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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東急恩田通信・旧デヤのテクノ入り編

2012-08-24 00:00:00 | 事業用車両


 ジャカルタの東急8000系は青黄赤という相当派手な帯色と排障器を身に纏っていますが、そういえばこのカラーリングは本家東急にもあるではありませんか……旧デヤ・7200と7290が! そんな旧デヤ、既にさよなら運転を終えて恩田に移動したことは周知の通りですが、その後しばらく動静が伝わって来ず、果たしてどうなっているのか気になっておりました。そこで昨日、仕事が早く終わったことから、久しぶりに恩田を訪れてみたところ……ななな何と!ここしばらくデハ8490が陣取っていたはずのテクノ側・お立ち台前留置線に、旧デヤ2両が移動して来ているではありませんか!! しかも2両とも平面顔を丸出しにして……(*^^*)。 



 そして屋上をよく見ると、見事にキレイに洗浄が施されています。ということは……廃車解体でも恩田構内専用車になるでもなく、まさかまさか、別の事業者への譲渡に向けた改造が行われるのでしょうか?? それとも原形に戻して動態or静態保存とか……。いやはや、全く意外かつ大胆な展開となって来ましたが、かりに検測機器や死重の類を全て外して再旅客車化・譲渡がなされるとしたら、果たして何処に行くのかということも非常に重要な関心事となることでしょう。十和田のモハ7204・7305が他の私鉄に譲渡されたという話は伝わって来ない中、まさかこれが熊本に行くなどということは……?? いやはや、大変な妄想失礼致しました (^^;)。
 何はともあれ、旧デヤ2両は現在非常に眺めやすい位置に留置されており、それはある意味で、かつての恩田構内入換車3両の「さよなら展示」と比べても破格の大サービスであろうと思われます。そして、今後何時テクノ屋内に取り込まれるか分かりませんので (あるいは、単にここに展示したのみで結局解体ということも有り得なくもないでしょう)、詳細な屋上観察を通じて模型製作の資料としたい方など、今はまさに絶好のチャンスではないか……と存じます。


東急恩田通信・旧デヤ永眠 (?) 編

2012-06-29 00:00:00 | 事業用車両


 長年東急の裏方として活躍してきたデヤ7200・7290が、去る2月26日に事業用車としては異例すぎるさよなら運転を行い、その後少々の出番で活躍したのを最後に引退してはや約4ヶ月……。新デヤ (まだ走行シーンを一度も撮っていない……まぁ焦る必要は全くないのですが) の活躍開始とともに長らく長津田検車区の片隅で眠りについていた旧デヤ2両ですが、先日ついに恩田に回送されたとのことで、仕事が早く終わったついでにその様子を眺めて参りました。



 旧デヤが留置されているのは、かつてED301が稼働しなくなって以来長らく放置されていたのと同じ正門脇。部外者にとっては何という撮りにくい位置……ということで、1枚目の画像はすっかり夏草に覆われ蚊も乱舞する (滝汗) 恩田川脇のスペースから超望遠+超トリミングで、2枚目の画像は正門前の公道から撮影しております。旧デヤが果たして保存か、それとも解体か……現時点では全く見当もつかない中、下回りに余計なものがかかって決して好ましいとは言えないカットではありますが、これでも旧デヤの最後の風景として記録にはなり、記録しないよりはマシだろうと思い、何とか撮影した次第です。
 出来れば、かつての恩田入換車軍団が完全に消えるのを前にして、一時高台から見やすい位置に並べられたのと同様、何とか撮りやすい位置に移動しないものか?と思うのですが、もし「恩田の入換車になってくれ!」という妄想が正夢になるとしたらその必要性はないわけで……(^^;)。まぁともあれ現時点では何とも判断つきかねますが、なるべく良い方向で旧デヤの今後が決まることを祈るばかりです。長い間の活躍本当にお疲れさまでした……。

東急長津田工場にデワ3043がいた頃

2012-04-05 00:00:00 | 事業用車両


 東急の新検測車・デヤ7500が風雪舞う真冬に長津田に到着してから早くも1ヶ月少々。時ならぬ嵐が襲ったのを経て、いつの間にか春本番となり、正式御披露目の日も次第に近づいていますね……。周知の通り、先月発売されたデヤ7500登場記念きっぷには、御披露目行事への抽籤参加権がプラスされており、ゲットした私も勿論応募したことは言うまでもありませんが……やはり天性のクジ運の悪さゆえハズレ……。当たられた方は是非楽しんで来て下さいね (棒読み)。
 というわけで、もう一方で気になるのは失業するデヤ7200・7290の今後ですが、出来れば恩田の入換機械の主力として再就職して欲しい……というのが素朴な恩田マニア共通の心情ではないでしょうか。デワ3043がちょこまかと動き回る光景は良かったなぁ……と。そこで、今は亡きデワ3043の現役時代画像のうち未アップだったものを引っ張り出してみました。



