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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西武新宿線・田の字窓2000系幕車@夏至

2011-07-08 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 馴染みの顔が消えて行く路線があれば、丁寧な更新を受けて生き残ってゆく路線もあり。例えば西武新宿線は後者の代表的な事例ではないかと思うのは私だけでしょうか? 新宿線のヌシといえる田の字窓2000系は、西武の他の同時代車両と比べて少々異質な雰囲気の (?) 中央貫通扉が何とも凛々しく、しかも走行音やコンプレッサー音はまるで東急8000系列を彷彿させるものがありますので (たしか西武所沢工場製であるはずですが、何故かくも東急を思い出させるのでしょう……)、西武沿線にはこれまでなかなか馴染みがなかった東急ファンのはしくれとしましても、乗って撮って付き合うごとにじわじわと思い入れが強まらずにはいられません。そんな2000系は登場から30年以上の年月を経ているにもかかわらず、田無事故で廃車が発生したのを除けば全車現役、しかも更新工事を受けてますます元気……ということで、昭和の顔が失われて行くのを嘆くばかりの他路線民としましても、2000系が走る西武新宿線の存在は俄然輝きを増しているように思われます。



 もっとも、延命のために少しずつ手が加えられ、原形から離れて行くのは致し方ないところでしょう。とくに幕からLEDへの改造は、とりわけ目立つチャームポイントであるだけに、幕派としては些かの寂しさを覚えます。そこで、西武新宿線沿線での用務が週1で続いた今年度上半期のあいだに何とか新宿口で幕車の活躍をとらえたいと思い、去る5月上旬に撮り鉄したことにつきましては既に記事にした通りですが、このときは幕車は来なかった……(苦笑)。
 そこで、西武新宿線沿線での用務が早めに終了した去る夏至の夕方、斜光線が依然としてギラギラと照りつける中をヒーヒー言いながら歩いて新目白通り沿いへ。身体にとって過酷な条件は、そのぶん撮り鉄する際には有利な条件でもある……ということでじっと我慢のうえ、何とか幕車2000系の勇姿をゲット出来ないものかと待ち構えたところ、何と!急行・本川越行でやって来てくれました♪(^O^)♪ 田の字窓2000系は、山手線の車内から見かけるにつけ普通列車用という印象が強かったため (^^;)、これは何とも嬉しすぎる誤算です!! もう1カットは普通・新所沢行。無難すぎると言えば無難すぎるかも知れず、影も少々ウルサイですが、何はともあれこうして幕車を撮影出来るだけでも有難いことです。

西武新宿線・田の字窓2000系の魅力に染まる

2011-05-12 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 東日本大震災から2ヶ月。あれほどの出来事が起こったにもかかわらず、少しずつ日常を取り戻すための歩みが続けられていることは、一時JR・私鉄を問わず駅や車内から激減してしまった広告が再び増えているあたりからも感じられますが、日々小田急線を利用する中でこのような動きの嚆矢として非常に印象深かったのは、小田急と西武が共同で行った喫煙マナー啓発キャンペーン広告でした。まぁ恐らく……震災ショックで一旦華やかな(あるいは旅行など人間の欲求をそそる)広告が悉く消えてしまった中、あたかもテレビやラジオにおけるACジャパンの公益広告の如く、ぽっかり空いた穴をいち早く埋めるという意味もあったのだろうと思われますが、それにしても痛感されるのは小田急と西武の蜜月(?)ぶりであります。
 周知の通り、この両社は長年にわたり箱根での観光利権をめぐる骨肉の争いを続けてきたものですが、今やそのようなことをやっている時代ではない、共同で箱根の魅力を発掘し、さらには川越・秩父・江ノ島など沿線観光地の宣伝でも相互乗り入れを図りたい……と大胆に舵を切った結果、ここ数年は小田急の駅で西武沿線のPRを見かける機会が大いに増えました。そして改めて震災直後の啓発キャンペーンということで、普段なかなか西武沿線を訪れる機会がない(秩父訪問時に東飯能~西武秩父間を利用する程度 ^^;)典型的神奈川県民である私としても、これを機会にもっと西武とその沿線に注目してみたいものだなぁ~と思った次第です。



