大納言忠良 折りあへばこれもさすがにあわれ也小田のかはづの夕暮の声 古今の序にも花になく鴬水にすむる蛙といづれか哥をよ まざるべきと鴬に對して蛙をでせり。されども世間にてはさ ほどもてはやす物かあらず。されば是もさすがに哀也と讀り。 ※新古今和歌集注(高松本)が近い。 ※古今の序にも花になく鴬水にすむる蛙といづれか哥をよまざるべきと 古今和歌集仮名序 花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける。