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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

消え行く名鉄パノラマSuper特別車編成

2008-06-30 00:43:27 | 都市民鉄 (中京圏)


 昨日からスタートした名鉄の新ダイヤ、数を思い切り減らしたパノラマカーが担当する運用にますます注目が集まりそうですが、レアになった車種の運用には自ずと代走として他のSR車が入る確率が高いわけで、突発的な出張鉄ではひょっとするとほとんど撮影できないのかも……と思うと、何とも寂しい気分です。
 いっぽう、新ダイヤで目を引くのは、1000・1600系「パノラマスーパー」による全車座席指定特急のいっそうの減少でしょうか。特急政策の変更による空港特急以外の全列車一般車併結化の推進と、両数が短く利用率も高くない西尾線特急の格下げにより、とくに1600系3連×4編成は全編成が離脱し、モ1700とサ1650は新造の2000系列一般車と混結、ク1600は車齢10年にも満たないというのに廃車……。というわけで、非常に思い切った経営判断の陰で、余りにも薄幸な車両が生じてしまったことには、ただただ哀れを感じずにはいられません。



 そこで、先月末の名古屋出張鉄にあたっては、走っていることが当たり前過ぎて従来注意していなかった1600系につきましても、来れば思わず激写! 本笠寺にて、廃車を控えたク1600の麗姿を無事捉えてホッと一安心すると同時に、会津鉄道に転じたキハ8500と同じく、何か良い活用策はないものか……と思ったのでした。
 しかし、これまたどう見ても個人的には未だにバリバリの新車としか思えない1000系パノスパ全車指定席編成がどんどん廃車へと追いやられて、新5000系に機器を提供している現状を考えてみますと……たった4両のク1600であれば、廃車にしてもそれほど惜しくない、と名鉄は判断しているのかも知れません。
 うーん。台枠の強度に問題さえなければ、どこかから電装品を調達したうえで、子会社・大井川鉄道か、昔から車両面での交流がある富山地鉄あたりでの第2の車生を送らせるというわけには行かないのだろうか……という妄想が湧いてきます (汗)。もちろん、もしそうなったとしたら、大井川にしても富山地鉄にしても、他のシブい車両が余剰廃車になってしまう可能性が高いですから、心中穏やかではありませんが (^^;)。あるいはDC化して会津鉄道に譲渡し、AMEXの増発用に……って、これは妄想に過ぎましたね。スミマセン (^^;;

名鉄パノラマカー礼賛 (4) 電動幕編

2008-06-28 16:38:09 | 都市民鉄 (中京圏)


 ついに明日からは名鉄のダイヤ改正が実施され、パノラマカーの運用も激減することになりました……(T_T)。あるいは、既に車両運用の移行段階として、一部編成の離脱が始まっているのかも知れませんが、何はともあれ6連と8連は見納めとなることでしょう。そこで、駅も車内も沿線も相当の人出となるものと思われますが、まずは無事故で当面の波を乗り切って欲しいものです。
 取りあえず気になるのは、果たしてどの編成が残留するのかということ。現在の4連の中から3編成が選ばれると考えるのが自然なのかも知れませんが、検査期限などの都合から一部の6連にも短縮化のうえ白羽の矢が立つ可能性も否定できません(実際の検査期限は全くチェックしておりませんので、あくまで儚い予想です。すみません ^^;)。あるいは、サボを手で差し替える手間を考えますと、恐らくブック型の行先表示を採用してきた編成が先に淘汰され、電動幕を装備した編成が最後まで残るのかも知れません。そこで一つの可能性として、電動幕を装備するトップナンバー・7001F (↑) がパノラマカーの歴史に幕を閉じる役目を果たすという、東急8001Fと全く同じような展開もありそう……。



