Long Vacation

今日家を出て駅に向かう途中、サンダルの鼻緒が切れた。

どうにもこうにも歩きづらいサンダルを引きずりながら家に戻る自分の姿は滑稽だった。

ようやく大学についてもまったくと言っていい程、なにも進まず。


気分転換に昨日寄った古本屋で買った本を読み出す。


本を読んで泣いたのは久方ぶりで

恋は非日常と豪語していたから
恋に憧れていたし、日常味を帯びてくると煩わしくなる

気怠い日常の流れに身をまかせるのも
気がつかないふりをしていた感情が溢れだしていく様も

恋愛が日常であることを

そして、伝える努力を怠れば何も伝わらないことを教えてくれた

わかりやすい起承転結がつくモノガタリじゃない

切なさの中に優しさを
淋しさの中に愛しさを

人にそばにいてと求めるよりも
人のそばにいる努力をしようと思った

そんな小説。