールで、いいめぐり逢いがあった。江戸絞りに出会ったのである。あのマメ科ハギ属の耐寒性落葉低木の木本のことだ。
📷2022年9月7日:江戸絞りの暖簾をくぐると、そこには・・・。
真っ白な花、旗弁の基部には紫色の斑が入る。ねっ、いい表情してるでしょ。ヤマハギも素朴でいいのだが、江戸絞りという名を冠するだけに、思わず「粋だねぇ~」という言葉が口を突いて出た。
一般的に、ハギの花の形状は蝶形花と呼ばれ、旗弁1枚、翼弁2枚、舟弁2枚から成るとされる。そう、マメ科の花に多い形だね。
この江戸絞りだけでなく、いろいろな野の草をパトロールで補導し、帰途に就きながら考えた。近頃、よくマメ科の花、特に、ハギの仲間に出会うものだと。
そこで、野の草のパトロールで撮った花も面白いが、それは後日に譲るとして、撮り溜めたハギの仲間を貼り込んでみよう考えた。
ハギとは言えども、エト・セトラ!
📷2022年9月6日:S台中央公園にて。
山野でよく見かけるハギといったら、この種であろうか。ヤマハギでいいのかな。万葉の頃から人々に親しまれ、万葉集でも142(or 138)種に詠まれ、一番数が多い花とされる。
ちなみに、二番目の梅が119(or 118)種というのだから、ヤマハギに限らず、ハギの仲間がいかに万葉人に愛された花であるかが知れようというもの。
素朴でいいと申し上げたが、いかんせん撮り難い。そよと吹く風にもゆらゆらと揺蕩って補足し難いのだ。
📷2015年9月14日:シロハギとか、白花萩とか呼ばれる品種。白一色、旗弁にも斑が入ることがない。
📷2015年9月14日:古を思い、昔の姿がちらりと顔を出す時があるようだ。
こちらは、一般的にシロハギ(白萩)と呼ばれる種。もちろん、マメ科ハギ属の落葉低木である。
一説には、ミヤギノハギの変種とされ、時折り、先祖返りしたと思われる赤紫が混じる花を付けることもあるようだ。
ハギと名乗るも、その正体は・・・?
📷2017年9月4日:山梨県北杜市・小淵沢町上の原辺りにて。ナンテンハギと思われる。
八ヶ岳南麓をパトロール中に捉えたナンテンハギ(南天萩)と思われる野草である。
堂々とハギと名乗っているが、マメ科ソラマメ属の多年草で、別名フタバハギとも呼ばれるそうだ。
📷2016年3月28日:不老川河畔のお宅のお庭にて。ポップな装いでひと際目を引くトキワヒメハギ。
たまに散歩で訪れる不老川河畔、同年代と思われる山野草好きのお宅のお庭で咲いていたトキワヒメハギ(常盤姫萩)である。
ヨーロッパ西部を母国と定めるヒメハギ科ヒメハギ属の落葉低木、ひと際目を引くカラフルさが気分を上げてくれる。もちろん、ハギ属とはことなり、ポリガラなどの仲間とされる。
雑草と呼ぶことなかれ! 野の草にもハギと見紛う花たちが躍動する。
📷2022年9月6日:S台中央公園にて。猫じゃ、猫じゃ、ネコハギじゃ~!
実は、この子、正統なマメ科ハギ属の出身なのである。旗弁に刻された斑紋もなかなかのものだが、10㎜あるかなしかの大きさのため、あまり顧みられることはない。
茎が地を這うように枝分かれし、その勢力範囲を広げてい行く。「そこどけ、そこどけ、ネコハギ様のお通りじゃ~」と言う訳である。
📷2022年7月18日:メドハギ(筮萩)、かつで筮竹の替わりに用いられたことからの命名とされる(他説有り)。
あのWikipediaでは、「メドハギはハギ属の雑草で、・・・」というフレーズから書き起こされている。ことさら雑草にこだわるとは、メドハギに苦い思い出でもあるのだろうか。
そう、この子も正統なマメ科ハギ属の仲間なのだが、上述の如く、いまではあまり上等な扱いを受けることはないようだ。
📷2016年8月29日:マメ科ヌスビトハギ属の多年草、ヌスビトハギである。
📷2022年9月6日:何やら怪しげな目つき。こちらは同じマメ科ヌスビトハギ属の多年草だが、その風体からかアレチヌスビトハギと呼ばれる。
📷2016年8月22日:やはりヌスビトハギ属だが、フジカンゾウ(藤甘草)かと思われる
ヌスビトハギ属も多い。押し並べて蝶形花なのだが、ご覧の通り、それぞれに個性がある。
そして、この一族、サングラスのような果実を作ることでも知られている。この果実、いわゆる引っ付き虫である。ご注意あれ!
「語源由来辞典」というサイトがある。そこに、このヌスビトハギの命名の謂れが記述されていた。
盗人の足跡に似たものか、引っ付き虫が衣類に付かぬよう盗人のようにそろりと歩いたものなのか、興味が尽きない花たちである。
萩の揃い踏みですね、丁寧な内容参考になります。
昨日の散歩で私も草藪のなかにネコハギらしきものをみつけましたが、あまりきれいに撮れませんでした。
ハギの立ち姿は撮り難くてどこを切り取った方がようのか迷ってしまいます。このように
私もいつかはみんなこのように撮ってみたいです。
(あっ、それとも、「空や花」さんとお呼びした方がよろしいのでしょうか?)
萩と名がついていても、ハギ属ではないというケースがいくつか見られました。
花の名前って面白いものですね。
そう、そう、ニッポニカ(日本大百科全書 https://japanknowledge.com/introduction/keyword.html?i=1944)によると、まだまだハギには仲間がいるようで、40種ほどが確認されているようです。びっくりですね。
コメント有難うございました<(_ _)>
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
ヤマハギにはいつも泣かされてます。
もう、とにかくたくさん撮るしかないなぁ~、とばかりにシャッターを押し続けますが、そんな行為をあざ笑うかの如く、ブレた写真ばかりがメモリを食いつぶします。
街を歩いてきて無風と思っていると、林や森の中には空気を揺るがすナニモノかが潜んでいるようで、なかなか一筋縄ではいきません。
苦肉の策ですが、ちょっと広めに撮って、良さそうなところだけトリミングしちゃいます。あっ、インチキですかね 笑
コメント有難うございました<(_ _)>