【📸2024年3月30日:クサヤツデ(草八手:キク科クサヤツデ属の多年草)】
なかなか面白い花だという。花は暗紫色の管状花、それが花柄から下向きに垂れ下がるように咲くという。そう、モビールのように。
産毛に包まれていたあのクサヤツデのことなのだが、この日、ほどけた。ほら、葉が三枚ほど見えるだろう。まだ、二つほど冬芽があるようだ。
花は秋だという。まだまだどのように化けるのか、予想も付かない展開が待っているのかもしれない。お楽しみは、これからだ。
【📸2024年3月31日:八重咲きヒメリュウキンカ(姫立金花:キンポウゲ科キンポウゲ属(ラナンキュラス属))】
【📸2024年3月31日:カラスバヒメリュウキンカ(烏葉姫立金花)はまだつぼみ。】
八重咲きのヒメリュウキンカが咲いた。カラスバ(烏葉)も同居しているのだが、こちらはまだのようである。
とても多くの品種がある。そして、とても生命力が強い。塊根がポロっと一つ分離しただけで、今度はそこで生き永らえて繁殖が始まる。
そんなわけで、猫の額でも、各所にコロニーを見ることができる。
【📸2024年3月30日:気づいたらタツタソウが咲いていた。地に這いつくばるように咲いていた。】
【📸2024年3月30日:このつぼみ、なんとなくホワイト!? いや、いや、本来の藤色が滲んでるでしょ。】
タツタソウ(Jeffersonia dubia)、メギ科の花である。原産は中国東北部から朝鮮半島とされ、日本には自生しない。本来の花色は藤色と言えばいいだろうか、薄紫と言っても間違いではない。
だが、タツタソウには白花も存在する。アメリカ産の白花タツタソウ(アメリカタツタソウ:Jeffersonia diphylla)は珍しくはない。意外と広く流通しており、一般的に、「白花タツタソウ」として販売されているのは、このアメリカ産なのだ。
ところが、藤色や薄紫の花が咲く「Jeffersonia dubia」のなかに、まれに白花が存在する。この品種は「ホフマンタイプ」、「ホフマン系の珍品タツタソウ」などと呼ばれている。この「ホフマン」だが、何を意味するのか、検索してみたがわからない。突然変異と関係があるのかな?
ちなみに、我が家のタツタソウは「Jeffersonia dubia」の方である。そう、いまのところ花被片にうっすらと薄紫が差している程度だが、平開していくうちに色が変化していくことだろう。真正ホフマンタイプはしべも薄いクリーム色系統だそうなので、一瞥するだけでそれとわかるという。
【📸2024年3月30日:フクジュソウの果実(痩果)が膨らんできた。】
【📸2024年3月30日:果実を撮っていたら根元に花が咲いていることに気づいた。えっ、いま?】
実は、植物のトライコーム(trichome)に関連した日記を書こうと、猫の額にある産毛が目立つ植物を撮り貯めていた。
フクジュソウもそのつもりで撮っていたのだが、根元に黄色のナニモノかを見つけ凝視した。なんと、形は妙ちくりんであるが花ではないか。こんな時期に、フクジュソウの花を拝めるとは、このところの寒暖差も粋な計らいをするもんだと一人悦に入る。
【📸2024年3月30日:背高のっぽの花茎には哀調が見える。丈の低いこの花茎はいまが盛りって感じかな。】
【📸2024年3月30日:コゴメイヌノフグリ(小米犬陰嚢:オオバコ科クワガタソウ属の多年草)】
【📸2024年3月30日:アネモネ・シルベストリス(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)】
今日、花開いた白花たち。タンチョウソウ、コゴメイヌノフグリ、アネモネ・シルベストリスの面々である。
期せずして白花ばかりだが、属こそ違え、清らかな花たちであることよ。
しとどに濡れ、春の嵐を思わせる風になぶられても、野に咲く花としての矜持を忘れない。そんなことさえ窺わせるタンチョウソウとユキワリソウではないか。
いずれも、すでに花期の終わりを思わせる哀調が見て取れる。両者とも、これから若葉の季節となる。
【📸2024年3月29日13時48分:この花、実はまだ名前の同定ができていない。ジェーン‐ドウ(Jane Doe)なのだ。】
ある人は春咲きのノコンギクだという。また、ある人はチョウセンシオン(ヨメナ)の変種だという。しかし、その真の名前は、まだ不明のままだ。
