日々の生活 ~甲斐綾桜荘&甲斐悠美荘~ 

☆甲斐綾桜荘&甲斐悠美荘は甲斐犬愛護会所属犬舎です。犬との生活や狩猟日記など。

私達が空気銃でヒヨドリ撃ちをやる理由

2008-12-28 23:42:32 | 猟&射撃
今期は重度の肩こりに苦しみ、鉄砲を持てない状態に陥っていましたが、連日治療に通って今日はなんとか出猟できる状態にまで回復したのでいざ猟場へ。

肩こりといっても先生が言うには頚椎症ってやつらしくて、頭がふわふわしてどうにもならなくなり、気持ち悪い頭痛に発熱、酷くなると肩も上がらなくなってしまう状態で、服の重さすら耐えられない。
この寒さで2枚着るのが限界、それ以上着ればもうどうにもならなくなってしまうためとても鉄砲どころではない。
それがだいぶ回復して、鉄砲持っても苦しくなくなって、服も少し厚着できるようになったのでやっと出かけられたのでした。

いつも通りアッコに運搬回収協力をしてもらいながら9羽ほど落としたところ、誰かが山を登ってきた。

「鉄砲やってる人、いますかー?」
当然、はーい!とヒヨ退治を中断して声のする方へと降って行きました。
やって来たのは○屋の倅「ここは禁猟区ではありませんけど、猟銃関係はやめて欲しいんだけど、注意を聞かない場合は警察に通報してよいことになってますから!」

は?と思い「空気銃で音なんてほとんど聞こえないと思いますが、○暴れるんですか?」と尋ねたところ、とにかく猟銃はやめてくださいと一点張り。
何かあったんですか?と尋ねたら、散弾銃を持ったハンターがやってきて一悶着あったらしい。

毎年のように散弾を持ったどこの誰だかわからない連中が来ては、困るからやめてください!と言っても、その散弾連中共は潜んでしまい出て来やしないんだって。
そして究極はやめろと怒鳴ったら、うるさい!とばかりになんと威嚇発砲をされたとか。ドン!と一発鳴らされたわけだが、上がってきて怒鳴れば声が聞こえるはずなのに、出てくるどころか発砲音で返答するなどとんでもないことである。

感情任せに「またハンターが来たか!」みたいに上がってきたのですが、やってる人の素性を知り、話をしたら引き続きやってもらっても構いませんということになったのですが、いままで呼んで出てきたハンターは初めてだ!と倅は驚いていたのです。そのこと自体またとんでもない話で、○屋もそんなことがあったなら地元住民に知らせてくれないと困る。

考えてみてください。

どこの誰べえだかわからないやつが、そ~っとやってきては散弾でバンバン始めるわけですから、地元住民としてもそれこそオッカナイ話ですよ。

そもそもなんで私ら空気銃猟を始めたか?
キャベツ畑を荒らすヒヨドリ駆除と困った散弾ハンターを追い出すため。

今から2年前、○ちゃんとその○屋がヒヨドリ駆除の散弾連中とがもめて、当然ヒヨドリを駆除できない状態になったわけで・・。

そのせいでキャベツの被害が甚大になってしまい、私の家のキャベツなどは全滅し畑を貸している農家などは3分の2近くやられてしまった。

隣のおじさんなどは、ヒヨドリを追い払うために日の出から11時くらいまで畑の周りを缶叩きをして回り、飯も食えないほどの悲惨な状態だった。
プロパンの爆音機は効果はなく、鳥避けの網の上からキャベツを食う始末。

そんな時期、ちょうど親方が遊びに来ていたのである。

ヒヨドリの50羽ほどの群れが、鳥避けの網にみんなで乗って、その重みで網を沈ませて網の上からキャベツを食っている姿を見て驚いた親方、隣のおじさんは気が狂ったように缶を叩き、90歳のおじいさんも懸命に缶を叩くが、毎日のことで力が・・出ない。

そこで親方が提案してくれたのが「空気銃でヒヨドリ駆除をしろ」でした。

空気銃ならば、○屋に迷惑かけることもなく住民トラブルも起きずにできる、と。
まだ10発も撃ってない新銃を譲るから、あれならお前でも撃てるからやれし!どうせ家に居たって大して役に立ってないなんだから、ヒヨドリを獲ってキャベツ畑の守番でもして、地域貢献をしろし!俺が教えてやるから!、、、と。

豊和55Gはお前にはちょうどいい、とな。

ついで周辺を下見して、ここでやるには犬がいると仕事が楽だな、適した猟犬を作らないとな、となった。
高薮だらけの回収の苦しい且つ狭い猟場、薮向こうはすぐ畑という犬を使うに使いづらい条件、ここで鳥を撃っても回収が難しいという話はよく耳にしていた。主人を中心に動き、手足のように操れる運搬回収が特に利く犬が必要ということで、そしてアッコちゃんが作られた。

