よもやまカンボジア

カンボジアの日本語学校で起こった不思議な出来事を…。

カンボジアでいやなこと Vol.2 洗濯

2006-02-05 12:35:31 | Weblog
学生によく「先生、カンボジア人はどうですか」「カンボジアの生活はどうですか」とかよく聞かれるが、正直返答に困る。、カンボジア人を目の前にして、しかも彼らの限られた語彙で答えはいうのは難しいものである。教師としてうそをつくのもなんだけど、あんまり悪口をいっても気にさわるだろうし、そうかといってべた褒めというわけにもいかず。

私はカンボジアが嫌いではないが、カンボジアで生活していていやなことのひとつに、「洗濯」がある。こちらの単身赴任や独身男性の駐在員などが現地の女の子に落ちるひとつの代表例として「洗濯をしてくれる」というのがあるらしいが、その気持ちがよくわかる。こちらでは洗濯機はあることにはあるが、一般家庭にはまずない。最近でこそだいぶ普及してきたが、今まで100人以上の学生を教えてきて、洗濯機がある人はまだ一人も出会ったことがない。エアコンがあって、車を何台をもっている人も洗濯機は持っていない。たいていそういううちには何人もお手伝いさんがいるから、洗濯機なんて必要ない。人件費は洗濯機に比べて何倍も安いので。。。もちろん私たちの学校にもない。よって、手洗いである。日本では二層式からいまや全自動が当たり前、乾燥機付きだって珍しくない昨今、これはつらい。ひまなときはまだいいけど、疲れているときとか、ためてしまったとき、そしてジーンズなどの大物は本当にしんどい。私はどんなに仕事がうまくいかなくても、カンボジア人にむかついても、この国が嫌になることはないし、そこから日本へ帰りたい!とはあまり思わないが、ときどき洗濯をしていると、本当に日本に帰りたくなる。洗うのはまだいい。問題は絞るときである。シーツなどをしぼってもしぼっても水がしたたるのを見ていると、泣きたくなる。

とはいえ、人件費が安い分ランドリーサービスも安い。だいたいTシャツやズボンなどがひとつ500リエル(10円くらい)。カンボジア人も独身男性などはよくランドリーサービスを利用しているようだ。とはいえ、これも全部出すとなると馬鹿にならない。けっこうな金額になってしまう。そして、もちろんランドリーサービスも手洗いである。安い分、その扱いもすごい。洗っているところを見ると、ときどき出すのをひるむ。知らない人の真っ黒なズボンと自分の白いシャツがまじっているところを想像するだけでおそろしい。ついでに知らない人のパンツも汚いシャツも何でも全部一緒である。そして、何よりよく洗濯物がなくなり、ときにはアイロンでこがされたり、変な色をつけられたり。同僚もズボンをなくされたといっていた。こうしてランドリーからも足が遠のき、けっきょくまた自分で洗う。ああーしんどい。これでは洗濯してくれる女の子がほしくなるのも無理はない。