 そんな7001Fを撮影したのは、名古屋での用務当日の朝 (笑)。一応10時頃までに用務先に行けばよい……というわけで、早朝から名鉄撮影決定です (^^;)。そこでここは是非P6を、と思ったのですが、いろいろ調べておりますと、どうもP6は他の車種で代走する確率が高いようで、貴重な時間を費やすにはリスクが高過ぎます。むしろ、P4が短時間に相次いでやって来る場所を選んだ方が、効率良いだけでなく記録できる編成数も増えるわけで……。そこで、まずは朝6時前に名鉄名古屋をスタート、東枇杷島で犬山線からの東岡崎行きを撮影したのですが、うーむ……日の長い季節とは言え天気が悪く、会心の一撮というわけには行きません。
 しかし、ここでめげるわけにも行かず、ロケハンの結果次の場所として選んだのが津島線の甚目寺。側線もある昔気質な雰囲気の駅は早速気に入ってしまいました (^^)。相変わらず暗い……のは結局改善しなかったのですが、やって来た7001Fの撮影はとにかく気合いで「まあ一応成功!」。
 それにしても、余りにも暗い天気ですと、ハイビームがいつもヒヤヒヤ……。
 甚目寺での撮影後は、岐阜から来るP4を待ち構えるべく二ツ杁へ。停車時間も多少ある待避駅ということで、進入と発車をそれぞれ撮影出来るだろうか……と期待したのですが、あらら、下りと上りのホームはそれぞれ改札が独立していました……。そこで西枇杷島とのちょうど中間 (駅間短すぎ! ^^;) にある緩いカーブへ。引き続き暗く、ホンの少々被写体ブレが残ってしまいましたが (泣)、シャープを強くかけて何とか見られるカットとなりました。白帯車譲りの逆さ小富士形表示器も、この7025Fのみということで……辛うじて撮影できて一安心です (なお、背景の一部の柱・電線を消しております ^^;)。
 こんな感じで朝ラッシュ時のパノラマ撮影を終えたのですが、果たしてダイヤ改正後はどのような運用に入るのでしょうか……。個人的には広見線あたりでの機織り運用が最も理想だなぁと思うのですが、まずはその全容が分かるのを楽しみにしつつ、残されたパノとの時間をあと何度かかみしめたいものだと思っています。
 【6.30注記】名鉄公式HPによりますと、7001Fは先に離脱となりました (T_T)。

名鉄パノラマカー礼賛 (3) 名脇役との邂逅

2008-06-24 12:59:28 | 都市民鉄 (中京圏)


 岩倉にて折り返し東岡崎行が発車するまでの間には、70~80年代の車両とパノラマカーのなかなか嬉しい邂逅が見られました。最近は新幹線や東海道線の車内から名鉄を見かけるたびに、もっぱら幅を効かせているのはパノラマスーパー以降の特急車や3500系以降のVVVF車ばかりで、これに加えて6000系列もまあ目立っているかな……という風情で、いささか寂しさを感じておりましたので……。
 私が80年代に通った頃の名鉄といえば、6000系列やパノといった主力はもちろんのこと、5000番台のSR車もガンガンに運行され、これに車体更新車の5300系やSR新造車の5700系が加わり、釣掛式電車も半鋼製のAL車 (一部車体更新車の7300系→当時は個人的にハズレ ^^;) や3700・3730といったHL車が闊歩し……今思えばまさに夢のような空間が広がっていました。名古屋前後の最も過密な区間も、当時の営業戦略上なるべく零細な支線からも名古屋直通の列車を走らせるという方針があったため、確か西中金や八百津からも直通列車が設定されていたと記憶しています (間もなくレールバス化されてしまいましたが)。そう……新名古屋駅はまさに、何が来るか分からないびっくり箱 (笑)。名鉄名古屋と改称された今では到底感じられない濃さがありました。


