毎度書いていますが、このブログ管理人の私は死刑廃止派兼フェミです。
東京拘置所の男性の囚人で、面会室で女性の面会者にセクハラをして、性的搾取をしようとした人がいます(これは実話。関係者から話を聞いています。)
死刑廃止派は、刑事施設に収容されている囚人を何でもかんでも庇う傾向がありますが、娑婆にいる前科のない人間だろうが、囚人だろうが、女性を見下して性的搾取することは許されません。それは、死刑囚であってもです。当たり前です。
だから、こういう問題も、フェミニズム案件になります。
「死刑さえ回避できればいいのだから、死刑囚がセクハラしてもいいだろ、女性支援者を侮辱していいだろ」ということにはなりません。
日本のリベラル・反体制派・左翼の矛盾というのは、「男性労働者が搾取されることには抗議するが、男が女を搾取できるシステムは持続したい。特に、男→女の性的搾取は継続したい。」ということなんだと思います。その矛盾を指摘してくるフェミニズムが、日本の反体制派・左派・リベラルは邪魔でしかたないのだと思います。
政治やレイシズム問題ではマトモな意見を言うのに、フェミニストやリベラル女性が『貧困女性と性風俗の問題』を出すと、フェミニスト・リベラル女性達に対して攻撃してくるリベラル・左派・反体制派の人たちがいますが…結局、そういうことなんだと思います。
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こういう死刑廃止派は根本的におかしい。論外。
死刑廃止というのは、罪そのものを隠蔽することではないと思います。
罪と向き合うことだと思います。それと、男尊女卑も甚だしいです。「犯罪者のために女性たちが犠牲になりましょうね!」という考え方が、バリバリの男尊女卑です。
死刑廃止派に男尊女卑・アンチフェミがまあまあいる理由は、死刑囚の99%以上が男性であることが強く関係していると思います。
死刑廃止思想が、「男だけが可哀そう!男だけを救済するんだ思想」になってしまっているということ。
男尊女卑タイプの死刑廃止派は、「フェミニズムは男を悪人に仕立て上げる思想だ!だから、必要ない!」と、おかしな解釈をしていると思います。
女性の死刑囚もいますが、おそらく、そういう男尊女卑な死刑廃止派の中では、女の死刑囚は、例外扱いなのかもしれません。
30年前に発行された、『死刑廃止ネットワーク』という会報を見ても、フェミニスト兼死刑廃止派の方々が、他の死刑廃止派からイヤガラセを受けたという報告が載っています。フェミ兼廃止派が、「死刑廃止にフェミニズムはいらない!」と言われ、イヤガラセを受けたそうです。
「死刑廃止にフェミニズムはいらない!」という死刑廃止派は、自己矛盾に気が付いていない。フェミニズムも死刑廃止も人権問題です。だから、「死刑廃止にフェミニズムはいらない!」と言ってしまうと、『死刑廃止思想は、男の囚人だけを救済する思想でしかありません。だから、女性蔑視はどうでもいいです。でも、死刑廃止は人間の尊厳を守る思想です!』ということになって、おかしいんです。
前にも書きましたが、『フェミニズム』というのは、『女性の体に生まれた者が、男社会で差別を受け、それに抗議をする運動』です。
『死刑廃止』=『犯罪について考える分野』にもフェミニズム視点は必要です。
犯罪者・死刑囚の中には、女ばかり殺した者、強姦殺人をした者もいる。
それは、この世の男尊女卑な考えが絶対に関係している。
それは犯罪要因を考えることに繋がる。
まず、日本社会がジェンダーギャップ順位がとても低い男尊女卑の社会だからです。
参考資料:性犯罪の原点は「家族」にある。女性をモノ化する男尊女卑的価値観
犯罪者・死刑囚の中には、貧困母子家庭育ちの方々がいます。
どうして母子家庭が貧困か?
それは、女性差別が酷い国だからです。
無期懲役囚の飯田博久さんも母子家庭で育ちましたが、母が女性であるが故に、就職差別を受けたことが書かれています。
また、貧困母子家庭で育った死刑囚、犯罪者は、飯田さんだけではありません。
私はとある死刑廃止派男性から、「日本の女は甘やかされているから、離婚したら元妻に養育費を払う必要はない!」と言われ、驚きました。
刑死した人も含み、死刑囚には、『父親がろくに生活費を入れない貧困家庭』で育った人、『母子家庭』で育った人がいます。
死刑廃止派だったらそれくら知っていて当然だと思います。
こういう、〝ミソジニスト〟〝女性差別主義者〟が死刑廃止派になっている理由が、まったく理解できません。
犯罪被害者のことを放置して、死刑制度は廃止できない。
女性被害者、特に、性犯罪被害者に対するセカンドレイプの知識くらい、死刑廃止派がわかっていて当たり前だと思います。
犯罪被害者を蔑ろにすることを言って、死刑制度が廃止できるわけがありません。フェミニズムの知識があれば、性犯罪被害者を蔑ろにする発言(セカンドレイプ)をする死刑廃止派も、存在しなくなります。
死刑廃止派の中に、平気で「性犯罪は冤罪デッチアゲだらけ!」と発言する人がいますが、それが性犯罪被害者を追い詰めているとわからない時点で、死刑廃止どうこう言うべきではないと思います。
フェミニズムが理解できてないのであれば、性犯罪について死刑廃止派が、グダグダと口を出すべきではないと思います。
男の性犯罪被害者がいるのも知っていますし、少数ながら女性加害者がいるのも知っていますが、『加害者の多数が男・被害者の多数が女』という犯罪は、フェミニズムの知識や感覚が必要になると思います。
30年ほど前に出ている会報『死刑廃止ネットワーク』には、性犯罪被害者カウンセラーを読んで、被害者側の状況や心理について話を聞くイベントも行っていたことが書かれています。
しかし、その後、死刑廃止派は、「犯罪被害者のことなんて考えなくていい!」という方針に転換してしまったと聞きます(今はまた、遺族や被害者について考えることを再開したみたい?ですが。)
『被害者についてまったく考えなくなった』…これが死刑廃止運動が衰退した要因ではないかと思っています。
犯罪被害者がどういう状況に陥るのか?どんな二次被害を受けるのか?を考え続けるイベントを、死刑廃止派がちゃんと行っていれば、「性犯罪は冤罪デッチアゲだらけ!」なんて、無神経なことを言ってしまう死刑廃止派はほとんどいなかったのではないか、と思います。
それと、ミソジニストな自称人権活動家が、「フェミは男の性犯罪被害者がいると知らない」と流していますが、知っているに決まっています。上で書いた飯田博久さんも、男性の性犯罪被害者です。
『同じ犯罪を犯しても、なぜか、男性犯罪者よりも女性犯罪者のほうが悪く言われる』という、女性差別問題もあります。
これもフェミニズム案件ですよね。
男性が犯罪をおかすと、妻やその母親が、異様に責められる問題。
これも、フェミニズム案件ですよね。
犯罪者の父親はあまり責められない。
なぜか、母親ばかりが責められる。
無論、これは母性信仰も関わっていますよね。子供のことは全て女の責任だ!という。
そもそも、『男尊女卑・アンチフェミ・ミソジニストの死刑廃止派たちが存在する』ということ自体が、大きなフェミニズム案件だと思います。