IC-202(井上電機製作所)で開局した。ショルダータイプで、まるでバブル時代を彷彿とさせる『ショルダーフォン』のようなスタイルが特徴だった。単二電池を8本だか9本入れて『電池が一番重かった』のが思い出に残っている。この無線機は、無故障で実に35年も活躍してくれた。
【写真:シンプルながら必要にして十分。姉妹機にIC-502(50MHz)も人気だった】
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◆0.2W~3W運用って、やっぱり楽しい。
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IC-202のほか、Mizuhoの『MX-2』という0.2Wのも活躍してくれた。
IC-202もMX-2も『SSB・CW』対応で、
私に『QRP運用の楽しさ』を教えてくれた『名機』だ。
小出力だからこそ『アンテナ』に力を入れたり、
高いところからの『移動運用』の楽しさや『工夫』も学んだ。
今の『430FM・ハンディ』など『標準で5W』だから『QRO』だわ。
ハンディ機で開局というのは、今も昔も変わっていないようだ。
だが、多くの局が『ベランダに置いたモービルホイップです・・・』が多い。
まぁ、気持ちはわかりますが『地上高10m・5/8λ×2段GP』くらいにグレードアップすれば、
見えてくる景色が、かなり違ってくる。
5Wハンディを5Wで出すと、持てないくらい熱を持つ。
こうなると、ファイナルにもかなりの負荷がかかっている。
フルデューティで使い続けると、負荷がかかり過ぎ、
経年劣化も早まり、いずれ出力も落ちてくる。
MAX-PWRの『50%程度で使う』と『長持ち』するのだが・・・。
5Wハンディの出力を50%(MID-PWR)で使えば、
2.5Wから3W程度に下がるのだが、
資格はあれど『知識がない方』は、とにかくフルパワーで使いたがる。
まずは、5/8λ×2段GP(第一電波のX30とか)を買ったらどうだろう。
あるいは、5/8λ×2段のC-Loadノンラジアルホイップでも、
地上高さえ高く上げれば『固定用アンテナ』と遜色がない。
あるいは、軽量な釣竿の先に1/4λのGPでも自作してくくりつければ、
室内で『飛ばないなぁ、聞こえないなぁ』が払しょくできる。
では、どの程度『パワーを落としても交信が可能なのか』。
・相手局が50Wで、信号強度(Sメーター)が7を指している。
・Sメーターは、3dB刻みで表示されている
・7dB×3dB刻み=-21dBが『S/Nの閾(しきい)値』としたら、
・ざっくり-20dB(10の二乗=100倍→1/100→1%→)
・1/100が閾値と仮定したら『計算上は0.5W』まで下げても交信可
また、2.5Wで地上高10mのANTから運用して『RS51』のレポートがきた
もちろん『やっぱり、2.5Wだと「ショボイなぁ」』と感じるのは自然。
かといって、フルパワーの5Wにしたとて『3dBアップ』に過ぎないから、
返ってくるレポートは『せいぜいRS54~55』だろう。
同じRIGを標高600mの山の上に持って行って2.5Wでの運用でも、
たいてい『レポートはRS59+20dBです』とか言われるはずだ。
・地上高10mで『RS51』だったのが
・標高600mで『RS59+20dB』になるのだから
・Sメーター読みを強引にdBと電力比換算したら『30dBほどUP』になり、
・30dB=10の三乗≒1,000倍≒『2,500W(2.5kW相当』になる(のかも(笑)。
要は『山の上は「自然のリニアアンプ&受信アンプ』なのである。
10mWの特定小電力無線でも、
高地からの運用だと『100km超え交信』など『フツー』にできる。
3W運用が楽しかったのは『こんなことばかりやっていた「工夫」』が、
楽しかったのかも知れない。
また、50MHzだとEs反射も期待でき、
3Wの付属ホイップでも1,000km超えの交信なども『フツー』にできる。
市民無線に『変わらぬ人気がある』のも、
0.5W・ほんわかしたAM波にEsでスリリングな国内DXができるためだろう。
実際に資格不要無線の一番人気は、やはり『0.5W・市民無線』だ。
私の『無線の原点』は『0.5W・市民無線』に始まる。
さらに、3W機や0.2W機の『直接波』で遠方との交信。
それも『巨大な10エレスタック』とかではなく、
今も標準的な『5/8λ×2段GP』という『ありふれた設備から』だった。
今年は、FT8ばかりじゃなく『2.5W・430MHz帯FM』も遊んでみよう。
・アンテナは『1/4λ・GP』や『5/8λ×2段GP』を使い
・自宅や、近隣の小高い山からの運用
・HF(7MHz・FT8)も、1W運用が『けっこう、楽しい』。
・28MHz帯AMなんかも、3Wくらいで運用すると『めちゃ楽しい』。
どうしたら『飛ぶか』を『脳みそに汗をかいて考える』のも大事だと思う。
また『大枚はたいて買った、無線機』。
これを『長持ちさせる』には『定格最大出力』の『40~50%』で使う。
モノは、徐々にすり減らしていくのが『長持ちのコツ』だ。
何も、定格出力で使う必要はないのである。
とにかく『3Wで飛ばせられるコツ』をつかめば『意外と楽しい』のですよ。
毎度おおきに。ほんじゃーね!
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