ノコンギクは秋に咲く。チョウセンシオンは晩春から咲き始める花と言えよう。そのいずれにも似て、いずれにも似ていない不思議な花なのだ。
それにしても、こんな嵐の日に咲かなくても良かろうに。そして、こんな日に咲いてくれて有難うって。
【📸2024年3月29日13時45分:花びらの一片が折れている。】
同じ言葉を、同じように嵐に耐えたこの花にも掛けてあげたい。萼片の一片が折れていた、あのキタヤマオウレンにである。
いいものだね、わずか15ミリほどの花にしか過ぎないが、もっと、もっと大きく見えたよ。
【📸2024年3月29日13時46分:アズマシロカネソウ(東白銀草:キンポウゲ科シロカネソウ属の多年草)】
すっかりレギュラーの一員として定着した感のあるアズマシロカネソウ、今日も登場願った。
雨が続いたり、嵐に見舞われたりとすぐれない天候が続いているが、気温は平年並み以上という日が珍しくなくなった。
そんなことが幸いしたのだろう、にょき、にょきっとさらに花茎を上げてきた。さぁ、今度は君がほころぶ番かな。
【📸2024年3月22日11時53分:キタヤマオウレン(北山黄連:キンポウゲ科オウレン属の常緑多年草)】
【📸2024年3月27日9時32分:5日後のことである。キタヤマオウレンが動き出した。】
【📸2024年3月27日9時39分:花びらの一片が折れている。】
【📸2024年3月27日11時38分:四片が平開しつつあるが、あと一片が・・・・・・。】
久方ぶりに、暖かな日となった。と言っても、やっと平年並みに戻っただけのようである。
ここ数日の雨で縮まり込んでいた草花が動き出した。萼片に描かれた薄紫色の花脈の美しさに見惚れていたキタヤマオウレンだが、平開するとともにもう一つの側面が露わとなる。真っ白なのだ。この姿こそ、オウレン属特有の清々しさがより一層際立つと思うのだが。
【📸2024年3月27日9時47分:ギンサカズキイチゲ(銀盃一華:キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)】
昨日、「なんだ、まだつぼみじゃないか!」と、悪態をついたギンサカズキイチゲに変化の時が訪れたようだ。
同じニリンソウの仲間であっても、我が家に限って言えば、八重系のギンサカズキイチゲの方が早く咲く。
これから、十分時間をかけて、ギンサカズキイチゲが咲き、ニリンソウへと引き継がれ、その後、ハルオコシが受け継いでいく。
サクラほどの派手さはないが、春の妖精たちの饗宴も捨てたもんじゃないよね。
【ギンサカズキイチゲ(銀盃一華:ニリンソウの八重咲き種)】
【ヤワゲフウロ(柔毛風露:フウロソウ科フウロソウ属の越年草)】
【オキナグサ(翁草:キンポウゲ科オキナグサ属の多年草)】
2月の末頃、3月17日には東京において桜の開花が見込まれる、なんて記事が大手を振ってまかり通っていた。
今年の春は早いぞ、いまからうきうきするなぁ~なんて思っていたのだが・・・・・・。
今日も雨である。かなり強い雨が降っている。所在がない。アップするネタとてなく、ちょっと前のアーカイブをめくっていた。
えっ、コロナ禍の前年、2019年3月26日には、すでにギンサカズキイチゲが咲き、ヤワゲフウロやオキナグサまでが春の柔らかな光の中でほころんでいたではないか。
「おい、おい、気象会社の皆さん、日本の春はどこへ行ってしまったんだい」などと、炬燵に入りながらこのブログを綴っている。おぉ~、寒い、寒い。
昨日までは、まだそれとわかるつぼみなどなかったはずだが・・・・・・。
傘を差し、坪庭に出てみる。雨の日に、庭に出るのは骨が折れる。いや、傘の骨がじゃないよ。殊の外狭いので、あっちにぶつかり、こっちに打ち当たりながら、矯めつ眇めつギンサカズキイチゲの塩梅を見て回る。
氷雨のなかでたった一輪だけ、ひょいと花茎を伸ばしてはいるものの、2019年同月同日の姿とは比べるべくもない。
東京の桜、いまだに開花宣言はなされていない。早い春なんて、ぬか喜びだったのか? なんと、平年より遅いではないか。
猫の額でも、ユキザサ、ハルトラノオ、キバナホトトギス、タマノカンザシ、・・・・・・、etc. 数え上げればきりがないが、何から何まで総じて芽出しが遅い。
は~るよ こい♪ は~やく こい♪