
かねてからネット上では「来る2008年春のダイヤ改定に伴い夜行列車大幅減便・・」という不穏な話題が流れていましたが、それが真実であり現実であることが、18日付『朝日新聞』一面トップで明らかになりました……。
【廃止】急行銀河 あかつき&なは
【減便】北斗星1往復化 日本海1往復化
【2009年春廃止】富士&はやぶさ
この結果、再来年の春には東京・大阪から東海道・山陽線を下る寝台列車は全滅することになりました。つい数年前まで、ブルートレインは東海道の夕方ラッシュ時に存在感を振りまきまくっていたはずであり、さらに80年代の時刻表を繙けば、山陽新幹線が開通した中でも東海道・山陽線はブルトレ街道だったはずですが……。1981年の時刻表では定期列車だけで東京発10本、大阪発7本 (583系含む) の偉容を誇っており、国鉄からJRへ移行した1987年春の時点でも東京発は不変、大阪発4本を維持していたのが泡沫の夢のようです……(-_-;)。

とにもかくにもブルートレインは個人的に申しまして、10代の頃は言うまでもなく、貧乏だった20代の頃も、乗りたくても乗れない高嶺の花でした (その反動で、今では乗るとしばしばA個室寝台をフンパツしたりしていますが ^^;)。ゆったりと流れる夜の車窓に物思いに耽りながらビールを傾け、いつの間にか眠りに落ちて、翌朝目覚めてみれば旅先のうららかな朝の風景が広がっている……そんな寝台列車の旅は、鉄道趣味者でなくとも本来憧れの対象であるはずです。しかし、新幹線の新たな開業や、航空機・夜行バスとの競争という環境の変化の中で、70年代スペックのまま走り続けた寝台特急は、気が付いてみたら費用対総合効果 (所要時間・贅沢さ・快適さなど) のバランスが恐ろしく悪い列車になってしまったような気がします。それはまさに、惰眠をむさぼってしまったとしか思えないものです……。
「サンライズ」はそこそこ集客し (パッと見たぶん)、大幅にイメチェンを図ったトワイライトエクスプレスも人気であることを考えますと、より「旅を楽しむ列車」らしさを前面に出せば、乗りたい人は絶対に多いと思います。しかし、そういう需要はごく一部の列車に集約し、それ以外の14・24系使用列車は徐々に整理を図り、客車区や機関区のスペースを空けようという計算なのかも知れません (とくに田町の再開発計画とのからみもあるのでしょう……)。
狭くて便利になりすぎた日本。その陰で失うものも大きいですね……。
とりあえずは上野発の夜行列車が少しでも長く生き残ることを祈るばかりです。
画像は、1枚目は偶然EF65 1118が運用に入った急行銀河 (昨11月撮影。乗りました ^^)。2枚目は「北斗星」を牽引したのち五稜郭に単機回送されて来たED79 (これもボロボロですね……)。
※おことわり:この記事は18日朝にアップしておりますが、一番上に表示するために19日付け記事とさせて頂きました