前回の猟期、豊和55Gと猟のパートナーとして作られた子犬が活躍し、空気銃一丁で120のヒヨドリを駆除でき、未だかつて無いほど被害を抑えることができたのだった。
散弾チームも、鳥いないやということで入ってくることもなく、トラブルが起きることなく平和に猟期が終了したのでした。

そして・・今回。

○屋とキャベツ農家のおっちゃんが話し合い、出た結果は「散弾銃を使用した狩猟はやめてもらう」ことになった。
当然私達も地の者として、引き続き有害鳥獣を撃って協力することが前提であります。

この前の猟期に空気銃だけで十分駆除できるという結果が出て、散弾が入る必要性がなくなり、むしろ散弾はトラブルを起こすため、苦情が出て地域一帯を銃禁にさせないようにするためです。
苦情が多発すれば、銃禁になってしまう。そうなれば、結局困るのはハンターではなくて地元農家なんです。
狩猟を道楽とし遊び感覚でやられると、社会貢献どころか害、それが今回の一件です。

ヨーロッパ貴族のゲームじゃないんだから日本は銃社会じゃないの

役に立てなきゃ、それこそ不要な危険物ですよ、、銃なんて。
地域住民のことを考えて、真剣に狩猟やって欲しいものです。迷惑かけるような行為は困るのだ。

銃を持つこと、狩猟の原点に振り返って欲しいなぁ・・と思った一件です。

ヒヨドリなんて、と馬鹿にする人もいる。

どうせ犬使うなら、小鳥なんぞ撃たないでヤマドリ・キジをさぁ・・という人もいる。

挙句の果てにヒヨドリなんて弾代と時間の無駄・・という言う人もいる。

私達は犬が好きだからとか、楽しいからとか、ましてや銃マニアで鉄砲やっているわけでもない。自分の家の畑を守る為、親戚の家の畑を守る為、隣近所町内のみんなの畑を守る為に鉄砲を始めたので、馬鹿にする人は大いに馬鹿にしてくれればいいとさえ思う。

今回の一件で、それこそ銃禁になるまで永遠にヒヨドリ猟をやることになったが、それが同じ土地に住む者の助け合いなので、アッコと共にこれからも頑張るしかない。

地の者の私達がやってこそ効果がある。

毎日町内を犬連れて散歩する私達は「移動する生きた案山子」、天敵である私らの姿を見るだけで、彼らは警戒声を上げて大慌てで逃げていく、、駆除して日頃から追い払う・・地の者がやるからこその『二重効果』なんです。
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運搬芸

2008-12-24 10:02:38 | 猟&射撃
前回はアッコの几帳面さについて触れましたが、、、

グズな飼い主が逃がしてしまった脳震盪ヒヨさん、アッコからは冷ややかな視線を送られてしまいましたが、そもそもなぜそこまで飛べてしまう状態で運んできたのだろう?と真面目に考えてしまいました。

思えば、受け取って飛ばして逃がしてしまう失態は過去何度もある。
咥えているときは大人しい鳥が、私が受け取ると飛んでいってしまうわけです。
自分はペットショップで働いていたときから荒鳥を捕まえるのが大の苦手で、カゴの中にいる鳥を捕まえる作業など下手だし、店内で逃がしてしまったときなどの捕物劇において正直役立たずでした・・。苦手なんです、、ホントに。

弱らせてくる場合とそのままの場合と、いままではあまり考えなかったのですが今期は何故だろうと非常に気になって、アホみたいな質問を親方に尋ねてみました。

「暴れない限り、そのままで持ってくるんだよ。先祖はみんなそうだよ」

素人というのはつくづくアホである。
答えを聞いてしまえば、そうなんだーと納得納得ですが、回収といってもその芸は細かいということを最近になって思い知らされたのでした。

当然即死したものはそのまま持ってきて、暴れる半矢はなるべく毟らないように弱らせて、暴れない半矢はそのまま持ってくる、、そして手渡し。
彼女は運搬という仕事をきちっとこなしているにも関わらず、ドジでグズな飼い主に逃がされたり、仕事を増やされているというのが事の現状なのです。

鳥猟犬は、それこそ剥製にできるくらい綺麗な状態で運搬できる芸を持っているかどうかもハンターの拘りの一つ。

当面は半矢を減らせる鉄砲の腕と、半矢の鳥を受け取ったら逃がさない自分の訓練をせねば・・。風に揺れる枝に止まる小鳥の急所を撃つのって難しいけど、挫けず頑張るしかない。

しかし、器用に運んでくるなぁとアッコ先生に鳥の掴み方教わらんとなぁと思う今日この頃です。

う~ん、スルッと手から抜けて飛んでくんだよなぁ・・・
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アッコの几帳面さ