 そんなことは元々、西武秩父線で4000系の旅を楽しむ度に「是非いずれ中央・八高・川越・東武東上に囲まれた巨大なMy空白地帯=西武核心ゾーンを攻略し、西武の抵抗制御・界磁チョッパ車をしっかりと記録しなければ」と思っていたはずですが、結局多忙と、何のかの言って個人的な生活・活動圏と西武エリアが重ならないことにより後回しに……(汗)。しかしこの春から夏にかけて、西武新宿線まで歩いてすぐの所にある取引先に小まめに通うことになったことから(画像からどの辺りかバレバレですな ^^;)、いよいよ西武新宿線を本格的に撮る機会到来かな?と思いまして、先日用務の終了後ほど良く曇っていたことから沿線に繰り出し、田の字窓2000系撮影を楽しんだのでありました♪
 現在、恐らく圧倒的多数の西武ファンの方々は、激減の一途をたどる新101系の動向に注目されているのだろうと思いますが、個人的には勿論101系の雄壮な走行音に魅力を感じながらも、むしろより大きな魅力を感じるのは田の字窓2000系だったりします……(^^;)。何しろ貫通扉・田の字窓・グロベン・東急8500系に割と良く似たデンジャラスな走行音など……国鉄103系・東急8000系列・小田急顔車両に慣れ親しんできた一人の神奈川県民として、2000系のスペックはとても安心感や親しみが湧くように思うのですが、そんなひねくれ者は私だけでしょうか? (^^;
 というわけで、夕方のラッシュ本番を控えて続々とやって来る2000系を撮りまくり、出来れば幕車もゲット……と目論んでいたのですが、嗚呼……自分が山手線車内から眺める時には田の字2000系がジャンジャンやって来るというのに、こうしていざ線路脇に立つと、20000系や笑電といったどうでも良い (→好きな方には失礼) 車両ばかりとは一体……(-_-;;)。暗くなるまで40分ほど粘ったにもかかわらず、満足に田の字2000系を撮ったのはこの2カットのみとなりました (苦笑)。そこで、すっかり嫌気が差して駅に向かったところ、こういう時に限って前パンの新101系がやって来るという……(@_@)。まぁイキナリ思い通りに撮るのは甘い考えにつき、今後折に触れて訪ねて要研究ということでしょうか (笑)。

京王6000系さよなら・涙の淡雪と青HM

2011-03-08 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 京王の一時代を築いた6000系は周知の通り、去る1月下旬から競馬場線と動物園線でさよならHM装着運転を続けて来ましたが、公式HPにて「3月には引退する」と記されております通り、ついに何時離脱してもおかしくない状況となりました……。京王では来る11日 (金) にダイヤ改定を予定しており、いっぽう11日までさよなら記念スタンプを競馬正門前と動物公園の二ヵ所に設置するということですので、恐らく10日か11日には営業運転を終了することになるのでしょうか? 
 まぁこれはあくまで公式HPの記述から読み取った推測に過ぎませんので、決して鵜呑みにされないようお願いしたいのですが、その後どれだけ離脱が先延ばしにされようとも、遅くとも下旬にさしかかることはないでしょう……。そんな中、これまで週替わりで各車両区謹製HMを取り付けていた6022Fは、再び6000系イラストHMを装着して走っており、これも恐らく「HM攻勢打ち止め・間もなく離脱」のサインなのでしょう。そこで「そういえば動物園線6022Fの青HM姿を撮っていないなぁ」と思いまして、何と昨日は平日休みと雪が重なったことから、勇躍動物園線沿線を目指して小田急~多摩モノレールを乗り継いだのでした。



 昨朝の雪を小田急線の車内から眺めていますと、町田~玉川学園前界隈では実に見事な吹雪&雪化粧が展開しており、これはさらに多摩線→多摩モノと北上して行くともっと完璧な積雪になっているのだろうか?と期待していたのですが、黒川を過ぎるとあれれ……樹木の枝に余り積もっておらず、雪景色としては何とも気合い不足な雰囲気に……。それでも、多摩モノレールから見下ろす動物園線沿線風景は辛うじてうっすらと淡く雪化粧しており、6022Fは恐らく京王6000系39年の歴史で最後になるであろう雪景色の中を力強く上り下りしておりました……。
 昨日の雪景色は、本当に微妙な標高や地形の違いによって積もり具合が全く異なり、高幡不動駅あたりから眺めてみますと、右側の不動寺裏手の斜面は淡い白に染まっているものの、左側の京王線路が走る斜面は全く雪化粧していないという有様 (汗)。それでも、バラストは幸いにしてほんのり淡く雪が残っており、みぞれと気温上昇で急速に雪が溶けて行く中、辛うじて6000系最後の雪景色を撮ることが出来たのは幸せなことです……。2枚目はお馴染み程久保駅ホームからの撮影ですが、何とかモノレールにカブられずに降りしきるみぞれ雪の中を下って行く6022Fを撮影でき、これも印象的なカットになりました。
 何はともあれこの淡雪も、涙色のHMが降らせた最後の演出でしょうか? 
 こうして6000系は終焉を迎えようとしていますが、多摩丘陵に甲高いモーター音を響かせ、アイボリーの車体を輝かせながら四季折々の風景を駆け抜けた6000系の功績は永く語り継がれることでしょう。さようなら、京王6000系!!

