トラミ5猟期目、アッコと淳と同様にトラミもコジュケイを獲らせてくれました。
というか、方針として、完成犬となるまでは地を這うコジュケイはヤバイので(ヒヨドリをやらなくなるため)やらせないのですが、トラミはもう大丈夫なのでやらせました。
当地にはヤマドリもキジもおりませんので、犬が喜ぶキジ科はコジュケイのみ、今年はまるっきし鳴いてないので居なくなったかと思いましたが。。
いましたよ、トラミさん素晴らしいお仕事です
赤虎が揚げ木率が高いという話は真実だと思います。
コジュケイって面白いんです、木に揚がるとコチコチになって動かないのです。
トラミが突っ込むと、横に飛ぶのと真上に揚がるのがいて、真上に揚がったのを撃ち落としました。
木に揚がったコジュケイは、ヒヨドリよりも撃つのは簡単です。
トラミは初めてのキジ科の鳥も綺麗に持ってきました
続いて、あーちゃん。
実はこの犬の方が今回の働きぶりに着目しています。
コジュケイを撃った後にヒヨドリを撃ちましたが、後方の見えないところにいたあーちゃんを放し、あーちゃんは最初コジュケイが居た方へ行きました。
そしてコジュケイが落ちた位置に行って、クンクンやりだしたもので、これはマズイ、張り付くかと思いましたが、ぱっと頭を切り替えて場所を変えてヒヨドリを探して持ってきました。
猟をやってない人にはわからない話ですが、この切り替えの良さに、あーちゃんの光る才能を見ました。
そして何より、もう「できる」犬になっているということです。
そもそもこの犬、実猟経験は今回入れてたったの2回。
それが、銃を撃つ、ヒヨドリが落ちてくる、落ちた鳥をコジュケイに惑わされず残臭に貼りつかず探して持ってくる、この一連の作業を身につけていることに凄いなと思いました。
基礎訓練はしっかりやって、よし、これでいけるだろうということで実際の猟場で使うわけですが、2回目でこれはさすがに早いです。
これは初代相棒のアッコから受け継がれたものですが、先導犬としてアッコが淳に猟場の動きを見せそれを淳が受け継ぎ、更に淳の子どもたちにアッコと淳がその仕事ぶりを見せて子どもたちが受け継ぎ、アッコと淳の仕事ぶりを見てトラミが受け継ぎ、そしてあーちゃんはトラミの仕事ぶりを見て受け継いだのですが、さすがに2回目でこの動きには驚きました。
つまりこれはどういうことかというと、あーちゃんは利口な犬であるということ、頭の回転が速いということ、しかしこれが本来の甲斐犬なんだなぁと思いました。
アッコは生後60日で撃ったヒヨドリを持ってきました。
淳は生後70日でヒヨドリを運搬してきました。(猟期デビューは生後三か月)
淳の子どもたちは生後47日でヒヨドリを運搬してきました。(猟期デビューは生後三か月)
トラミも3か月でデビューして驚くほど早くさくさくこなしました。
あーちゃんは遅咲き半年ですが、噛みも柔らかく、捜索もいい、とにかく頭が良いので獲物が少ない中であっという間に覚えました。
そしてアッコ達の父は、いきなり猟場に連れて行って目の前で鳩落として、そのまま綺麗に持ってきて、「あ、こいつやるわ」だったと聞いています。
ご先祖様の昭和の名犬・大和号は、生後3か月でコジュケイを腰一杯ぶら下げるほど獲ったと聞いています。
そして大和は大物もやる万能犬だったものの、特に鳥猟において抜群で、捜索・追い出し・剥製にできるくらい美しい状態での運搬芸が特徴だったと聞いています。
大和は昭和45年生まれですから、50年以上も前のDNAが特徴である赤い虎毛と共に続いていることになります。
しかしこのDNAは、ちょっと交配して血を入れたのでは出てこない、系統交配して追いかけない限り出てこないというのが実際のところです。
私はエア専門とはいえハンターの端くれなので必要なので追い求めますが、猟をやってない人には関係ない話ですが。。
ハンターなんで猟犬いないと困る、この気持ちはハンターしか理解できない切実な思いです。
アッコが仕上がった時、猟犬の名犬は通常は生涯一頭と持てるかどうかといわれてると言われましたが、一族だから出てくるからなと言われた通りになっているので有難い限りです。
これが系統保存というものなんだなぁと、、しみじみ思います。
何故甲斐武蔵野荘のKさんは大和を基礎として大事にその血を保存してきたのか、鳥撃ちとはいえ猟をやってなければわからなかったかもしれません。
実践して初めてわかること、気づくこと、人からの話や本の知識とは違うお勉強が大切なんだとこの年になって思います。
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