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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東急旧デヤさよなら運転! (上) デヤ7200

2012-02-27 00:29:00 | 事業用車両


 東急のデヤは、あるときは長津田工場入場編成のエスコート役、あるときは長津田駅における甲種輸送時の押し込み・引き出し役、またあるときは検測のスペシャリストとして、東急が日々安全運行と車両の保守を全うするうえで欠かせない役割を果たしてきました。しかし周知の通り、東急はこのたび最新鋭の検測機器を搭載したデヤ7500を新造し、いよいよ明日(29日←27日夜9時補記:当初、一日早く28日と書いてしまい恐縮です。仕事が終わった後八王子まで見に行って間違い発覚 ^^;)には長津田に到着するはこびとなります。そこで、新デヤの到着を目前にして旧デヤのさよなら運転が行われることになり、東急公式HPには詳細な時刻が掲載されましたが、一般人の乗車は絶対不可能な事業用車の引退に合わせてさよなら運転が広く告知されて大々的に実施されるというのは異例中の異例と言えましょう。
 それは恐らく、東急社内におけるデヤ7200・7290への思い入れの深さを物語るものなのかも知れません。そして一利用者兼ファンである私にとってもデヤの存在は、長津田・恩田近辺で幾度となく撮影し、滅多に見られない珍編成の先頭に立ってきたその姿に大いに喜びを感じたという点でかけがえのない存在です。そこで昨日は休みであったことから、何はともあれ沿線に繰り出すことにしまして、最後の雄姿を自分なりに記録してみることにしました。



 今回のさよなら運転は、通常デヤがほとんど走らないと思われる日曜日に走るというだけでも出血大サービスと思われますし、申し訳程度であっても小型HMが付いていれば十分に感動的ですが、何と……やって来たデヤ7200には巨大なHMが取り付けられているではありませんか!! しかもデヤのイラストの上には「ありがとうデヤ7200」というはなむけの言葉が……!! 8000系さよなら運転の際を彷彿とさせるような贅沢この上ない演出からは、企画立案に従事された方々のデヤに寄せる並々ならぬ愛情が感じられ、ダイヤモンドカットの派手顔と菱前パンの組み合わせがいつも以上に凛々しく見えたのは私だけではないでしょう……。
 なお、今回のさよなら運転は様々な線区に乗り入れるものでありながら、私にとって最も馴染み深い区間である田園都市線の長津田以西及び東横線の菊名以南には乗り入れないため、絶対にここで決める!という場所に通過3時間前から居座ることはせず、むしろこの週明けから数日間仕事がハードであることから、疲れは貯めないようにしようということで……撮影スポットへの到着はそれぞれ通過の10~20分前というお手軽撮影となりました (^^;)。それでも、運行計画や沿線ロケーションを脳内で照らし合わせながら、デヤをカッコ良く撮影できるスポットをなるべく早めに確保するように努めた次第です。そのために徒歩移動も組み込んだという……(2枚目はその成果 ^_^)。しかし、のっけからデヤが藤が丘で3番線に入り (1枚目)、中線(上り急行線)に入らなかったのは意表を突かれました。江田まで逃げ切ると予想していたのですが……3番線発車シーンもきっちりと決まりましたので良しとします。考えてもみれば、折からの暗い曇天で露出を稼げなかったため、急行線を突進されても逆に困ったかも (^^;)。というわけで、デヤ7290はまた改めて……。

 ※26日のアップですが、27日付とさせて頂きます。

秩父7506F・長津田からの旅立ち (デヤ編)

