ジローのヨーロッパ考・続編

“ジローのヨーロッパ考”に続く内容です。

臨時: 積極的検査?

2020-06-15 16:08:38 | 日記

2020年6月15日(Mon.) 今、14時50分頃ですが、東京でのCOVID19感染者数が50人前後と速報されています。昨日のそれは47人と言う前日比倍増の数値だったのです。そして、昨日来の関連報道によると、“積極的検査“を実施したから大きな(47人)数値になっているだけで、驚くものではないと言うようなニュアンスの言葉を、都知事も西村担当相も同じように語っていました。これを聞いていて強い違和感を抱いたのです。

一つには、今まで、一体どんな検査(PCR等)をして来たのか。少なくとも政府はPCR検査を抑制する形での検査基準(目安)を示し、それを国民が誤解(加藤厚労相)していたとか、フザケタ責任転嫁するかのような発言もありましたが、検査そのものを拡大させない方針であったかと理解しています。しかし、その中でも、感染者が発見された場合は、濃厚接触者を中心に検査を当然のようにして来ている筈と思っていました。しかしながら、昨日来の関係者の発言等を聞くと、夜の店での感染者続出の結果、やっと、“積極的検査“によって検査対象者を拡大(?)し、その為に47人と言う大きな数値になったと言う説明です。つまり、これまでは、“当然“と思われる対象者までも検査してこなかったことを暴露・吐露したようなものです。

そもそもは、エアゾル感染もあり得るとされているCOVID19ですから、“三密“に限らず、同一空間(閉鎖空間)に同室するか、または、同一時間でなくて、時間差があっても同一空間を通過したのであれば感染の恐れは有している感染症であると認識すべきでしょう。であれば尚更、感染者が発生した場合は、例えば、同じビルの同じエレベータを使用する人であれば、一緒に乗っていなくても感染する可能性はゼロではないと言う視点で、検査対象者を広げ、早期の感染拡大阻止を心がけるべきかと思量します。

こうしたことを考えると、昨日来の発言“積極的“は、マヤカシ・誤魔化し発言であると看破します。つまり、自分達の行動等を正当化する為の“言葉繕い“です。今まで、やるべきことをやって来なかったことの証です。そして、この言葉を聞いて思い出したのは、アベPMの言う“積極的平和外交“です。これも国民を欺くマヤカシと見ていますが、同種の言葉の使い回しです。考えた人は同一人物か、または、同一グループによる同一思考・作戦ではないかと勘繰ってしまいます。また、同じような言葉を都知事も西村担当相も使っていましたので、口裏合わせ的なことも行ったのでしょう、多分。つまり、同類・巣窟です。

二つ目には“東京アラート“です。何だったのでしょうか?! 実質的には何も規制強化されるわけでもなく、単にレイボーブリッジや都庁を赤くライトアップしただけの小池によるパフォーマンスとしか見えません。正に“go-it-alone“ではないでしょうか。さらには、3つの指標があって、一つでもその基準値を超えた場合はアラートを発出するとか言っていますが、二つの指標が超えていてもアラートを出さない不思議。結局、何んなの? と言いたくなります。

もう一つ、テクニカルな点で申し訳ありませんが、一つの基準値に対して上回ればA、下回ればBとかをコントロールする場合、境界線付近で数値が不安定な場合はバタつく結果を招きます。従って、こうした場合は“ヒステリシス曲線“を用いるのが常套手段です。つまり高い基準値を超えればA、次に、低い基準値を下回ればBと言うように基準値を2段階にすることです。こうしたヒステリシス曲線になるように制御するのであれば、不用意にバタつくことは減ることになるのです。従って、アラート等の警報を出したり解除したりする場合は、こうしたテクニックも導入すべきなのですが、少なくとも今までを見ている限りでは、そうした初歩的なテクニックすら知らない連中が行政を預かっているようです、残念。

そして、三つ目。結局、1月中旬以降、延べ5ヶ月間はありましたが、一体、政権や自治体・首長たちは何をやって来たのでしょうか。冒頭の一つ目の問題があのレベルですから、PCR検査体制の拡充も不備、感染病棟や臨時の隔離病棟等の増設も不十分、医療用マスクや消毒液等の確保も不十分、そしてそれらの国産化強化へのテコ入れも全く不十分。さらには、医薬品やワクチン開発へのリソース投入も全く不十分、国際協力への呼びかけも全く無し(?)、片や、USからのワクチン導入を口にするトランプ追従のアベPMの不甲斐なさ。さらにさらに、経済対策として、各種の助成金や給付金を担当する怪しげな協議会(団体)、まるで電通へのトンネル会社みたいで、これで不正や非効率なことが行われていないと信じる方が不思議です。“We demand transparency “(我々は透明性を要求する)と叫びたくなります。 実に現政権や都知事の不誠実さに驚きを禁じ得ませんし、“不信“だけが残ります。

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