 
 豊田線の100系は、鶴舞線が上小田井に延長されるまでは基本的にほとんどパノと競演することはありませんでしたので (三河線直通のパノってありましたっけ ^^;)、岩倉で見られた100系との並びは決して80年代の再現ではないことは言うまでもありません。しかし……100系の行き先表示の何故か昔気質な丸っこいフォントや、ちょっと間抜けな (?)「普」表示、それに正面窓下の凝った社紋&装飾を眺めるにつけ……犬山線からも失われつつある昭和テイストを代表しているように思われ、そんな100系とパノの並びにふと「80年代の名鉄びっくり箱」を思い出してグッときてしまうわけです……(*^^*)。
 さて、100系が発車して今度はパノが上りホームに入線して来ますと、今度は犬山行の5300系と並びました! 5300系といえば、長電2000系や富山地鉄10020・14720形と同じような日車風初期カルダン駆動車である5000・5200系を車体更新して生まれた車両ですので、それはまあ残念といえば残念ですが、末期の国鉄が117系を用意して次第に名鉄に対抗しようとしていた80年代半ば当時、名鉄も真っ向勝負を挑んで完全新造車の5700系ともども世に放った意欲作だったのを思い出します。正面はちょいとイマイチですが、側面はパノを意識した大型の連続窓となったあたり、こんな車両が80年代になっても料金不要のSR車として投入される名鉄がうらやましくて仕方がなかったですね……(遠い目)。
 そんな5300・5700系も、見たところ最近は普通電車としての運用が多いようで……。急行・準急が混雑する関係上やむを得ないのかも知れませんが、どことなく寂しさが漂うのも事実。そんなかつてのエースどうしの並びということで、どうしようもなく80年代の輝きを思い出してしまうのでした……。
 ちなみに、スカスカなパノの展望席には学校帰りのイケイケなコギャル (死語? ^^;) が2人陣取っていますが (笑)、このこともパノが幅広い沿線住民に如何に愛されてきたかの現れなのだろう……と思っています。

名鉄パノラマカー礼賛 (2) 岩倉布袋編

2008-06-20 20:21:32 | 都市民鉄 (中京圏)


 時間が経つのはまことに早いもので、先月末に撮影した名鉄パノラマカー画像の続編を多忙のためにアップしそびれていた間に、今月29日の名鉄ダイヤ改正まであと10日を切ってしまいました (汗)。「名鉄といえばパノラマカー」という世代である私にとって (いや、私はそれ以上に「名鉄といえば岐阜600VとAL車」というひねくれ者だったりするのですが ^^;;;)、10日後には営業運転を続ける7000系がたったの3編成まで減少するとは、未だに信じられないものがあります……。しかし、こと既にここに至った以上、引き続き先月の撮り鉄・乗り鉄の記憶を文字に起こすことで、勢力大激減の前夜をかみしめることにしたいと思います。
 さて、本笠寺にてパノラマカーが2本連続で現れるスペシャルなひとときを堪能したあとは、優等待避で長時間停車中のパノラマ岩倉行の客となり、決してスピードそのものは出ないものの重厚な走行音と乗り心地を楽しみました (*^^*)。昭和30年代のデザインによる車内は、お世辞にもキラキラしたものではありませんが、決して飽きの来ない落ち着きと風格が漂っており、気ぜわしい大都会の生活に一服の潤いを与えているかのようです。嗚呼!こんな贅沢な料金不要車両が普通列車として運用されているなんて……。急行がロングシート車主体となってしまっただけに勿体ないのひとことですが、同時に「こんな普通列車だったら、時間を余計にかけても絶対に優等列車なんか乗らないよなぁ」と思います (いや、そんなの「鉄」だけでしょう ^^;;)。



 岩倉に向かう車中から沿線を眺めると、さすがにパノ激減まで1ヶ月を切り、DJ誌でも運用が公表されたこともあってか、ちらほらとカメラを構えている方を見かけましたが、まだ緊張感めいたものはなく、車内も上小田井を過ぎる頃からはスカスカになってしまいました。しかも、展望席の最前列に座っていた学校帰りの高校生が消えたことで、すかさず展望席に移動しまして、たった一人でのうのうと展望席を占拠! (笑) 岩倉までごく短時間に過ぎませんでしたが、ただ最高の全面展望と走行音のみを楽しむ至福のひとときを満喫したのでした……。
 終点の岩倉で下車後は、待ってました!のお楽しみで、折り返し東岡崎行が入線するシーンを激写! パノを撮影する際にはしばしば、様々な影が前面のガラスに写り込みガックリすることも少なくないのですが、このときは超大成功! (^O^) 側面の窓に別の建物が写り込んでしまうのは、気にしない……(^^;
 その後は犬山行きに乗り、2つ先の布袋へ移動。本笠寺で撮影したパノ1本目の犬山行が折り返して来たところを撮影してみました。時間的にはもう夕方の6時前、しかも曇り日ということで、かなり暗くなっていたのは否めませんでしたが、それでも撮影できてしまったのは日の長い季節ならではの恩恵でしょう (^^)。この編成の発車シーンを後追い撮影したあと後続の急行に乗りますと、さっそく岩倉にて追いつきますので、銀色の新型をあっさり捨ててこの編成に乗り換え! 再び名古屋まで重厚な乗り心地を楽しみ、翌日の用務に備えて英気を養ったのでした。

