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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊勢湾周辺鉄参り (3) 岸壁の黒タキ

2006-12-15 23:59:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 名鉄築港線の短いながらも趣味度炸裂な雰囲気を味わった後は、大型トラックが洪水のように往来する大通りを約15分ほど歩いて南下し、名古屋臨海鉄道・昭和町線との踏切にやって参りました。
 以前にも当ブログで取り上げた昭和町線は、名臨の中枢駅である東港駅のヤードの片隅から枝分かれしている、路線長僅か1.1kmのミニ路線ですが、荷主はもっぱら線路の両側に工場を擁する某化成品会社のみであり、しかも東港駅から大踏切までの区間はその工場の敷地内を走りますので、実質的に工場の専用線と言っても良いという、何とも濃過ぎる路線です (^^)。
 午前と午後に1往復ずつ設定されている運行のうち、前回は午後の部を訪れたのですが、往復に要する時間 (工場入換の所要時間) は圧倒的に朝の方が長いため、今回はその複雑な入換の全貌を見届けようという次第 (^^)。朝8時半頃、東港駅から黒タキ・黄タキを連ねたND552が現れ、いよいよ撮影開始です!



 まず踏切の西側にある検重線で1車づつ検重したのち、黒タキのみ切り離されて、さらに奥へ奥へと進んで行きます。必死に公道をダッシュして追いかけますと (^^;)、その先にあるのは岸壁の倉庫群に隣接したカセイソーダ用の荷役線! 但し、本線から直接荷役線に入る配線にはなっておらず、スイッチバック・機回しを経て機関車の前後を変え、荷役線にこれから入るタキと出るタキを連結した4車状態となります。その後、再びタキを2車づつに分割して、出るタキ・入るタキの位置を変えて作業は終了! 
 晩秋の澄み切った青空の下、如何にも港湾地帯らしい景観の中で水色の一つ目DLが忙しく動き回る姿は、もうそれだけでお腹いっぱいでした (^^;)。デジ一眼なのを良いことに、このシーンだけで一気に50~60枚ほど連写しましたし……(爆)。しかし、昭和町の毎朝の儀式は、まだまだこれだけでは終わりません (続く)。
 なお、このシーンの取材にあたりましては、リンク頂いている濃密地味系貨物ブログ「ロジ担」さんの記事を大いに参考させて頂きました。ここにお礼申し上げます m(_ _)m

06年秋の貨物散歩 (4) くれなゐの北王子

2006-12-05 15:01:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 ローカル線の話題が続いたところでちょっと箸休め。久し振りに地味~な貨物スポットネタと参りましょう 。
 毎年秋が深まると紅葉狩りの名所の話題が繰り返されるようになり、もちろん鉄道撮影でも紅葉の名所がにわかに熱気を帯びることになります。しかし私はなにせ混みあった場所は苦手なもので、結局最近はまともな紅葉狩りに出かけたことがないのを思い出しました (^^;)。
 とはいえ、今年は街路樹などの染まり具合がなかなか宜しく、何とかのんびり・まったりと列車を撮りつつ紅葉を楽しむことは出来ないか?と思案したところ、思い出しました北王子! ここは桜の季節ですとDE10+桜目当ての撮り鉄で賑わうところですが、この時期は誰もいないだろうということで……(^^;



 仕事が昼で終わった某日、ふらりと王子駅前に降り立って、すっかり建物の影が長くなった住宅街の道をトボトボと歩いて行きますと……まだホンの少々青みは残っているものの、ヤード脇の桜の巨木は斜光線に照らされて見事なまでに赤く黄色く輝いていました (^o^)。そんな情念あふれる光景と晩秋の静かな空気が絶妙に溶けあう中、赤いDE10と白スイッチャーが紙コキを引き継ぐ秋の夕暮れ……。まるで一幅の絵巻物のような展開に、今年もこうして師走となって行くのだなぁ……と思いつつ、再び王子駅に戻ったのでした。

