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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

315系発表にあたり……美しき哉313系

2020-01-23 21:18:00 | JR発足後の車両


 本日、JRCから315系の概要が発表されましたが、東急8590系のような正面、JRW323系のような側面、東武50000系列のようなカラーリングを眼にして、何やら合体ロボット風電車という印象がムラムラと湧いて来ました。まぁある意味、一般用鉄道車両のデザインが既に成熟・爛熟に達した結果なのかも知れません。それでも少なくとも、本邦のロングシート車としては最高の乗り心地・座り心地を誇る車両のひとつにして、211系5000・6000番台を置き換えるには好適な車両といえましょう。編成中に必ずトイレが設置されることから、18きっぱーの静岡大陸横断に際しての「危機」も和らぐことになりましょう (笑)。



 それにしても、315系の完成予想図を見ていますと……実物の方がはるかに見映えがすることもありますから予断するわけにも行きませんが、何と申しますかその……合体ロボット過ぎてイマイチしっくり来ないのが正直なところです (滝汗)。それに比べて、313系のデザインの完成度は本当に素晴らしいことに気付かされます。しかも313系は、1999年登場というのも心底驚きです。登場時から全く新鮮さを失わない主力車両……しかも形式と車番を記すフォントは国鉄フォント! JRCが、国鉄型車両の華である113系の正しい後継車として大量に製造した存在感は、315系の登場によっても決して揺らぐことはないでしょう。早いもので10年以上前になってしまった113・115系の短期大量廃車は衝撃的でしたが、その代わりに用意された車両が313系であるというのは、JRC利用者にとっての幸運と思います。
 また313系は、形態・運用面でのバラエティがあり過ぎるのも魅力的です。とりわけ3000番台は、御殿場・身延・飯田・美濃赤坂といったローカル運用に入るかと思えば、特別快速や新快速の増結車になったりもするのが面白すぎます。また、主に中央西線や関西線で運用される2連の1300番台は、深い木曽谷を2連で走り抜けて松本に至るかと思えば、こんな感じでブツ6を組むこともありますので、思わず目が点になります……(*^^*)。

岩手乗物縦断 (8) 標準軌701系

2020-01-20 18:00:00 | JR発足後の車両


 盛岡を訪れて「はるばる来たぜ」感を深く抱かせてくれる物事には、例えば石川啄木的世界観の高く青い空(北緯40度近くなったためでしょうか)、あるいは、じゃじゃ麺(炸醤麺)・焼肉・冷麺など、戦前における北東アジアとの往来の遺産といったものがありますが、鉄ヲタ的視点からみれば、田沢湖線専用の標準軌701系5000番台が現れることでしょうか。夜の盛岡駅にて駅撮りした際には、当然のことながら標準軌701系も激写メニューに盛り込みました。



 しかし問題は、田沢湖線ホームとなった8・9番線のうち、どちらかと言えば9番線が使われる傾向が強く(気のせい?)、車両撮影に向いた8番線にはなかなか来ないことでしょうか。このため、18時40過ぎに入場券を購入して駅撮りを始めても、「田沢湖線、8番線に来ねぇ〜」とぼやき続けることしばし……。盛岡色701系は既に数編成を撮影し、いい加減体も冷えてきたことに加え、夜行バスで岩手県入りしていたこともあり、早く宿に帰って寝たいと思いつつも、
やはり折角の機会を逃すわけには行きません。20時前にようやく、赤渕行きが8番線に入線しましたので、ホーム上の下車客が階段に吸い込まれたところで撮影大会に突入し、標準軌+レアもの(?)な帯色の組み合わせを堪能したのでした。

松本駅ちょい撮り鉄 (2) E127系

2020-01-19 16:14:00 | JR発足後の車両


 長野県の県都長野と、長野県最大の都市松本は、かつて松本を県都としていた筑摩県が長野県に吸収されて以来何かと仲が悪いと申しますか、互いに対抗心を燃やす間柄であると側聞します。その結果、長野県南北分裂論が歴史上しばしば起こり、その都度互いに県歌「信濃の国」を歌って「やっぱ止め止め」と矛を収めたのだとか (県歌が県民アイデンティティと分かちがたく結びついているという点で、長野県は本邦の中でも相当特異な事例でしょう)。最初から県名を信濃県にしておけば良かったのにね、と思うのは私だけでしょうか。



