よもやまカンボジア

カンボジアの日本語学校で起こった不思議な出来事を…。

何でも食らう日本人の憂鬱

2006-07-09 21:03:21 | Weblog
私たちは授業がある平日は、昼、夜と、お手伝いさんが作ってくれる料理(100%カンボジア料理!)を毎日食べている。基本的にごはんとスープと炒め物、または煮物、和え物、焼き物などで、カンボジア人が普段食べているものとまったく同じ。おかずの品が普通のカンボジアの家庭よりは少し多いかなという感じ。学生に聞くと家庭やその日によって、おかずが1品ということも多いようだが、私たちは2,3品のおかずがあるので、豪華といえるであろう。

カンボジア料理はおいしいのだが、困るのがメニューのバラエティーの少なさ。毎日お手伝いさんが「今日は何を食べたい?」と聞いてくれるのだが、選ぶ料理が少なくて困ってしまう。ガイドブックに載っているような料理はもちろん全制覇。ただでさえ、バリエーションが少ないうえ、昼・夜、基本的に同じメニューがローテーションするので、作るほうも大変だが、何を食べたい?と言われても、正直困ることも多い。あの料理はおいしいけど、この前食べたばかりだし・・・、あれは昨日の夜・・・あれはたしかおとといの昼・・・と、うなってしまい、結局なんでもいいよ、ということもしばしば。

もちろん、カンボジア人にも料理上手な奥さんや料理のレパートリーが豊富な人もいるのだが、やはりリサーチした限りでは、基本的にバリエーションはかなり少ない。私はもう何年も、日本でも旅行先でも毎日食べたものを日記のように書き記しているのだが、この前あらためて読み返してみて、カンボジアでの3年ほどの料理をすべてしらみつぶしても、料理のメニューはかなり限られていた。これはお手伝いさんが変わったり、はりきってカンボジア料理レストランに行ったところであまり変わることはなく、何でも食べる雑食日本人としてはちょっとさびしいことである。

あらためて考えると日本人は本当に何でも食べる。西洋料理だろうと、中華料理だろうと、外でうちでバラエティー豊かな食事をしている。外食ひとつとっても、レストランによってメニューが微妙に違うし、昼、夜、違う料理も多い。

たとえば、麺類ひとつとっても、日本はラーメン、うどん、そば、やきそば、そうめん、ひやむぎ、そしてスパゲティなど外国もののもいれれば、それはそれはすごい数。そばといっても、たぬき、きつね、三菜、とろろ、カレー、ざるとあり、ラーメンとなれば、チャーシュー麺、五目そば、もやしそば、高菜そば、えびそば、タン麺、坦坦麺・・・と種類豊富。スパゲティなど一体何種類あるのだろうか?サラダなども具もドレッシングもその組み合わせは計り知れないほどである。

しかし、カンボジアはそうはいなかい。例えばミーチャーという焼きそばがある。これは日本人好みのなかなかおいしい1品なのだが、なんせ、具はいつも同じ。違うといったら、肉が豚か牛かという程度で、かわることがない。バラエティーの少なさの要因はこの応用力のなさなのかもしれない。サラダにしても同じ。私も好きなマンゴーサラダがあるのだが、これとても、もし料理を変えるとしても、このマンゴーがパパイヤになるか、キャベツになるか、はたまたマッカーというすっぱい野菜になるかで、ほかの材料、味はすべて同じ・・・。思えば、中華料理などは同じ食材ひとつとっても、炒める、蒸す、焼く、そして、あんかけ、などさまざまな調理法があり、野菜の切り方ひとつとっても、さまざま。食材はなかなか豊富なのだから、工夫すればいくらでもおいしい料理ができると思うのだが、カンボジア人はこういうところでもなかなか石頭である。

今日は日曜日。週末は自炊して自分の舌の感覚を取り戻す。昨日の晩はボスの知人にいただいた日本の生ラーメン(白菜と豚肉の炒めを自作)、今日はハムと卵のサンドイッチ、昼にツナとトマトのパスタを作って食べて満足。カンボジアの食材は豊富だし、市場で買えば野菜などはかなり安い。オリーブオイルや日本のしょうゆなども少し高いが、それとて、プノンペンではスーパーに行けば手に入るので、自炊ライフはまずまず。