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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

台湾鉄路温故知新 (11) タロコ号激走!

2008-06-08 17:59:05 | 台湾の鉄道


 中京エリアシリーズがまだまだ準備中ですので、台湾の続編を (^^;
 花東線・瑞穂駅周辺での撮り鉄を終えたあとは、午後3時過ぎのキョ光47次に乗り、花蓮まで約1時間半、ガラ空きの車内とともにまっっったりとした旅を楽しみます。花東線の昼間は鈍行列車(普快車)がほとんど走っておらず、全ての有人駅に停まるキョ光号はさながら「超デラックス鈍行」というノリです (笑)。そして……光復駅南側に広がる見渡す限りの原野を長大な高架橋で越えるシーンは、花東線キョ光号の旅のハイライト! こんな感じで、花蓮に着く頃にはすっかりお腹いっぱいですが (^_^)、さらにキョ光47次は台北を経由して西部幹線の彰化まで向かいますので、本来であれば引き続いて北廻線の絶景もキョ光の車内から楽しみ、客車列車の旅万歳!と叫びたいところです。
 しかし……今回は花蓮で下車。何故なら、約1時間後には台湾鉄路局が誇る最新鋭振子式電車・タロコ(太魯閣)号を用いた自強1090次が発車し、しかも途中の羅東でキョ光47次を追い抜き、台北には約50分も早く到着してしまうからです! いくらキョ光号熱烈支持派の私といえども、今回の台湾一周は3泊4日の駆け足の旅。しかも台北では帰国を前にして早めに到着し、台鉄模型の物色をしたい……(^^;)。それに、タロコ号は何と言っても圧倒的な最新型電車ですから、話の種として一度は乗っておく価値もあるでしょう! (今後何度でも乗りそうですが。笑) そこで、タロコ号の指定券は予め初日に購入しておき (最近は台鉄の主要駅にもタッチパネル式の指定券自動発券機が現れ、大変便利になりました)、花蓮での約1時間はのんびりと「東方美人号」客車とタロコの並びシーンを撮ったり (↓の画像)、車内で食す弁当をゲットしたりしまして、17時31分の発車を待ちました。



 タロコ号に使用されている電車は、JRK885系の技術を基本的に踏襲したTEMU1000形 (TとはTilt の意。TE1000形と表記することもあるようです)。台鉄は最近、台湾新幹線の開通によって西部幹線の長距離輸送需要を失っただけでなく、東部幹線をめぐっても国道5号線 (蒋渭水高速公路) の「雪山トンネル」が貫通し、それまで道路条件の悪さゆえに台鉄がほぼ独占していた宜蘭周辺と台北との往来が国道客運 (高速バス) や自家用車に大幅に食われたということで、急速に経営資源が脅かされるという苦境にあえいでおります。そこで、東部幹線における最大の隘路である八堵=福隆間の山越え区間を駿足で駆け抜け、かつ西部幹線でも新幹線が利用しづらい駅と台北をスピーディーに結ぶために、起死回生の救世主として振子式電車の大量導入を決断したという次第……。 
 ちなみに「タロコ(太魯閣)」とは、花蓮の北西にある奇岩の峡谷のこと。台湾を代表する名勝の名前を冠することにより、台鉄を利用した花蓮観光をアピールするとともに、自強・キョ光・復興といった政治色が極めて強い列車名と一線を画して「台湾の列車らしさ」をアピールしようということのようです。もっとも、そのようなネーミング自体、すでに下野した民進党政権のもとにおける「台湾意識」の強調と密接に関連していることは言うまでもないでしょう。ただ、運賃体系は完全に自強号に準拠していますので、列車名はあくまで「自強」、使用車種の愛称が「タロコ」ということになっています (窓口で「タロコの切符をよろしく」と言えば通じると思いますが、自販機では全て自強号として表示されるのでご注意を ^^;)。
 さて、走り始めたタロコですが……加速速っっっっ!! これまで何度もキョ光でのんびりと旅した北廻線を、まさにブッチギリの猛スピードで駆け抜けて行くさまは、目が回るのひとこと……(@o@)。とはいえ、乗り心地は極めて安定しており、振子電車酔いのようなものとも無縁ですので、これはもう凄い……としか言いようがありません。JRK885系には乗ったことがありませんが (本家をさしおいて外国で乗ってどうする。笑)、改めて日本の車両技術の物凄さを痛感します……。
 いっぽう接客面はどうかと申しますと……クーラー・座席・水回りは台湾のメーカーが作っておりますが、国道客運のデラックスバスに対抗するために採用された分厚い豪華シートは……実はこれが曲者でありました (@o@;)。台鉄ではじめて、座席収納式のテーブルが採用されているのですが、これをセットすると蓋=肘掛けがうまく閉まらないといふ……(爆)。こればかりは「一体どこに目をつけて設計したのか」と疑問が湧きます (-_-;;)。また、台鉄の優等列車といえば、惜しげもなく設置されたフットレストですが……タロコは省略! (泣) そして、これはたまたまですが、隣の窓側の席の客が乗ってくるまでちょこっと窓側に座ってみたところ、リクライニングの調節機能が早くも壊れていて勝手に戻ってきてしまい、やって来たオッサンは非常に座りにくそうでした (苦笑)。車体や下回りに金をかけた分、肝心の接客面では費用をケチったな……ということで、早めな改善により (特に肘掛けとテーブル) 名実共に台鉄を代表する車両となって欲しいものです。しかし、台鉄も台所事情が厳しく、しばらくムリだろうなぁ……。時間に余裕がある限り、私はやっぱりキョ光の旅を愛することにします (^^;