名鉄パノラマカー礼賛 (1) 本笠寺編

2008-06-02 21:17:51 | 都市民鉄 (中京圏)


 1961 (昭和36) 年に登場して以来、名実ともに名鉄の顔として余りにも偉大な活躍を続けてきたパノラマカー7000系……。80年代に岐阜600VやAL車を求めて何度も名鉄に通った頃は、特急専用の白帯車はもとより、料金不要の高速・急行にも当たり前のように7000系が姿を現していたために珍しくも何ともなく、フィルム代も余計に出せなかったことから、「記録しよう」という気すら起こらなかった車両でした (^^;)。しかしその一方、快適なシートに加えて展望席でなくとも素晴らしい眺望を楽しめる接客スペックや、威厳たっぷりの安定した走りを日常的に楽しめるというのは、首都圏民からみてホントにうらやましい限り……(80年代には既に京急2000系が料金不要特急としてデヴューしていましたが、やっぱり「夢」と「格」はパノラマカーの方が圧倒的に上だと思います)。広く知られている通り、それは道路網が早くから整備されたクルマ帝国・大名古屋で鉄道が生き残るための策でもあったわけですが、目の前を走るロマンスカー (特に展望車) なんて滅多に乗れない小田急沿線の貧乏中学・高校生だった私にとって、パノラマカーはとりわけ羨望の的! たまに乗ったときの感動は言い尽くせないものがありました (それでも横にAL車が停まっていたらALを選びましたが ^^;)。
 そんなパノラマカーが来年の全廃を前に、来る月末のダイヤ改正からは4連×3のみとなり、運用が激減するということで……これも時代の流れでしょうか (T_T)。そこで、何とかまとめて撮る機会はないものか……と思っていたのですが、ここ2~3ヶ月余りにも忙しいため、結局機会を逃しておりました。しかし、先月末の名古屋出張のついでに幸いにして時間を確保することが出来ましたので (^O^)、勇躍沿線に繰り出してみることにしました。



 今回の名古屋出張の用務は、午前の遅めな時間からスタートするということで、前日から名古屋入りして早朝から撮ろうと予め決めていたのですが (笑)、直前になって前日の午後も時間に余裕が出来たため、東京13:10発の「のぞみ31号」(N700) でいざ出発! 名古屋到着後はさっそく駅前の宿に荷物を置いて、名鉄の客となりました (笑)。そして向かった先は……名古屋本線の堀田~鳴海間! 事前にDJ誌最新号 (名鉄パノ特集) とにらめっこして、この区間で午後4時台に集中的に撮影できることが判明したためです。まずは急行の最前部でかぶりつきながらロケハン。当初は鳴海駅あたりで……と思ったのですが、あらら、いつの間にか鳴海駅は高架化されており、しかも異様に駅撮りしづらい……(-_-;)。
 そこで改めて向かったのが本笠寺。2~3年前に名古屋臨海を撮影したのちバスでこの駅に至り、「結構良い雰囲気だなぁ……」と思ったものですが、やはりロケハンの結果もここがベストかなぁ……と思いまして (^^;)。最初にパノで姿を現す豊明行きは何と1380系による代走で泡を吹きましたが (^^; 後日扱います)、次の犬山行 (1枚目) はブック型の行先表示で御登場!! このカーブは6両編成のほうが決まるなぁ……と思いつつも、最早贅沢を言っていられる状況ではありません。副本線に進入するため減速している7043Fをファインダーの中で追いながら、「あぁ、この雄姿をファインダーの中で追えて幸せ……」という気分でした (*^^*)。
 そして、次の普通列車(岩倉行)もDJ誌の記述通りパノ様で御登場! 今やこれほど効率的に7000系を撮影できるのは、ほとんど奇跡と言っても良いでしょう! うまく撮ることが出来たあとは、是非乗ってみたいもの。通過待ちですぐには逃げないことからのんびりと地下道を通りまして、とりあえず先客がいる展望席は避け、3両目車端部に陣取って走行音を楽しむことにしました……(つづく)。