そんな僕が好き

アディクションとかその他日常の事

巨人の星

2006-12-25 14:38:15 | アディクション
1~2年前のことでしょうか、近所の子供が道路で「来たまえ星くん」「行くぞ花形」などと言いながら野球をやっている場面に遭遇しました。
「ああ、巨人の星は子供たちに脈々と受け継がれているのだ!」と安心しました。

さて、それはそれとして、最近巨人の星を第一話から見直しているのですが、見るにつけ私の中にある感情が沸き起こってくるのでありました。それは

「おい、もっと周りの大人が飛雄馬を大事に育ててやらんかい!」

というものです。高校の頃までは一応一徹おやじが父親として多少の配慮を見せるのですが、もともと親父も病気ですし、大リーグボール完成の後は「獅子はわが子を千尋の谷底に...」という無茶な理由で敵に回ります。

一徹、飛雄馬の関係は「親父が息子に甘える」という子供にとって破滅的な関係であり、事実飛雄馬は破滅(大リーグボール三号で左腕がボロボロになり、引退)します
まあ、親父はああだからしょうがないとしても、周囲の大人の冷淡さは異常です。

だいたい飛雄馬は高校1年で中退しているわけですから、巨人入団の時点で16そこそこで、3年で引退ですからその時点でもまだ未成年です。最初に入った二軍の寮では同室の大内山先輩(すぐに首になっていなくなる)位しか飛雄馬にやさしい言葉をかけてくれません。それどころか、飛雄馬に対して極めて無理解で意地の悪い仕打ちしかしません。二軍監督やコーチは全員飛雄馬に対して過酷です。一番父親代わりに成り得るであろう川上監督は心の中では星を応援していますが、やさしい言葉をかけるのは「星が逆境を克服した」時だけで、一番励ましや忠告ややさしい言葉が必要な逆境のさなかでは全く放置プレイです。

この物語は梶原一騎の心象世界そのもののように思えるのですが、きっと彼も運悪く「自分を理解し育んでくれる」大人が不在の世界で生きたのでしょう。
生育暦ではもちろん父母の影響が大きいわけですが、社会に出てから出会う人によってずいぶんと生き辛さが左右されるのではないでしょうか。

その意味で巨人の星において、彼に共感し助けようとする人が同年代の伴宙太のみで、大人がいないという設定にした梶原一騎は極めて鋭と感心させられます。



アルコール依存症の治療、その6:飲み方のレクチャー

2006-12-15 13:44:52 | アルコール依存症
さて、非常に長らく間があきましたが、いよいよアル症の話の続きです。

アル症治療の第一段階は飲酒の原因の説明です。かいつまむと、
 お酒を飲みたくなる原因は先祖(無意識)にお酒を飲み足りない(問題が解決されていない)人が、あなたの体を借りて(意識では認知されない無意識に突き動かされて)飲酒する

というものです。

こうした原因の説明は、罪悪感の低減に役立ちます。
余談ですが自助でも「アル症は風邪と同じように、病気である」というレクチャーをしますが、おそらくは罪悪感(自分がダメだから、意志が弱いから飲むのだ等)を低減することで飲酒圧力を低下させる効果を経験の中から学んだのでしょう。

次にお酒の飲み方をレクチャーします。
お酒の飲み方は、
「仏壇にお酒をお供えして、それを下げて飲む」
のが基本となります。

まず、普通は仏壇に悪いものは供えないでしょう。仏壇にお供えするのは良いもの、大切なものというのが常識です。
したがってそこにお酒を供えるのは、「お酒は悪いものではなく、祖先から自分の代わりに飲むように頼まれて飲んでいるものだ」という罪悪感低減の方向に働きます。

基本的には妻・母がお酒を供えます(お供えされてない場合は、本人が供えて下げて飲みます)。もともと近親者(妻・母等)に植え付けられた飲酒への罪悪感ですから、近親者がお酒を神聖なもののように扱う事でより効果的に罪悪感を低減させる事が出来ます。

また、アルコール依存症にしてもただの大酒のみにしても、もともとは「幼児がいつまでもタオルにしがみつくここを参照」事と同じ理屈です。つまり酒飲みにとってお酒はとても大切なものです。その大切なものを、仏壇にお供えするほど大事なものであるように扱えば、アル症本人にとってもとても嬉しい事です。

自分が大事にしているものを大事にしてくれる人に対しては、人間親近感や愛情や忠誠心が沸いてくるものです。アル症はもともと人間に対する依存が酒という物質に向かっているものです。これを人間に向けなおして、適切に依存させる(正しく甘えさせる)というのがアル症回復の鍵ですが、ここで培われる親近感・愛情・忠誠心等はそれを促進する効果があります。


にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

生存報告(笑)

2006-12-04 13:05:55 | 雑記というか独り言
生きてます(笑)。

ぜんぜん更新しない理由は、書く気がおきないからです。
おまけにDVDドライブを導入して、動画処理に関して色々と勉強中だったりします。

一つ最近感じてることを書くと、「心が相当に自由になっている」ようです。