2012-01-26 00:00:00 | 事業用車両


 東急8095F改め秩父7506Fが先日完成して恩田から長津田まで送られたことにつきましては、既に当ブログでも熱くお伝えしましたが、一昨日にはかねてから鉄道雑誌でも伝えられている通り長津田からの甲種輸送が実施され、武蔵国の南から北へと帰らぬ旅に踏み出して行きました。個人的にこの7506Fは、恩田での出発前日入換、そして長津田送り本番という最重要シーンを目撃したこともあって、すっかり思い入れの対象となってしまいましたので、一昨日は夕方の用務以外の予定をいじることが出来たことから、DE10によって授受線から横浜線側へと引き出されるシーンも見逃せない!と思い、底冷えの長津田界隈へ向かったのでした。
 まずは定期的な医者通い (足のリハビリ運動) を終えたのち、田都末端部で少々撮り鉄をしまして (いずれアップします♪)、車内から授受線の様子を見下ろしたところ……あれれ?従来長津田から出発する甲種車両は当日朝の時点で授受線に押し込まれていたはずでは?と記憶していたのですが、7506Fの姿形は全く見当たらず……。そこで、もしやすると雪の影響で甲種輸送はウヤが決まってしまったのだろうか?という不安に襲われたのでした。



 とはいえ「やはり鉄道雑誌には今日出発と明記されているはず。まぁとりあえずは空腹を満たして時間をつぶそうか。運が良ければ何かしらのシーンが見られるはずだべぇ」と思い直しまして、長津田界隈のラーメン屋「○つ屋」で博多ラーメンを賞味して暖をとったのち、徒歩で恒例の恩田ウォッチへ (笑)。恩田からこどもの国線に乗って再び長津田に戻ってきたのでした。
 すると……何と!こどもの国線列車とデヤ+7506Fが同時に長津田駅に進入! (笑) やったー!これで甲種ウヤは絶対になくなりました♪ そこで、小走りで駅西側の陸橋に向かいまして、デヤが7506Fを授受線に押し込むシーンの撮影に成功! (*^^*) さらにしばし待ち、いよいよデヤが下り本線に戻るという頃合いになりますと、突如淡い光が差し込む中で雪が一気に舞うという最高にドラマチックな展開に! これから永遠に東急から旅立つ7506Fのためにデヤが降らせた別れの名残雪であるかのような雰囲気すら感じられ、あるいは間もなく引退しようとしているデヤのために用意された最高の花道のようにも思われたのでした……。
 何はともあれ、このときこの瞬間まで、私自身は7506Fの授受線押し込みシーンを撮影できるとは全く思っておりませんでしたので (朝までに押し込み終了→それがなければウヤ……とほとんど思い込み)、それをこうして記録出来たのは余りに幸運なことであったとしか言い様がありません♪

東急現デヤ最後の秩父サンド?・7506F完成

2012-01-18 17:24:00 | 事業用車両


 秩父鉄道では老朽化の極みに達しつつある1000系の置き換えのため、東急8500・8090系を購入して7000・7500系とするプロセスを加速させつつありますが、かねてから東急テクノシステムで秩父向け改造を受けていた8095F改め7506Fがこのたび完成し、本日住み慣れた (?) 恩田を離れて長津田検車区に移動しました! これで、いよいよ来週火曜日に迫った長津田→熊谷貨物ターミナル間における甲種輸送の準備が整ったことになります。
 そんな秩父7500系はもとより、これまで恩田で地方私鉄向けに改造された東急の電車は、ほぼ一律にデヤ7200・7290に挟まれながら長津田検車区へと向かっていたものです。しかし周知の通り、東急はこの春から経年著しい現デヤに代えて新検測・牽引車を導入する旨を明らかにしており、この春までに新たに落成し甲種輸送されると思われる車両はとりあえず恩田に見当たらないことから (甲種輸送ではなく陸送されるであろう車両は他にありますが)、もしかすると現デヤが秩父向け車両、いや地方私鉄向け車両をサンドイッチにして長津田に送るシーンはこれで見納め……。この点において、今日実施された秩父7506Fの長津田送りは、何気に歴史を画する惜別のひとこまであったのかも知れないのであります……。



