むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

自分の足

2010年01月10日 15時38分35秒 | Weblog
一昨日、フリージャーナリストの日本人友達を訪ね、自家製ワ●●をいただく。
地元企業に勤め、イラン暮らしが長いだけに慣れたもので、白も赤もかなりの出来。驚いた。



彼は20代で歩くことにはまり、中東、アジアを長く放浪。
イランに来て以来、言葉を学び、ずっと「自分の足」で歩いている数少ない日本人だ。
イランにいる日本人の大半が恵まれた環境の企業の駐在か、比較的裕福なイラン人と結婚した妻が多い中で、この人は本当に地元の肌感覚を知る貴重な人だ。





珍しい店にも寄った。
羊の「キャレ・パチェ」の専門店。
キャレとは頭、パチェとは足のこと。
日本のホルモン屋と同様、羊はどこまでも食いつくすのが礼儀のようだ。

イメージすると何だかえぐいが、顔や足のいろんなところをグツグツ煮込んだ料理。オレンジをかけて食べると、結構さっぱり。
油ぎっとりのスープに、パンをちぎって入れて食べると、なんだか元気が出る気がしてくる。

気になったのは、店内にあるでかい看板に映っている子羊だち。
かわいいのを強調したような写真が並び、なんだか複雑な気分。



翌日、イラン人女性に話すと「キャレ・パチェ大好き。夜通し飲んだ後、朝4時とか5時によく寄るわ。その後はぐっすり寝て昼まで何も食べない」とか。
いわゆるシメにするらしい。

おいおい、夜通し?早朝?
この国は、どこまでが建前で、どれが本音なのかさっぱりわからない。



いろんな規制や締め付けはあるものの、若い人を中心に誰もが体制に従順な人ばかりではない。
身近なところでは、ヒジャブ(かぶりもの)の着け方だって千差万別。
ほとんど言うこと聞いてないような女性も結構いる。

それが正しいとか、悪いと言えるのはよその人間だけ。
できる範囲で、「自分の足」で生きている人はたくさんいる。

最新の画像もっと見る