サロン中央アジア

中央アジアの自然と人々

アルマティのホテル代高騰には驚く

2008-06-25 23:56:27 | 中央アジア日誌
27日からカザフに出かける団体のことでアルマティに電話を入れた。というのは宿泊するホテルの予約が確実かどうかが心配になってのことである。アルマティの普通のホテルであるオトラルの宿泊代が200ドルだという。別段立派なホテルでないのにこの価格である。カザフスタンホテルも100ドルが最低価格のようである。そこで、安いホテルを探してくれて、なんとか宿は確保できた。バブル経済の真っ只中にカザフの人々はいる。都市と農村、貧富の格差は拡大するばかりである。油田が見つかり、ウランを初めとする鉱物資源がある国だが、人々の暮らしはますます厳しくなっているようである。産油国になって庶民がゆたかになった国があるのだろうか。 . . . 本文を読む

周期律表にある元素でカザフにないものはない

2008-06-24 23:50:11 | 中央アジア日誌
22日まで来日していたナザルバエフ大統領と日本政府との会談の主要課題はウラン取引と原子力平和利用に関するものだったようである。原子力の平和利用とは原発の推進ということであり、処理できない放射性廃棄物をいつまで作り続けるのだろうか。カザフにしては世界第2位の埋蔵量があるウランで稼ぎたいのであろうが。一昨年の小泉のカザフ訪問はひとえにウラン買い付けだけだった。ウランの前にはアラル海環境問題支援を吹っ飛ばした小泉訪問だった。カザフの政府要人のパーティーなどでのスピーチは羊と地下資源の自慢から常に始まる。1990年代初めのカザフ人口は1700万人で、羊の数は3400万頭だったから、国民一人が2頭の羊を持っていると話した後には、必ず周期律表に載っている元素でカザフにないものはないと続いた。たしかに、鉱物資源の豊かな国であるが、掘り出したあとの処理のずさんさが気になる。写真はバルハシ湖北岸のバルハシ市にある銅精錬工場(1990)である。 . . . 本文を読む

カザフ旅行の指南役

2008-06-23 23:40:46 | 中央アジア日誌
今夜もカザフ担当旅行社業務であった。27日から京都の男性5名がはじめてカザフに出かける。なぜかカザフ行きの気運が一気に盛り上がったとのことで、出国から入国までの手順を説明した。空港には私の友人が出迎えてくれ、その後は高山あり、沙漠あり、遠距離ドライブあり、乗馬ありの1週間を楽しんでもらうことになっているが。どんな道中土産を持ち帰ってくれるか楽しみである。他人を送り出すのは楽しいものであるが、自分の計画が今のところ立てられないのは寂しいものである。今年のように本格的な梅雨空の毎日を過ごしていると、無償にカザフの空と雲が恋しくなる。 . . . 本文を読む

日本でのカザフ認知度とサッカー

2008-06-21 23:24:49 | 中央アジア日誌
今月18日から、カザフのナザルバエフ大統領が来日しているらしいが、マスメディアでの報道がないので動静がわからない。昨夜は女子バレーで日本とカザフが対戦していた。こちらの方はテレビ中継されていた。思えば1990年からカザフに行くようになったが、当時はカザフが中央アジアにあることすら日本では知られていなく、苦労したものである。カザフが日本の市民社会に知られるようになったのは1997年のサッカーのお陰だろう。ワールドカップの予選で同じリーグに所属していたから、1997年10月にアルマティで日本ーカザフ戦があった。アルマティの街に大勢の日本人がやってきた。試合は引き分けに終わったと記憶している。11月8日には、東京で再び対戦があり、日本が勝ってワールドカップに行けた。この試合には、カザフの有力選手3名が欠場してヨーロッパのプロリーグに行っており、お陰で日本が勝利したようなものである。当日、東京までカザフの応援に行こうかと家族に話したら、日本側の応援団に袋だたきに合うからと止められたことを思い出した。いずれにしても、カザフが日本でよく知られるようになったのはサッカーのお陰である。 . . . 本文を読む

6月26日にサロン・中央アジアを開催します

2008-06-16 23:10:46 | 中央アジア日誌
このところ体調をくずし、このブログと息絶え絶えであります。14日(土)に熊本学園大学水俣学研究センターでアラル海問題の講演をしてきました。水俣病研究の第一人者である原田先生に呼ばれての講演でした。いろんな方々に会え、環境問題への取り組みの厳しさと意義深さを再認識させてもらいました。また、カザフスタンの水銀汚染(ヌラ川)に取り組んでおられる方にも会えた。カザフに係わっている人に会えるのは、課題は違っても心強いものがある。また、今日も京大の1回生がアラル海に行きたいと事務所を訪ねてくれた。26日の木曜日、午後6時半から、市民環境研究所でサロンを開催します。参加歓迎。できれば市民環境研のメールアドレスにお知らせ願いたい。 . . . 本文を読む

