むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

節目

2009年03月21日 10時35分31秒 | Weblog
1カ月に300人。

イラク国内の民間犠牲者の数だ。
最悪時の3000人に比べ10分の1に減ったことで、今年に入り、世界中のメディアが「治安改善」を強調している。
これって本当に少ないの?違和感が消えない。


3月20日でイラク戦争から6年を迎えた。
自分ができることはわずかだけれど、この数日、関連取材や調整で追われた。
気になるのは、昨年の5周年という「節目」に比べ、各新聞社とも報道が質量とも一気に減ったことだ。

助手の取材や通信社の引用も多い。
ある新聞には、自分が直接取材していないのに「バグダッドでは、子供が公園で遊ぶのが日常風景になった」と書いていた。
「おいおい、そんなに安全なら、自分で現場に行って確かめたら?」と思わず突っ込みたくなった。



メディアは「節目」が大好きだ。
阪神大震災10年、戦後60年……。
節目で騒いで、それが過ぎると潮が引くように取材しなくなる。
意外なことに、「人権・平和にもっとも熱心」とされる某全国紙がその傾向が強い。
事件や災害の風化をメディアが加速させる。

時間の経過に身を任せ、数字を比較するだけなら、記者の仕事はいらない。

◆イラクボディカウント
http://www.iraqbodycount.org/


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