Dr.mimaが医原病を斬る!

C型肝炎の解決を目指し、国の責任を追及するため闘っています。

肝動脈塞栓術は内科(肝臓)で

2014年12月18日 08時33分10秒 | 回顧
肝がんの切除は、外科の仕事であることには今でも変わりません。肝がんが肝臓内に多発し、外科的治療が不可能な場合には肝動脈塞栓術(肝がんは肝動脈のみで栄養をもらっていますので、肝動脈を詰め兵糧攻めにして肝がんを壊死させる方法)があります。
この方法を世界で初めて行ったのは、1977(昭和52)年頃からで当時大阪市立大にいた山田龍作によって考案された手技です。肝動脈塞栓術では肝がんは兵糧攻めに遭って死滅しますから、この技術は抗がん剤と併用するなどして確立した技術になっています。
私は京都遊学から帰った1978(昭和53)年からこの技術を取り入れました。しかし血管造影は外科で行っていましたので、肝動脈塞栓術も外科の仕事でした。
内科の要求と外科の考え方には温度差がありましたから、当然内科(肝臓)で肝動脈塞栓術を行いたいということは自然の成り行きでした。
つまり外科では肝動脈塞栓術をやりっ放しで患者の苦しみを日常診療(入院)で診てはいません。  
実際患者を診ている肝臓内科の医師が行った方が良いと判断するのが自然の流れでした。
客観的にみて肝臓内科医が行った方が術後の苦しみも減り、合併症も少なくなり生存率も上がりました。
更に血管造影を行う技術の内科導入によって考えてもいなかった新しい技術が生まれました。

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