 そんなシーンを東急ファンの超はしくれとして是非記録しておきたいものだ……と最近しばらく思案していた私。とりあえず甲種輸送が来週の火曜日ということで、そろそろ恩田から長津田に行く頃合いだろうか……と思いまして、昨日は仕事が夕方からであったのを良いことに昼過ぎに恩田の様子を眺めに訪れたところ、なな何というビンゴ! デヤが長津田から到着して1両ずつ切り離された状態となっており、しばらく待ってみますと……期待通りにサンドイッチ化するための入換作業開始! 2枚目の画像の通り、多くの入換作業担当者が見守る中をゆっくりと動くシーンを心行くまで激写しまくったのでした♪ その後はいよいよ、工場から本線へと出て行くための出発信号の前まで移動するのかと思いきや、あらら、パンタが下がって作業終了~。このまま長津田送りの定例時刻まで再びパンタが上がる気配はなかったことから、本番は明日だろうと睨んでひとまず仕事場へ向かったのですが、長津田でやって来た押上行急行は何と44Kの8695F! 8090系の旅立ち直前の姿を激写したのち8590系急行に当たるとは幸運にもほどがあります……(笑)。
 そして本日は午前で仕事が終わったことから、帰りに迷わず恩田へGo! (^^;) 予想通り、デヤサンド編成はパン上げ状態でスタンバイしており、冬の午後の日射しを浴びながら秩父への帰らざる旅路に踏み出した7506Fと、緑帯の3両をエスコートする派手なデヤの最後の (?) 雄姿をしかと見届けたのでした……(*^^*)。
 恩田から長津田へは距離的に僅かですが、老雄7200系デヤが旅立つ後輩を励ますかのように牽引する姿は、まぎれもなく東急の隠れた名物であったと思います。その職責を最後まで無事故で担い続けた派手なデヤの地味な功績に心から拍手を送りたいものです……。

【TOKYU Inspection Car DeYa 7200 and 7290 sandwiched CHICHIBU 7506F】Chichibu Railway is a local electric railway running in the northwestern part of Saitama Pref, and now replacing old EMU Series1000 (former JNR Series 101) to EMU Series 7000 and 7500 (former Tokyu Series 8500 and 8090). Today, the new formation 7506F has rolled out from Nagatsuta Workshop, and in the next Tuesday this cars will go to Chichibu Railway by way of JR Lines.

東急恩田通信・秩父7504F旅立ち編

2011-07-28 00:00:00 | 事業用車両


 かねてから恩田のテクノシステムにて進められていた大井町線8093Fの地方私鉄向け改造工事は、恐らく震災による計画停電や部品供給網の寸断などによる混乱もあってか (?)、遅々としてなかなか進まないかのような観がありました。しかしここに来て、リンク頂いているいくつかのブログを拝見するにつけ、ついに秩父緑帯を巻いて工場本屋側の前処理場線に移動したことが発覚!……秩父7504Fとして恩田から永遠の旅立ちを迎える日が近づいていることが明らかとなりました。
 そこで昨日、用務先での仕事が午前中に終わり、あとは帰宅して夜なべ仕事ということで、久しぶりに恩田に寄り道して8093F→秩父7504Fの最新の様子を眺めてみようと思いまして、日中普通10分間隔の横浜線 (鬱) を長津田で降り、まずは東急関係者も御愛用のラーメン屋「○つ屋」にて腹ごしらえ (笑)。久々に食べた豚骨ラーメンの後味を楽しみつつノコノコと恩田へ歩いて行ったところ……何と!既に7504Fはデヤサンド状態となっており、しかも高台に上って見下ろした瞬間にデヤ7290のシングルアームパンタが「パンッ!」と上がったではありませんか!!



