439.29MHzで運用している狛江DVレピータ(JP1YJO)ですが,2011年8月15日午後よりしばし停波することになりました.理由はレピータ装置本体のメンテナンスとインターネット回線を増強するための工事です.早ければ2週間位で復活する見込みです.
早いもので,D-STARレピータが登場してから5年以上経ったようです.
目下,D-STARレピータが登場した頃,開設されたレピータ局は再免許の時期にさしかかっています.私どもが管理しているJP1YJOこまえレピータ(439.29MHz)もその対象となり,これを機にもっとロケーションの良いところに移そうか...とか色々考えましたが,あえてこのままの状態で存続することにいたしました.
というのも,D-STAR(DV)レピータネットワークはWiRESやEchoLinkなどでおなじみのVoIP系システムの一種です.ネットワーク接続されたレピータはアクセスポイントであり,アナログ系VoIP無線システムでいうところのノードのようなもの.ネット接続されたレピータはサービスエリアを広くして多くのユーザーを擁する必要性はそんなには高くないと考えました.
そこで,D-STARレピータのネットワーク接続の特徴を生かし,「あまり飛ばないレピータ」という事で運用を始めたのがJP1YJO/こまえレピータで,普通の一戸建てにアンテナを上げた程度の伝播範囲です.その分,空(す)いていてノンビリ使えます.もちろん,譲り合いの精神は必要ですが,どこかからカーチャンクがあったら,ちょっと次の送信までの間を置いて様子を見るなどの,オペレーションの工夫で何とかなるレベルです.
...という状況や開設当初の趣旨を思い出し,今回の運用継続に至りました.
個人的にはせっかくのレピータネットワークですから,こんな小ゾーンのレピータも気軽に開設できる環境になればいいな.と思っています.
アクセス範囲が広いレピータはあちこち移動するモービル局には便利ですが,それだけユーザーが多く,かなり気を遣います.ネット超えしてあちこちのレピータにCQを出して交信しようものなら「いつまで使ってるんだ!」とか怒られてしまうかもしれません.比較的小ゾーンのレピータをたくさん立てて,ユーザーを分散すればそのような事も減るってもんです(たぶん).
このあたり,上手に増やしてユーザーを分散化し,広域・狭域をうまく使い分けて思う存分交信できるようになるとD-STARレピータネットワークもさらに面白くなり発展するかもしれませんね.制度と意識の改革やら広い範囲にCQを出すにはどうしたらいいかとか色々と難題はありますが,それらを解決していくのも面白いかもしれません.そもそも解決できる可能性を秘めているのがD-STAR.アナログでは難しいこともデジタルならできる.かも?です.