久々の「東武ん」補給@鬼怒川温泉

2008-06-06 20:40:25 | 大手民鉄 (東武)


 このたび怪社の研修旅行として、鬼怒川温泉に生まれて初めて (^^;) 出かけたのですが、怪社を出てから帰ってくるまで、交通手段はすべて貸切バスという味気なさ……。まあ、私が企画を担当しているわけではなく、最初から別の担当者が全て旅行会社に丸投げしており、私はのほほんと若手斜員のお目付役をしながらあちこちの観光スポットを巡り歩くだけですので、鉄道を全く利用しないプランニングになるとしても勿論文句は言えません。しかし……旅行会社がキープした宿を地図で確認してみたところ、ななんと何と!鬼怒立岩信号所にほど近い宿ではありませんか (笑)。これはもう「宿からちょこっと散歩して撮り鉄せよ」という、「撮り鉄の神」のお告げのようなものです (爆)。
 そこで、雨上がりの蒸し暑い朝、二日酔いも醒めやらぬままフラフラと信号所付近の踏切に向かい、朝方の鬼怒川線・野岩線でしか見られない2連の会津高原尾瀬口行を撮影しました (^O^)。思い出してもみれば、前回東武を撮影したのは去る2月下旬の話となってしまい、それ以来余りの忙しさで東武に乗る機会すらなく、体内の糖分ならぬ「東武ん」がすっかり欠乏しておりました……。そこで、この撮影はほんの一瞬だけに過ぎなかったものの、久々に偉大なる東武6050系を味わうまたとない機会となったのでした (*^^*)。



 しかし……観光地めぐりにおける撮影の都合上、カメラの連写モードを解除していたばっかりに、後追い撮影のタイミングを誤って、画面左側がカツカツになってしまいました (-_-;)。やっぱり日常的に撮影していないと、なかなかうまく決めカットを撮ることは出来ませんね……。そこで、2枚目はかなりトリミングをしておりますが、冬季で前パンを使用している状態であれば完全にパンタが切れて失敗でした (^^;)。まぁ取りあえず、山にほど近い区間を快走している雰囲気を何となくお分かり頂けるでしょうか。なお、東武撮影は結局時間の都合上これだけでしたが、宿の高い階から、鬼怒川温泉街や山々をバックにスペーシアや6050系が発車して行くシーンを眺められてなかなか感激です (*^^*)。
 また今回は、東武ワールドスクウェアも初めて訪れたのですが、田都を走る30000系の車体にラッピングされた広告のセンスがお世辞にも良いと言えないことから「どうせ大したことは……」と思っていたのは大変な間違いでした (汗)。ひとつひとつのミニチュア建築物に込められた気合いは並大抵のものではなく、それでいて全然違う場所にある建築がひとつの画面に納まってしまう不可思議な感覚もあり、計画・建設当時バブルの余勢を駆っていた東武のイケイケな雰囲気をビンビンに感じることが出来ます。しかも、あくまで東武が直接投資していることを匂わせる展示として、日本庭園の一角をスペーシアと10000系の大型模型が大手を振って走っている光景は泣かせます (他にも、今はなきニューヨークの世界貿易センタービルをバックに東北新幹線200系や中央線201系が走るシーンなど、他にない濃いぃ組み合わせも楽しめます)。一度見ておいても決して損はない……でしょう (^^;)。

名鉄パノラマカー礼賛 (1) 本笠寺編

2008-06-02 21:17:51 | 都市民鉄 (中京圏)


