ザ・サウンド オブ わんわん The sound of wan wan

ベルジアンシェパードグローネンダールのズースです。

ミーナの行進・ニケとパール相似形の頃

2010年02月14日 | 
最近、読んだ本に「当たり」が多くて嬉しいのですが、小川洋子さんの「ミーナの行進」はその中でも特別大当たりでした。
本を人に薦めるのは、それぞれの好みもありますからなかなか難しいですが、このブログに遊びにきてくださる本好きなかたたちにおすすめしたい本です。(本好きなかたは既読かもしれませんが・・・)
語り手は中学生の少女、朋子。ミーナはその従姉妹で、ドイツ人の血をひく小学校6年生。
1972年の阪急芦屋川にある洋館を舞台にした一年間のこと。
洋風のお屋敷の中の非現実的でファンタジーのような部分と、実際に1972年に起こった出来事が絡み合って話が進みます。
どのページにもそこはかとないユーモアと心地よい幸福感が詰まっています。そこにからむ悲哀や不安感とのバランスも絶妙。
阪神間に住む人は、出てくるケーキやさん、パンやさんも、「ああ、あそこ」とわかるし、甲南病院や六甲ホテルも登場します。
ミュンヘンオリンピックをよく知る世代はなおさら楽しめるかもしれません。
金メダルをとった男子バレーボールチームを好きだった人はなおさらぐっときます。
「赤毛のアン」をはじめて読んだときのような感覚に似ているかも。ああ、すてきな話だった~ときっと思えますよ。
ミーナの行進 (中公文庫)
小川 洋子
中央公論新社

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一年前パールが来た頃です。
ニケが最初いやがっていたので、受け入れてくれないかなあ、どうなることかなあと思っていたら、ふと目をはなしたすきにこんな格好で座っていました。
優しいニケがこの後、どんどんパールを受け入れてくれました、おねえさんとして。