甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

モダンな銀行建築

2008-01-18 23:25:18 | 盛岡散歩
 明治の銀行設立ブームにのり、金融街として成長したのが中ノ橋通から肴町へかけて(旧町名では紺屋町~呉服町)の一帯です。紺屋町に明治10年(1877)第一国立銀行盛岡支店が開業し、内丸の県庁との連絡を図るために架けられた橋が現在の与の字橋。当時は銀行橋と呼ばれていました。現在の橋↓は昭和44年架設です。



 現在残っている明治~昭和初期の銀行建築は、私の知る限り4つ。すべて一本の道筋にあります。さらにこの道筋を北に伸ばせば紺屋町番屋が、南に伸ばせば旧石井県令私邸があります。まるで「モダン建築の道」です。(勝手に名づけてしまいました。)




 ・旧盛岡貯蓄銀行(現盛岡信用金庫本店) 中ノ橋通一丁目

 昭和2年(1927)築、葛西萬司設計。市指定保存建造物。 
 6本の太い円柱、花崗岩に施したレリーフが素敵です。内部もステンドグラスや大理石のカウンターなど重厚でモダンなデザインだそうです。現役の信用金庫です。中を見るために口座を開きたくなります。
 


 ↑建物向かって左側の路地は「愛染横丁」と呼ばれます。この静かな小路沿いに建物をじっくり堪能できます。





 ・旧盛岡銀行本店(現岩手銀行中ノ橋支店)中ノ橋通一丁目

 明治44年(1911)築、葛西萬司設計。国指定重要文化財。
 以前も紹介したこの建物ですが、実は赤レンガの上から色を塗ったり落としたりしたことがあるのだそうです。
 バルコニーの形がかわいらしいです。




 ・旧第九十銀行本店(現もりおか啄木・賢治青春館)中ノ橋通一丁目

 明治43年(1910)築、横濱勉設計。国指定重要文化財。
 これも以前紹介しました。内部も重厚な造りです。以前の金庫室は現在賢治童話の世界を5分で体感できる展示室になっています。銀行の金庫なんて、めったに入れませんよね。
 


 ↑この建物の屋根のてっぺんが気になっています。とんがり屋根かと思えばそうではなく、なんだか「西洋しゃちほこ」みたいな感じなんです。わかります?




 ・旧共栄貯蓄銀行盛岡支店(現東北総業)

 明治45年(1912)築。東京の銀行の支店でした。
 実はレンガ造りは正面と一階部分だけなんです。

 

 ↑当初は隣にも建物があったのでしょうね。合理的なつくりです。


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