カザフに行く人はすべて良い人である

2008-06-12 23:32:22 | 中央アジア日誌
昨日のこの欄で東京でのシンポの様子を書いた。内容は別として、いろんな方に会えたのは収穫だった。人に会い、刺激を受けて、また頑張るでここまで来た。しかし、ひとつ気を重くすることがあった。それは、いろんな方がこのブログを読んでくださっていることが分かったことである。拙文をこれからも披露することになるが、緊張しながら続けて行こうと思う。今月末から、京都の熟年男性5名がカザフに行く。一線からリタイアした方々であるが、大いに盛り上がっている。諸々の手配のサービスも終えた。中央アジアと日本を繋ぐ人がまた増える。1990年に日本人が誰もいないアルマアタの街を歩いていたのを思い出した。 . . . 本文を読む

ウズベキスタン大使館主催シンポ

2008-06-11 23:49:37 | 中央アジア日誌
昨日(6月10日)東京でウズベキスタン大使館主催シンポが開催された。題して、"Aral Sea Problem,its Impact on Gene Pool of Population,Flora and Fauna and Measures on its Mitigation" である。日本人のアラル海問題研究者が今までの成果を発表するのをウズベキスタン大使が聞くかたちでシンポは進められた。私は発表しなかったが、最後にコメントを求められたので、「アラル海地域に住んでいる人々は国から棄民されたと思う。この人たちの立場からアラル海問題を見続けていかなければならない」と申し上げた。大使には十分伝わったかどうか分からないが、少々きつい発言をしたが、ウズベクにしてもカザフにしても絶対少数の旧沿岸地域に暮らす人々に焦点を当て続けることが大事であると思っている。国際会議を何回開催したかを競うような援助活動では駄目である。アラル海を1960年代の状態に戻すことは不可能になった現段階でなにをするべきかを国際的に議論されねばならないだろう。そうしなければ、アラル海問題から我々はなにも学ばないままに旧湖底沙漠だけが残るだけである。 . . . 本文を読む

タシケント郊外の日本人滞在者

2008-06-08 22:59:40 | 中央アジア日誌
カザフの日本人墓地や慰霊碑などの保全管理をどうするかは重要な問題である。ある日本人がカザフスタンに連れて行かれた日本人抑留者とその埋葬墓地について詳細な調査をされた。原稿段階のものを読ませていただいたが、それが公にされたかどうか知らない。墓地以外でも、日本人の抑留者や理由不明な中央アジア滞在者についての公的な調査が望まれる。私が会ったウズベキスタン滞在(理由不明)のひとりの老人のことが今でも心に残っている。 . . . 本文を読む

ケンタウの慰霊碑のこと

2008-06-07 07:31:52 | 中央アジア日誌
2007年8月18日の当ブログでカザフスタンのケンタウ市にある日本人慰霊碑の建立について書いた。詳細はそちらを読んでいただきたいが、先日、この慰霊碑について外務省と厚生労働省から問い合わせがあった。ケンタウ市からの要請があったが、この碑を建立した日本の団体について両省には記録がなかったようで、知らないかとの問い合わせであった。 . . . 本文を読む

アラル海問題テレビ/ラジオ番組

2008-06-04 23:39:28 | 中央アジア日誌
10チャンネル読売テレビの「世界仰天ニュース」でアラル海特集を見る。劇中劇を挿入するなど趣向は凝らしているが、掘り下げはいまひとつである。アラル海の問題を取り上げてくれるのはありがたい。忘れ去ってはいけない問題であり、現在進行形だから。この取材クルーには5月にカラテレンで出会った。NHKのラジオ番組「ラジオ深夜便」では13日の深夜(14日になった時刻)で「アラルの森プロジェクト」の放送がある。深夜にラジオを聞くことなどほとんどないが、今回は聞いてみようかなと思っている。6月14日には、水俣学研究センターで「アラル海」を講演させてもらう予定。その前に、10日にはウズベキスタン大使館でアラル海問題のシンポがあり、発表はしないが参加する予定。どんな話題がでるのか楽しみである。いずれにしても、アラルか風化されずに人々の話題になれば、そこから伝えられる問題点や教訓はこれからの環境問題を考える上で役立つだろう。 . . . 本文を読む