 戦前の名車である3450形の最後の生き残りであったデワ3043は、車齢70数年を経てボロボロの観がありましたが、最末期には屋根を中心に念入りな補修がなされたのみならず、車体もデヤと同様の派手な塗装に変わり、恩田を訪ねるファンをあっと驚かせたものです。それは同時に、恩田のスタッフの皆様がデワ3043を愛しておられたことのあらわれ……。
 そんなデワ3043、とくに天気の良い日に訪れますと、派手な塗装と釣掛の重低音のミスマッチが不思議にいとをかしく、見かけによらずキビキビと力強く入場車を牽引しまくっていたものです。とりわけ最末期はインドネシアへの移籍や長電・伊豆急への移籍が相次いだ頃で、いまデワが牽引している8000・8500は果たして定期検査なのか、はたまた移籍か、部品取り解体か……などと予想しながら撮影したのも懐かしい思い出です。
 今後、副都心線直通対応の終了とともに、東急が田園都市線の世代交代に力を入れ始め、8500系に大量の廃車が生じると予想される中、果たして彼らを恩田構内で最後にエスコートする役がアントであるのか、それともデヤ7200になってくれるのか……秘かに注目したいところです (やっぱ期待倒れで終わってしまうのでしょうか? 汗)
 ※1枚目の画像は、本線脇の柵の一部をレタッチで消しております。


東急デヤ7200の平面顔を惜しむ

2012-03-05 00:00:00 | 事業用車両


 昨日は一連の東急ウィーク (?) の締めくくりとして「新総合検測車 TOQ i デビュー記念きっぷ」が一部主要駅で発売されましたが、先週甲種輸送されたばかりであるのに「デビュー記念」とはこれ如何に?という素朴な疑問が湧かなくもありません (笑)。しかし、来月中旬に一連の記念限定イベントを実施するにあたり、記念きっぷ付属特典の葉書で参加者を募り、抽籤のうえ案内を発送する作業がありますので、実際のデビューよりも1ヶ月以上早い発売となったのでしょう。
 そして私も、新旧デヤが各3枚のD型硬券に印刷されて台紙もあるという魅惑のデザインに加え、何としても新デヤ御披露目撮影会に応募したい……と思いまして (天性のクジ運の悪さゆえ、どーせハズれることは重々承知のうえですが、少なくとも東急デヤに関しては、努力せずに不戦敗という事態は避けたい次第)、昨日は長津田駅に出動! まぁ発売開始45分前程度であれば余裕だろうと見込みまして、中央林間7:06の急行 (5000……苦笑) で到着したところ、予想通り80~90人程度の先客で、全員が5部購入するわけでもないと思われることからホッとひと息♪ そのうち駅係員による購入数確認もあり、安心して8時の発売開始を待ち続けたのでした。乗換客の好奇の視線にさらされながら……(笑)。やがて7時59分に発売開始となり、ちょうど1時間並んで無事ゲットした後は、目の前の「しぶそば」で天ぷら蕎麦をすすり、無事激動の東急ウィークを締めくくった安堵に内心満たされたのでした。



 というわけで、今後新デヤは試運転(及びデヤ7290からの一部機器移植?) を経て目出度くデビューと相成ることでしょうが、デヤ7200・7290の引退はさよなら運転1週間を経ても改めて惜しいと思うのは私だけではないでしょう。とくに、さよなら運転では披露されなかった先頭化改造の平面顔は、やっつけ感漂うのっぺら貫通顔にゴツい配管の組み合わせにつき、如何にも愛すべきゲテモノと申すべく……(*^^*)。平面貫通顔の事業用車の系譜はデヤ7500へと引き継がれ、しかも新デヤでも通常中間となる運転台は配管むき出しスタイルであり、モロに旧デヤの平面顔を意識しているということで、2010年代の新車最大のヘンテコ顔スターとなることはほぼ確定したも同然かと思われますが (笑)、それだけに旧デヤの平面顔が如何に東急の現場の皆様から愛されており、デザインの存続を望む声が強かったかを物語っている (?) ようにも思われます。
 7200系の平面顔は他に、十和田のモハ7304・7305で拝むことが出来ますが、如何にもコストをかけずやっつけで作った観のあるのっぺら貫通顔は、見栄云々は一切考慮していない哀愁感ゆえ逆にグッとヘンテコ車両愛好家の心をくすぐるものがあると申せましょう (^^;)。しかし残念ながら、東急デヤの平面顔はデヤサンド編成を組むための入換や池多摩線内での出入場車回送(有効長の関係でデヤサンドが一部解かれ、デヤ1両が単行で運行)の際を除いて滅多に拝むことは出来ず、十和田の平面顔も予備車としての性格上、個人的には営業運転にお目にかかっていないという……(-_-;)。そして奇しくも、東急デヤの後を追うように1ヶ月後の今月末を以て十和田も廃止となるということで……これも運命の悪戯というものでしょうか?
 今後、単行運転可能な抵抗制御車として他の私鉄が欲しがりそうな十和田モハ7304・7305がどうなるか分かりませんが、少なくとも東急デヤの方は確実に消えるわけで……「何とかデヤ7200が恩田の入換機械として残り、恩田に行きさえすれば平面顔を日々拝めるようにならないものか」と微かな期待を抱かずにはいられません。何せ、傍で見ていてアントの非力ぶりは際だっていますので……(汗)。

