アジサイの仲間は三種ほど。一重の萼咲きであるこの奏音(かなと)、やはり一重の萼咲きの藍姫(あいひめ)、それに八重白花ガク咲きのホワイトエンジェルである。
アジサイの仲間は、意外と簡単に挿し木が成就する。鉢植えの奏音の他に地植えが一株、藍姫も地植えで三箇所ほど、ホワイトエンジェルはあっちこっちと場所を移動し、いまでは南側の小庭の外れで生きている。
ホワイトエンジェルにはつぼみが付いているが、他のヤマアジサイにはつぼみが見えない。昨年の強剪定が響いたか。
北岳のミヤマハナシノブだが、花の終りが近づいている。高山植物の範疇に入るとされるこの花が、この地で、これほど咲いてくれるとは思わなかったので、驚き、かつ大変喜んでいる。
さて、問題は夏越しである。せいぜいが遮光ネットの陰に置くといった程度で、その他に何を、どうすればよいのか、ノーアイディアなのである。あ~、苦い経験が頭をよぎる。
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📸2021年3月5日:銅葉(黒葉)エゾハナシノブ。 ( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📸2021年3月5日:ミヤマとはだいぶ印象が異なる。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
実は、ハナシノブの類は初めてではない。2021年のこと、エゾハナシノブの銅葉改良種とされるポレモニューム・パープルレインを育てたことがある。この花、耐寒性はあるが耐暑性は「中」程度という触れ込みだった。案の定、その夏を越すことなく、次のミッションへと旅立っていった。
繰り返すが、ミヤマハナシノブは高山植物の範疇に入る。その上、オークションで落札した折に、麗々しく「北岳の」といった形容詞が付いていた。これは、酷暑に強かろうはずがない。
花後の姿を観察すると、いくつか蒴果を育んでいそうである。これは、大事に採取しておいたほうが良さそう だ。多年草といわれるが、種によっては二年草もあるという。この株のまま夏越しが叶えばよいのだが、なにはともあれ蒴果から放出される実を採取することに照準を合わせることとしよう。