2008-12-13 02:12:24 | 猟&射撃
我が家のアッコも1歳を過ぎて2猟期目。

地元の沢に連れて行けばキジ・コジュケイは出しますけれども、なんせ飼い主がグズなものでいまだ散弾を持っていない。
私達が一番力を入れないとダメなのがキャベツ農家の敵・ヒヨちゃんという事情柄、ヒヨドリ駆除が優先となりグズやっているというのもありますが・・
来期は私は犬係りとして旦那様には散弾を持ってもらいたいと考えております。

鳥猟は回収ができるかどうかも大事ですから、訓練の一つとして撃った小鳥を回収させているアッコちゃんですが、オトナになって随分回収が上手になりました。
撃った鳥で生きているものは、ほぼ息のある状態で運んできます。
先日は5羽撃って4羽息のある状態で運んできました。(一羽は頭を抜いて即死)
撃った鳥を綺麗な状態で持ってくる犬が欲しくてやっと手に入れた犬なわけですが、小鳥撃ちとはいえ、この犬がいなければ非常につまらない猟期になってしまうので彼女にはホント感謝しています。

この1年で180羽近く回収しているわけですが、子犬時代はちょっと毟っちゃったり強く噛み過ぎて内臓出ちゃったりと多少の失敗も見受けられましたが、今期は失敗なく上手に噛んで持ってきています。

成長したなぁと感じたのが、動ける半矢を作ってしまったときです。

今までは動ける半矢だと、とっ捕まえてトドメを差すためか自分が獲ったという権利の主張しましたが、完全に弱らせて虫の息にして動かなくなったことを確認したらすぐ運んでくるようになりました。
そして、噛みもよりソフトになり傷つけずに持ってくることを覚えたようです。

アッコはどうも殺すというよりも弱らせて動かなくなったら運んでくるみたいで、元気のある半矢を持ってきたときに、ドジ子の飼い主が受け取りを失敗して10mはある土手下へ逃がしてしまい、アッコは土手を降りて再度拾いにいったという経験があります。
それからというもの「この人に動く鳥を渡したら仕事が増える」と学習したようで、動けなくなったら運ぼうということになったみたいね。

今期じーっと彼女の行動を観察しているのですけど、噛んでは地面に置いてを繰り返し、更に鼻で小突いて本当に動かないのを確認してからパクっと咥えてトコトコ歩いてくるんですよね。

口に毛がついてくちゃくちゃしながら鳥を見てて、さらに口先でなんかやってるもんだからてっきり鳥を毟って舐めてると思っていたのですが、それは私のとんでもない勘違いでした。
よく観察したら、口をくちゃくちゃしているのは弱らす為に噛む関係で毛が抜けたものをぺっぺと吐き出していて、口先で舐めていると思ったのは鼻先でつんつん小突いていたのでした。

落ちたときに既に死にかけているものは1~2回行い、噛んで地面に置いて羽根を吐き出しながら鼻で小突き・・をやり、元気がある半矢ほどそれを繰り返しています。つんつん小突くのは、本当に弱ったか確認する作業のようで、鳥も狸寝入りしますから、元気のあるやつは小突かれるとまた逃げようと動きますので「あ、まだこいつ元気だ」と弱って動かなくなるまでその動作を繰り返すのです。

中には運搬最中に動くやつもいます。

ギャギャっと動かれたときは、方向を変え私を避け離れた場所でその噛み・置き・小突きをやって、確認したらまたトコトコ持って歩いてくるのです。

噛みもとても神経を使っているようで、なんせ傷つけないように慎重に弱らせているのが彼女のその行動から読み取れます。
ヒヨなんて、ちょっと強く噛んだらバキバキグチャ!ですからね。

鳥猟の犬だからそんなの当たり前さ!と言われればそうなんですが、普通は犬っておもちゃ与えてもすぐ齧って壊すし、鳥なんてボロボロにして遊んだり食べてしまったりするのに、教えてもないのにこうして神経使って働いてくれるのは猟犬の不思議です。

偶然生きたまま持ってくるのではなくて毎回持ってくるのだから、やっぱり意図的なんでしょうね。

しかも、あの鼻で小突くのはなんじゃ

まるで、、棒でつんつん確認している人じゃないか

・・・てか、そこまで私のこと信用してないってこと?

あの土手下に鳥を落としたのがよほど嫌だったんだろうか?

実はこの前、脳震盪で気絶した半矢ヒヨを受け取ったんだけど逃がしちゃって・・
すんごい嫌な顔されて、信じらんないみたいな・・。

母ちゃん、まだ動いてる!生きてる!生きてる!と訴える彼女の意見を聞き入れなかったら、低空飛行でぴゅーっとキャベツ畑に逃げられてしまい、またぁ?みたいな顔されてしまった。

ってかね、アンタだって騙されたじゃんね

よっぽど悔しかったんでしょうね。
次に落としたヤツをイヤミったらしく念入りに確認してるじゃん!
そして受け渡しのときに、、、

逃・が・さ・な・い・で・ね

と、顔に書いてありました

悔しいけど、ドジやったのは私だから仕方ないか
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