京王6000系さよなら・高幡不動区HM

2011-03-01 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 京王6000系の完全引退が刻一刻と迫っておりますが、一昨日は関連イベントの一環として多摩動物公園駅にて「6000系ありがとうフェスタ」が開催され、公式HPの記述によりますと駅や車内で掲出されたものと同じポスターが販売されたとか……。私は仕事につき行けなかったのですが、ふだん硬券や補充券・磁気カード・鉄コレといった超定番品でない限りグッズ・コレクションには走らない私でも、あのポスターは欲しかったかも……です (^^;;)。とくに車内中吊りバージョン、ライティングが最高にドラマチックではありませんか……。いっぽう同じく一昨日には6000系さよなら記念切符も京王各駅で発売され、日曜ながら京王沿線で労働していた私も仕事場近くの駅で買おうかなぁ……と思っていたのですが、何と売り切れ (-_-;)。いと悲し……。



 その代わりと言うわけではありませんが、去る金曜日は京急1000→黒船電車という順序で撮影したのち、南武線に乗って分倍河原へ。週替わりで様々なHMが6022Fに装着されている動物園線を再訪してみました。この週末に掲げられていたのは高幡不動車両区バージョン! 陣馬・迎光・高尾といった往年の特急HMを1枚に集約したデザインは、まさに5000・6000系によるアイボリー特急黄金時代を彷彿とさせるかのようで、こんなHMを最後に取り付けてもらえる6000系は幸せな車両なのだろうと思います。午後の光を受けて急勾配を駆け上がって行く姿も美しく……やや甲高いモーター音を静かな丘陵に響かせるさまに満足しつつ高幡不動駅に戻り、改めてガラガラな車内でお名残乗車を楽しみ、多摩モノレール~小田急を乗り継いで帰宅したのでした。
 しかし背後のスギの木が……。帰宅後は花粉症地獄でした (>_<)。

京王6000系さよなら・動物園線雪の花道

2011-02-15 13:32:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 3月中の完全引退が刻一刻と迫っている京王6000系のさよなら企画は、周知の通り競馬場線2連ワンマン編成の若葉台廃車回送 (ToT;;) を経て今月から舞台を動物園線に移し、まさに最後の1編成となった6022FにHMを取り付けて通常運用に入れるというかたちで展開されています。そこで私も、○式鉄と言われようが何だろうが是非最後の雄姿を記録して走行音を楽しんでおきたいと思いまして、仕事が午後からとなる先週某日を選んで訪れてみたのですが、何と6022Fは検査……(号泣)。
 しかし、早くも究極のリベンジを果たすときが到来! 昨晩は首都圏全体が急激な冷え込みと南岸低気圧の接近によって久々の本格的な雪となり、とくに多摩地方はそれなりの積雪量に! こういうときに偶然時間を確保できましたので、迷わず動物園線を訪れて6022Fと雪景色のコラボレーションを満喫して参りました♪



 今回はまず高幡不動から多摩動物公園まで乗車したのですが、ズラリと全開した5扉ボディの中に一歩踏み込みますと、そこにはベージュの化粧板と明るいブラウンのモケットが醸し出す暖かみのある世界が……。最近まで7000系未更新車を含めて当たり前のように見られた車内デザインも、今や激減とともにすっかりレトロな雰囲気すら漂います。とは言え、この編成は1991年3月に新造されて以来間もなく二十歳を迎えようとしているまだまだ若い存在ですので、その間に流れた時間とセンスの変化が如何に激しかったかを改めて痛感します。そしてこの編成は……ちょうど二十歳を迎えたとき、まさに廃車解体となる運命に……。様々な理由により不発に終わった5扉車の夭逝と形容すべきなのかも知れません。
 そんなことを考えているうちに高幡不動を発車した6022Fは、動物園訪問客と近場の大学に通う学生さんを僅かに乗せ、軽くモーター音を響かせながら連続20‰~の勾配を登って行きます。ほぼ空気輸送の車内からは雪晴れの住宅街のパノラマを見渡すことが出来、車内には日だまりが……。モーター音は時折勾配がきつくなると盛り上がりを見せますが、本線特急・準特急や相模原線急行として6000系が激走した際のサウンドと比較すればマイルドであることは否めず、あくまで窓際族的存在として淡々と走る姿に逆に哀愁を強く感じたのでした。そんな6022F、普段は枯れ木・枯れ草の脇をかすめて走っていますが、今日ばかりは白雪の中でアイボリーの肌をひときわ美しく輝かせ、影になる部分も雪に照らされてほの明るく、まさに別れの花道と呼ぶに相応しい大自然の演出は「粋」の一言に尽きたのです……。
 何はともあれ、最後の6000系となった6022Fには、離脱のその日まで安全運行を全うして欲しいものです。なお、動物園方・クハ6722に掲げられるHMは、最初は6000系が描かれた青HM、そしてつい先日まで若葉台特製HMだったようですが、今日はストレートに「さよなら6000系」と書かれた桜上水特製HMに変わっていました。この分ですと恐らく高幡不動特製HMも用意されていることでしょう。この週替わり (?) 企画は何やら、神出鬼没で「賀正」「謹賀新年」といった特製サボが取り付けられた東急東横線8000系の最後を思い出す展開ですね……。そんな京王社員の皆様の熱い思いを汲み取って、我々ファンも節度ある訪問を心がけたいものです。