東急旧デヤさよなら運転! (下) デヤ7290

2012-02-28 00:00:00 | 事業用車両


 一昨日盛大にさよなら運転を行った東急旧デヤ、もう1両のデヤ7290は……一見デヤ7200と全く同じデザインでありながら、「ありがとう」ではなく「さようなら」と記されたHMを掲げており、HM製作者の芸の細かさには思わず感じ入らずにはいられません……。肝心の前シングルアームパンタは上がっていませんでしたが、その分だけフレーミングしやすかったのもまた事実です (^^;)。まぁデヤ7290はゴツゴツと様々な機器が載っているだけでも十分絵になるということでしょうか?
 そんなデヤ7290の前照灯点灯シーン(=こちらに向かって来る)は、かつて中学生の頃7200系の短編成を撮影した池上線内で思い切りキメることが出来ましたが (1枚目)、この2・4本前には7600系の現役編成2本が相次いでやって来まして、あたかも去りゆく同輩のために露払いをしているかのようでした。今後も池多摩線でダイヤモンド顔は残りますが、このド派手顔とはお別れと思うと寂しさが募ります……。いっぽう目蒲線、もとい目黒線で撮影したカット (2枚目) は、奥沢出庫・発車直後に一気に加速して行くシーンということで、無駄に俊足さを誇る (?) デヤの走り屋ぶりに最後までファインダーを覗く視線は緊張しまくりでしたが (というわけでカツカツ……冷汗)、同時に気づかされたのは、今やここが目蒲線であったことを偲ばせる存在は中型車・7200系のデヤを擱いて他にはないということ。大型車6連ばかりなんて……分かってはいますが未だに慣れないですね (^^;)。そんな、かつての目蒲線を思い出させるデヤも引退し……まさに目蒲線はこの事実によって完全に目黒線になって行くということなのでしょう。



 こんな感じで、いろいろな感慨とともに去りゆくデヤをファインダー越しに見送った私でしたが、とにかく人が多すぎたのには心底参りました (@o@)。事業用車の引退、約1週間前の発表、撮影スポットのキャパシティがそれなりにある田都・目黒・池多摩線内での走行といったことに鑑み、それほどヲタが一カ所に集中することもないのではないか?と甘い予想をしていたのですが、現実にはさにあらず、沿線のいやしくもカメラを構えることが出来そうなところはどこもかしこも凄絶なカメラの大放列……。個人的には幸いにして常に一手・二手と先を読んだ行動で、何とか撮りやすい位置をキープすることが出来ましたが、僅かな判断の遅れで美味い位置を確保出来ずストレスを抱えることにもなりかねず、本当にヒヤヒヤの連続でした。ふだん東急沿線ではまず見かけない巨大三脚・脚立・バズーカ砲(明るい超望遠レンズ)が多数見受けられたのみならず、自分では重くて持ちきれない機材を持ったヤツがタクシーで移動して目の前で下車する光景を目の当たりにするに及んでは、線路沿いの道をブラブラ歩いて撮る場所を探す東急ファンの撮影スタイルとは異なること甚だしく……(苦笑)。泣く子も黙る天下のJRE様におかれましては、毎週末にはSL+旧客列車をはじめとする超人気列車をビシバシ多数運転して頂きますよう、何卒伏してお願い申し上げたいものです (鬱)。あと、基本的に譲り合いの精神がみられた中、一部団塊オーバージジイの遠慮無く傍若無人な振る舞いは異常。日本のために早く……(以下略)。
 おっと話題が逸れてしまいましたが、これだけの展開になりますと沿線民の皆様の関心も高いわけで、私も幾度となく「これって一体?」と訊かれることもしばしばでした。しかしその都度「へぇ~なるほどね♪」と納得してエールを送って下さる方ばかりであったことは、さすが言葉の正しい意味での東急沿線クオリティ、沿線民の文化資本の高さなのだろうと思った次第です。
 奥沢で菊名方面へ走り去るデヤを見送った後は、相当疲労がたまってしまったことに加え、東横線内は撮りやすいスポットが限られ自ずと激しいカヲスになることが予想されたことから、早めに下り田都の客となりまして長津田で途中下車。デヤサンド撮影などの前後にいつもメシを食べた「○つ屋」にて博多ラーメンを食し、デヤ7200・7290との別れを改めて食感からしみじみと味わったのでした……。
 何はともあれ、地味だけど派手な仕事人、デヤ7200・7290の長年の活躍どうもお疲れ様でした! そして、この2両及びファンのためにいろいろとご尽力下さった東急関係者の皆様に、この場ながら心より御礼申し上げます。m(_ _)m