06年初春の平凡なDLシーン (4) 隅田川2

2006-03-13 10:47:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 先日、隅田川のセメント荷扱場にDE10がセメントタキを押し込むシーンをご紹介しましたが、今回の記事はそのつづきです。ここでのDE10の基本的な役割は単にヤードからの出し入れのみで、それ以外のきめ細かい入換は、黄色塗装がきりりと締まった表情のスイッチャー (日車25トン) が担当しています。DB251・252の2輌が生息していますが、私が訪れたときは基本的にDB251の出番がもっぱらで、DB252は側線の一番奥に転がされたままになっているのが少々気になるところです。
 それはさておき、このスイッチャーが動き出しますと、JRの汽笛よりもより柔らかい「フゥゥォッ」という音色を響かせながら、狭いヤードの中を小気味よく走り回ります。一回当たりの動く時間が非常に短いのがただただ残念ですが……。
 ↑の画像は午後1時半頃。奥の荷役線から数車のタキを引き出して、あれよあれよという間に結構なスピードで通過して行くところです。その後折り返して一番手前の線路にタキを留置したのち、単機で再び車庫 (画面左) の手前に戻り、この日の列車で到着したセメントタキがDE10によって押し込まれるのを待ちます。
 次の出番は13:50頃。DE10が押し込んだ8車ほどのセメントタキをゆっくりとさらに奥へ押し込んで行きます。その後、細かく編成を分割して複雑な入換をするのかと思いきや……一定程度の位置まで押し込んだらそれでおしまい。スイッチャーは単機となって、車庫に入ってしまいました (-_-)。
 その後はいつ動くか見当が付かないため、常磐線に乗って南千住を後にしましたが、まあこの僅かな入換を目に出来ただけでも幸せなことなのかも知れません (^^)。
 そして、ダイヤ改正まで残りあと数日……。この平凡すぎたはずの光景も、いまやすっかり「非凡」なものとなり。記憶の彼方へと去ろうとしています。タキの出し入れが南千住の駅前で再現されるのはあと何度なのでしょうか……。
 ※このシーンは、濃いぃ貨物スポットブログ「ロジ担」さんでも詳しく紹介されています。

三島駅のスイッチャー【謹賀新年】

2006-01-01 00:31:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 皆さん明けましておめでとうございます。あくまで独断と酔狂でお送りしている当ブログですが、本年も宜しくお引き立てのほどお願い申し上げます m(_ _)m また、今年は鉄道業界と鉄道趣味界にとって明るい話題が多い年となることを願っております。
 さて、新年一発目のネタですが、俗に初夢は「一富士、二鷹、三なすび」が良いと申します。そこで「富士」にちなんだものが良いと思ったのですが、ブルトレ富士では余りにも一般的すぎて面白くありませんので (^^;)、百ひねりぐらいして三島駅のスイッチャー「富士2号」をフィーチャーしてみましょう。新幹線三島駅のすぐ北側にある東レ工場からやってくるこのスイッチャーは、浮島町からの化成品タキと末広町からの石油タキを3362レから受け取ってガサゴソと帰って行くのですが、三島駅のホームからその入換風景を実にじっくりと眺めることが出来るのが何とも言えず楽しいところです (^^

 ……こんな感じで、今年もヒマが許す範囲内でマイナーなネタをご紹介して行きたいと思っておりますので、どうぞお楽しみに (^^)。

化成品タキの情景 (3) 浮島町の専用線

2005-11-30 22:16:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 ここしばらく大手私鉄電車ネタが続きましたので、ちょっと一服、まったりディープな貨物シーンをお楽しみ頂きたいと思います。
 浮島町といえば、ふつう首都圏では首都高とアクアラインのJCとしてお馴染み (?) ですが、車扱貨物趣味の世界では石油化学工場群にタキが多数出入りすることで知られています。そして、その末端にはタキのタンクを洗浄する設備と触媒工場の専用線があり、青いスイッチャーが入換に励んでいます。特に、このスイッチャーが触媒工場まで姿を現すときは、ものものしいパイプ群を横目にちょこまかと走り回るという、果たしてほのぼのとしているのか無機質の極限状況なのかよく分からない (^^;) 光景を楽しめます。
 いっぽう、汽笛の音とエンジンのうなりだけは一人前。運転士と操車氏の呼吸がピッタリと合った実にテキパキとした入換作業が進んで行きます。それはもう目まぐるしいほど……。しかも入換の所要時間は一度始まりますと、タキ洗浄作業設備を含めてだいたい40~50分にも及びますので、ひたすらシャッターを切っているとみるみるうちにCFカードがいっぱいになって行きます (笑)。
 入換開始時間は、川崎貨物駅からここまで列車が入線する時間のだいたい1時間20~30分ほど前という感じでしょうか。興味のある方は貨物時刻表でご参照下さい。もちろん、荷主の都合で運休や入換規模縮小はいくらでもあり得ますので、悪しからず……。(^^;