
去る27日に登場した相鉄特急の運用は、初日から7710Fが入るという出血大ファンサービスとなりまして、昼過ぎまで本線で撮影した後は久しぶりにいずみ野線を訪れてみたのですが、そのついでに二俣川からいずみ野まで7000系特急に乗ってみました♪ また、いずみ野線での撮影を終えた後は、二俣川から大和まで本線特急 (但しマンセンケー。汗) にも乗ってみた次第です。
総じて、最高速度そのものは従来と変わっているようには思えず、時速100km超で激しくブッ飛ばす京急優等列車や東急田都急行のようなエクスタシーは感じられず、急カーブ気味な南万騎が原ではやや減速していたことは否めませんが、線形が悪い区間をしばしば含む相鉄では致し方のないところでしょう。というわけで、単純に停まらない分だけ所要時間が減るという勘定ですが、如何せんこれまで二俣川以西ではヲタ向け臨時列車でもない限り全駅停車であり、丹念に停まって行くことに馴らされてしまった感がありますので、停車しないだけでも相当のスピード感を得られますね……! (これだけでもワクワクするというのは裏を返せば相鉄民の悲哀……^^;)

しかし、そんな趣味的にドキドキワクワクな相鉄特急も、実際の使い勝手としては「?」な点が多々あるのも事実。とくに、小田急江ノ島賎民としましては、特急と江ノ島線の連絡がお世辞にも宜しくないのは困ったものです (鬱)。基本的に、快速が最もストレスなき乗換時分であるという……。大和で猛ダッシュすれば間に合わないこともないのですが、間違っても老人や女子供に勧められる乗換パターンではないでしょう。いっぽう、希望ヶ丘から先の特急通過駅民にとって、速達列車が毎時6本から4本に減ったぶん、今回のダイヤ改正は改悪であるとしか言いようがなさそうです。二俣川での湘南台特急~海老名各停乗り継ぎは、上りで快速とほぼ同じ所要時間、下りでは快速よりもトロいということで、出来れば毎時4本の快速に乗りたいと思うのが人情。これらのためか、総じて快速は特急と比べて非常に混んでいました……。土曜休日や、平日午前10時台の横浜到着分につきましては、快速は基本的に10両となっていますが、平日の上り8連快速は果たして一体どうなるのやら……。
というわけで、慣れるまではどうもややこしく腑に落ちない点を多々引きずりそうな新ダイヤでありますが、思うに相鉄は今回の新ダイヤで、西谷~横浜羽沢新線開通後を見据えたシミュレーションをしようとしているのかも知れません。一体どのようなJR直通列車スジを引き、それと接続する相鉄線内列車をどのように設定すれば、本線といずみ野線双方のJR直通需要を満足させられ、かつ相鉄の本丸たる横浜西口の地盤沈下も最小限にとどめることが出来るのか……と。そこで、とりあえず時刻表をもとに日中パターンダイヤを書き出してみたところ、二俣川駅にて短い時間内に湘南台特急・海老名各停・二俣川折返いずみ野線各停が集中しており、その直前直後あたりで西谷~二俣川間のスジが空き気味になっていることが分かります。というわけで、あくまで愚考・妄想に過ぎませんが、「ここらへんにJR直通スジが入り、日中は30分間隔でいずみ野線直通となるのではなかろうか……二俣川折返いずみ野線各停は将来を見据えた隠れキャラ的スジなのではないか……」と。というわけで、本線民にとってイマイチ使えなさそうな(とりわけ二俣川での乗換時分が長くヤレヤレな)湘南台特急~海老名各停連絡も、そのココロはJR直通いずみ野各停~海老名各停連絡をも兼ねることが予想され、それとのからみで湘南台特急のスジもこんな感じで引かれているのでしょう。
以上総じて、今回の新ダイヤは一朝一夕に評価できるというものではなく、JRに直通してはじめて当たりかハズレかが分かるのではないか……という気がして来たのですが、そんな甘口評価になってしまうのは私がお人好しだからでしょうか?? まぁとりあえずの勝者は特急停車駅民と、快速が毎時4本に増えた星川・鶴ヶ峰民であり(しかし上り快速は鶴ヶ峰で座れなくなりましたので、その点では鶴ヶ峰民は負け組?)、最大の勝者は三田・日吉キャンパスと湘南藤沢キャンパスの間をより短時間で移動出来るようになった慶應義塾民であることは疑いないことでしょう(あるいは、湘南台特急の設定には、慶應サイドからの強い要望があったことが想像されます。あ、あくまで部外者の想像ですので悪しからず……。でも、長期的にはどう考えても、東急~相鉄ルートの完成ならびに湘南藤沢キャンパスへの延伸により、都営三田~東急~相鉄ルートは泣く子も黙る福澤諭吉ライナーとなることが確定しているようなものですし)。いっぽう詳論するまでもなく、敗者は二俣川以西の特急通過駅民であり、最大の敗者は小田急江ノ島賎民……(自嘲鬱爆)。
ま、何はともあれ、実にビミョーな存在感の相鉄特急ではありますが、7000系と新7000系が橙幕も誇らしげに特急運用に就き続ける限り、ヲタ的には徹底的に楽しませて頂くことにします!!!