そんな僕が好き

アディクションとかその他日常の事

自助グループメンバーとしての私

2006-05-16 13:00:12 | アディクション
今日はちょっと本題と離れた事を書きます。

私も自助グループに通っていて「自分の回復のほとんどは、そこでもらったもの」という認識があります。今もグループには出続けて、自分の回復の作業を続けていますが、今日は自助のメンバーとしての自分の想いを書いてみたいと思います。

かなり前に「自助グループと接触したアディクションを持つ本人が回復する割合」というのを調べようとした事があります(回復というのは依存対象を使わずに生きる事が出来るようになった人の意味です、酒なら飲まずに生きる事が出来ることですね)。
ネットで調べたり、関係者に直接言ってみたりしたのですが、統計というのは自助グループの性格上難しいとか、そもそも回復の定義とはという根源的な質問(笑)を返されたりとか、結局確たる数字はみつかりませんでした。

しかし、手がかりになりそうなデータがあり、それは
1:ダルク(薬物依存の人の回復をサポートする中間施設)のデータによると薬物依存の回復率は20%程度
2:赤木高原ホスピタルによると、アルコール依存症で入院した人で、その後の10年間の生存率は50%程度
の二つでした。
ずいぶん前に調べたので、正確なソース等がないのでもし「その情報間違ってる」とか「こういう情報がある」とか、情報をいただければ嬉しいです。

一応上記の二つのデータをもとにすると、回復率は20-50%の間ではないかと推察されます。基礎データが少ないので、かなり大雑把なデータですけが「50%以上の回復率はないだろう」というのは確かなところだろうと考えます。

この回復率の事を思うと、時々考えさせられるのです。「では50%の回復できない人たちに、私たちの手は届かないのか?」と。私は自分の父親がアルコール依存症ですから、未だ飲んでいる父の苦しみを思うととても人事ではないのです。

私はAAの創始者のビル.Wとドクターボブを心から尊敬しています。かれらは絶望(アルコール依存症は不治の病)の中に、初めて希望(飲まない生き方=回復)を発見したのですから。そしてAAの活動そのものにも、深い敬愛の念を抱いてます。私のグループも、あるいは他の自助グループもAAの資産が使えたからこそ、存在する事が出来ているのですから。また、個人的にもAAのメンバーに「たくさん、たくさん、いっぱい、いっぱい」助けられています。

AAそのものに対する感謝、自分のグループに対する感謝、個人的に私を助けてくれたAAをはじめとする自助グループの仲間への感謝、そして何より私のスポンサーだった人と私のまだ苦しんでいるアルコール依存症の父親への感謝、そういったものが今私を動かしています。

「もっと有効なやり方、まだ苦しんでいる仲間に届くようなメッセージはないのか」

それが私の捜し求めているものです。

又吉氏の理論が正しいのか正しくないのか?本当のところそれは大きな問題ではないんです。私が捜し求め、もがいて、あがいて、その中からひょんな事から回復の道具として使える何かが産まれてくれればいいなぁ、そんな風に考えています。
とどのつまり何も出ないかもしれません。でもそれでもきっと自分のためにはなるでしょう。だって、回復のこつは「やらない事ではなく、やる事」なのですから。

そして私と同じような想いを抱いていて、協力してくれる仲間、あるいは協力できなくてもその想いを分かち合える仲間とこのブログがきっかけとなって出会えたらいいな、と今は考えています。

つーか、そういう人がいたらコメント下さい(笑)。

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