 1961 (昭和36) 年に登場して以来、名実ともに名鉄の顔として余りにも偉大な活躍を続けてきたパノラマカー7000系……。80年代に岐阜600VやAL車を求めて何度も名鉄に通った頃は、特急専用の白帯車はもとより、料金不要の高速・急行にも当たり前のように7000系が姿を現していたために珍しくも何ともなく、フィルム代も余計に出せなかったことから、「記録しよう」という気すら起こらなかった車両でした (^^;)。しかしその一方、快適なシートに加えて展望席でなくとも素晴らしい眺望を楽しめる接客スペックや、威厳たっぷりの安定した走りを日常的に楽しめるというのは、首都圏民からみてホントにうらやましい限り……(80年代には既に京急2000系が料金不要特急としてデヴューしていましたが、やっぱり「夢」と「格」はパノラマカーの方が圧倒的に上だと思います)。広く知られている通り、それは道路網が早くから整備されたクルマ帝国・大名古屋で鉄道が生き残るための策でもあったわけですが、目の前を走るロマンスカー (特に展望車) なんて滅多に乗れない小田急沿線の貧乏中学・高校生だった私にとって、パノラマカーはとりわけ羨望の的! たまに乗ったときの感動は言い尽くせないものがありました (それでも横にAL車が停まっていたらALを選びましたが ^^;)。
 そんなパノラマカーが来年の全廃を前に、来る月末のダイヤ改正からは4連×3のみとなり、運用が激減するということで……これも時代の流れでしょうか (T_T)。そこで、何とかまとめて撮る機会はないものか……と思っていたのですが、ここ2~3ヶ月余りにも忙しいため、結局機会を逃しておりました。しかし、先月末の名古屋出張のついでに幸いにして時間を確保することが出来ましたので (^O^)、勇躍沿線に繰り出してみることにしました。



 今回の名古屋出張の用務は、午前の遅めな時間からスタートするということで、前日から名古屋入りして早朝から撮ろうと予め決めていたのですが (笑)、直前になって前日の午後も時間に余裕が出来たため、東京13:10発の「のぞみ31号」(N700) でいざ出発! 名古屋到着後はさっそく駅前の宿に荷物を置いて、名鉄の客となりました (笑)。そして向かった先は……名古屋本線の堀田~鳴海間! 事前にDJ誌最新号 (名鉄パノ特集) とにらめっこして、この区間で午後4時台に集中的に撮影できることが判明したためです。まずは急行の最前部でかぶりつきながらロケハン。当初は鳴海駅あたりで……と思ったのですが、あらら、いつの間にか鳴海駅は高架化されており、しかも異様に駅撮りしづらい……(-_-;)。
 そこで改めて向かったのが本笠寺。2~3年前に名古屋臨海を撮影したのちバスでこの駅に至り、「結構良い雰囲気だなぁ……」と思ったものですが、やはりロケハンの結果もここがベストかなぁ……と思いまして (^^;)。最初にパノで姿を現す豊明行きは何と1380系による代走で泡を吹きましたが (^^; 後日扱います)、次の犬山行 (1枚目) はブック型の行先表示で御登場!! このカーブは6両編成のほうが決まるなぁ……と思いつつも、最早贅沢を言っていられる状況ではありません。副本線に進入するため減速している7043Fをファインダーの中で追いながら、「あぁ、この雄姿をファインダーの中で追えて幸せ……」という気分でした (*^^*)。
 そして、次の普通列車(岩倉行)もDJ誌の記述通りパノ様で御登場! 今やこれほど効率的に7000系を撮影できるのは、ほとんど奇跡と言っても良いでしょう! うまく撮ることが出来たあとは、是非乗ってみたいもの。通過待ちですぐには逃げないことからのんびりと地下道を通りまして、とりあえず先客がいる展望席は避け、3両目車端部に陣取って走行音を楽しむことにしました……(つづく)。

初夏の中京圏撮り歩き・予告ダイジェスト

2008-06-01 09:57:05 | ノンジャンル


車体の雰囲気も走行音も東急8500系風な (?) 鶴舞線3000形。
今回はゆっくり撮る時間がなく、この1カットのみで残念! 
岩倉にて撮影。最大の目的は……少々映り込んでいますね (^^;



AL車狙いで名鉄本線系を訪ねた80年代、最新型は「鉄仮面」6500系。
89年登場の6次車以後の顔は、未だに名鉄っぽさが感じられません (^^;
6000系列、走行音は良し。デザインがもう少し濃ければ……。



セメントの車扱貨物が壊滅的に減ったいま、
現役のタキ1900が並ぶ光景は、それだけで癒し……(*^^*)。
所有社名板も書き換えられ、ますますの活躍に期待!



保々にある東武ELの貴重な生き残り、未だ竣工しないのが気がかり。
ナンバープレートも外されたまま。部品取りになってしまうのか?!
一方、検査中の車両がスゴい幕を表示中! まさか将来復活? (^^;

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 先月末、2泊3日の日程で名古屋に出張し、出張撮り鉄に邁進して参りました (笑)。睡眠時間を削ってでもあれこれ撮り歩こう、用務の直前まで粘ろう (爆)、宴会でヘロヘロになっても翌朝おとなしく新幹線で帰るわけには行かない……と頑張った結果、相当盛り沢山な撮り鉄成果を得られましたので、今後シリーズでアップして行くことにしたいと考えております。とりあえず、個別に記事を立てる予定のないカットをお楽しみ下さい~。