兼載雑談11 宮内卿と定家の密通
兼載雑談一、 さればとて苔の下にも急がれずなき名を埋む 習ひなければ此の歌は、宮内...
兼載雑談10 榎葉井
兼載雑談一、とよらの寺のえのは井とは井なり。榎葉井と書くなり。かづらきとはとよらのにしなり。とよらの宮はつくしにあり。或人云宮内卿有賢朝臣、時の殿上人七八人相伴ひて、大和國葛城の方...
兼載雑談9 一節、秀能、幽玄
兼載雑談 一、下句は一ふしあるがよきなり。下の句の内に二ふしあ る時は、付けにくし。風もいづくの舎とふらむなどやうに すべし。もの字にて、人の宿をとひたる心あり...
兼載雑談8 午年、吉水
兼載雑談一、俊成、定家、為家、何れも午のとしの人なり。歿日、俊成九月二十九日、定家八月廿日、為家四月廿九日。一、吉水...
兼載雑談7 俊成勅撰集態度
兼載雑談一、俊成は、基俊に廿五歳の時より、門弟になり給ひしなり。基俊と俊頼は中あしかり...
兼載雑談6 小倉百人一首
一、懷紙短冊など手跡のあしくて、歌のよきが本なり。共にぐしたるは不及是非。姉小路殿云、...
兼載雑談4 無名抄、家隆才、稽古
一、鴨長明抄云、芥子の中に須彌山を入れても、猶せきのありて廣しと云ふ心をもたでは、句に...
兼載雑談3 顕昭と寂蓮
兼載雑談一、顯昭は大才の人なり。寂蓮は無才覺の人なり。顯昭は歌の下手なり。寂蓮は上手な...
兼載雑談2 かささぎの渡せる橋
猪苗代兼載 兼載雑談 一、かさゝぎは、からすのことなり。鵲同。源氏宇治のまきにかさゝぎとあるは、今のしら鷺の事なり。 かさゝぎの山飛越えて鳴行けば夏...
兼載雑談1 富士 松に這 歌よみ
猪苗代兼載 兼載雑談一、富士の山は、神代より出でたる山と皆人心得たる。わろし。神武天皇...