 というわけで「ぬをを~!これはもう本日長津田送りで間違いない!暢気にラーメンを食っている場合ではなかった!」と泡を食った私 (^^;)。出来れば恩田駅のホーム脇まで移動して、出発線へ移動する入換を撮りたかったのですが、既に手旗を持った入換関係者が複数ウロウロ。駅脇までの移動中に動かれたらかないませんので、そのまま広角レンズで入換シーンを撮影。それが終了して一段落したのち恩田駅脇に向かい、出発前の最後の晴れ姿 (1枚目) を撮影したのでした。
 その後は、天気予報とは真逆にますます日射しが強くなったことから、県道踏切からの後追い撮影は止め、高台から望遠気味で出発シーンを激写したのでした (2枚目)。速攻連写ズーミングでフレーミングがカツカツなうえに (^^;) 架線柱が結構ウルサイですが、まぁこれはこれでデヤ7200のダブル菱パンが上がった力強い状態を表現出来たので良いかな?と思っています (*^_^*)。
 こうして恩田から旅立って行った8093F→秩父7504F……これであとは甲種輸送の予定が急ぎ立てられ、広瀬川原へと向かうのも時間の問題となりました。ともあれ昨年末以来約7ヶ月ぶりの随分スローペースな (?) 落成ということで、秩父1000系も廃車とならずに検査を受け直す編成が出ているのも事実。果たしてこれから先、秩父7000系列の導入と1000系の置き換えがどのように進んで行くのか、大いに注目に値するでしょう。チラリと見えたテクノシステムの中には地方向け1000系と副都心対策改造中の5050系が見え、8090系の改造をしているのか窺い知ることは出来ず、とくに副都心対応が大詰めを迎えている中で秩父向け改造は後回しになるのではないかとも想像されますし……。
 一方、東急は東急でデヤの置き換えを発表しており、デヤ7200・7290が来年春までにあと何回秩父行き編成を長津田へ運ぶことになるのか興味深いところです。これまで当たり前だったシーンも見納め間近ということで、偶然昨日遭遇できたことは余りにも幸運だったとしか言い様がありません v(^O^)v。

東急恩田通信・梅雨時のデヤ来訪編

2011-06-16 00:00:00 | 事業用車両


 田園都市線末端部での7107F試運転撮影の前には、約1ヶ月半ぶりに長津田工場の様子を見に行ってみたのですが、テクノで秩父向け (?) 改造中の8090系につきましては、クハ8088の帯が全て剥がされているのを除いて大して変化なし。むしろ思い切り眼を惹いたのは7901Fの入場、そして恐らくお供でやって来たデヤのパン上げ留置シーンでありました。田奈から横浜市営バスにちょこっと乗って徳恩寺前にて下車する直前、デヤ及びその手前の入換作業員氏の姿を車窓から確認し、「あっ!何かやってる!」ということで下車後恩田駅ホーム脇にダッシュ (^^;)。しかし残念ながら入換は終わってしまった模様……。あるいはデヤの入換ではなく、アントによって入場線に押し込まれた8636F・渋谷方5両の入換をやっていたのであればまぁ良いのですが (^^;;)。いっぽうデヤはパンタを上げ、本線への出発位置に停車したまま。そこで、しばらく待っていれば回送シーンを撮影出来るのではないか?と踏んで待ち構えてみたところ、予想が的中しました (*^O^*)。



 というわけで、本線へと合流するところを連写しまくったのち、速攻でズーミングして7901Fとの並びを激写!! VVVF化や事業用車化を経ているとはいえ、まだまだ7000・7200系の輝かしい時代が続いていることを雄弁に物語るカットに大満足ですね……v(^O^)v 右奥に見えるのが5050系ではなく、この直前に工場内へと取り込まれた8636Fの渋谷寄り車両であれば完璧だったのですが (^^;)。
 それにしても、大体どの鉄道会社においても新型車の増備時には旧い車両が廃車されるものと相場が決まっているように思われ、7107Fの甲種輸送・試運転というタイミングとほぼ時を同じくして7901Fが恩田に来ているのを眼にした瞬間、「7901Fは廃車か・・・長年どうもお疲れ様でした」と念じたものですが、高台からよく見てみますとどうも様子が異なり……何と通常の入場準備中! 屋根及びクーラーカバーは清められ、椅子にはビニールカバーがかけられていました……。そこで、7107Fの投入とともに廃車となるのは別の編成になるものと想像されますが、果たしてどうなるのでしょうか?

 【6/17追記】東急公式HPにて、来年3月に新型検測車が登場する旨を発表!! 現在のデヤの運命も残りあと数ヶ月ということになりそう・・・。廃車後は、恩田の非力なアントを補うべく、恩田入換車となってくれれば嬉しいですが……。