 そんな二つの都会を結ぶ篠ノ井線は、長野県全体の統合にとって欠かせない大動脈であるわけですが、長野も松本もそれぞれが新幹線や「あずさ」で東京と結びついているためか、朝夕こそライナーや特急車使用の快速も運転されて混み合うものの、日中は「しなの」が速いことに加えて高速バスも走っているためか、普通・快速列車はE127系の2連がメインであるという……。しかも、それで全員着席出来てしまっているという……。かつては、長野〜松本の都市間輸送のため、165系に新幹線0系のシートを取り付けた急行「かもしか」(のち快速「みすず」に格下げ)も走っていたことを思えば、隔世の感と申しますか、幾許の寂寥感を禁じ得ないものがあります。そして、中坊か高坊の頃に18きっぷ旅をした際、篠ノ井線の普通列車が少なく、なけなしの急行料金と普通切符代をはたいて篠ノ井から松本間まで「かもしか」に乗った思い出がこみ上げてきたのでした(嗚呼、貧乏鉄小僧!)。

岩手乗物縦断 (7) 盛岡色701系@盛岡

2020-01-18 00:00:00 | JR発足後の車両


 奥州街道をひたすら歩いて、ついにやって参りました……東北本線の終点・盛岡に! 東京から盛岡まで、鉄道の延長は535.3km、旧街道は約140里=約560kmですので、中山道経由で日本橋から京都三条大橋まで歩く場合の534kmを少々上回り、巨大な岩手山にも出迎えられて、本当にはるばる来たぜ感が強いですね……。しかし、奥州街道は盛岡ではまだまだ終わらず、三厩までの800km超ですので、いやはやホント、昔の人はよくもまぁ遙々歩いたものです。
 というわけで、そんな感慨を抱きつつ、盛岡に着いた日の晩はまず駅ビル内のじゃじゃ麺屋「白龍」で特盛に挑んだのち(普通の特盛とは比較にならないほど凄まじい量ですのでオススメしません。笑)、階段の上がったり下がったりでパンパンな腹をこなすのを兼ねて、夜の駅撮りをしばし楽しみました。



 盛岡に至るまでの遙かなる旅で、すっかり701系萌えになってしまった私にとって、盛岡色の701系4連が出入りする情景は、これはこれで大満足であったことは言うまでもありません。しかし同時に……一抹の寂寥感が否めなかったのも事実です。意外と本数が多いIGR+花輪線の列車は、新幹線のすぐ下の撮りにくい頭端式ホームに移って久しく、本線らしく非常に堂々としたホームのJR側にIGR所属車が来るのは朝の1往復のみ。基本的には、たまに釜石線キハ100・110系列と金太郎が出入りするほかは、どんなに長くても4両編成な盛岡色701系を撮るしかないという……(山田線列車が発着する東側のホームは撮り鉄向きではないです)。基本、今のホームは新幹線盛岡開業時に整備されたものと思われますが、それ以後も「北斗星」や「はつかり」が発着し賑わっていたひとときもあったわけで、それが全て失われ、帰宅する人が三々五々階段を下りて停車中の2〜4連に吸い込まれて行くのみで、広大なホームは総じてひっそり閑としているのは、まさに新幹線時代の地方交通線と化した在来大幹線の現実なのかも知れません。
 ちなみに、「東北本線の終点・盛岡」という表現にも違和感を持たれる方が多いことでしょうが、それは自らの昭和脳を暴露するようなものでしょう。悲しいけど、これが現実なのよね、という初代『ガンダム』内の名言があったはず……。

松本駅ちょい撮り鉄 (1) E353系

2020-01-14 12:00:00 | JR発足後の車両


 中央線の特急がE353系に統一されて間もなく (?) 一周年。当初はE353系について「ロゴのデザインが中二病っぽい」と思ったり、初めて乗った車両のクーラーの効き具合が弱く暑かった(車掌に文句を言ったほど)ことから、「何かイマイチだな……」と思ったものです。また、E353系+スワローシステムに統一されたことで、足が遅く席上ランプもない185系の「はまかいじ」が消えてしまったことも、町田駅利用者としては文句タラタラ。しかし、乗り心地は351系と比べて確実に(というか、圧倒的に)良く、練りに練られた車両であることは否めません。 



 というわけでいつしか、特急は僅かな臨時を除いてほぼE353系しか来ない中央東線の現実に慣れていったものですが、先日E353系のグリーン車に初めて乗って(年老いた親を旅行に招待)松本まで往復したことで、逆にE353系に対し親しみすら湧いて来てしまいました。ヤバい……当たり前の話ですが、普通車と比べて圧倒的に静穏で快適過ぎる……。しかも八王子と松本の間の利用ですと200kmを越えませんので、指定席料金に僅かに(?)上乗せするだけでグリーン車に乗れてしまうような感覚があります。
 ううむ……当初はスルーしていたKATOのE353系模型に手を出してしまいそうでコワいです。乗って良い印象だと欲しくなる……鉄道模型趣味の最も恐るべき現象でしょうか。そういえば、IMONの新春安売りは明日までか……(爆)。




松本駅周辺をはるか眼下に望む美ヶ原が目的地。
なお、冬は雪と氷に覆われた極寒の地ですので、しかるべき冬山装備がないと、この画像は撮れません。寒くて死にます (マジです)。
(この画像は別サイトでも使用)