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JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●無線界は『官民結託電波法違反天国』だった。

2023年01月09日 | 社会の考察

にわか局が『卒倒』しそうな話をしよう。アマバンドに出没する『ダンプ屋の雑談無線集団』など『かわいいもの』だ。真面目で真っ直ぐさん(くん)には『にわかに信じがたい』ことだが、かつて無線界は『官民結託電波法違反天国』だったのだ。

【写真:コマンド改造(P改)で、オフバンド送信が可能になったIC-251】

 ※アマからみたらオフバンドだが、業務ニーズがあったのだ。
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◆IC-2Nの改造機は『警察に大量納入されていた』時代もある。
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京都府警にIC-2N改が大量納入されていた時代がある。

 

まぁ、アナログFM波時代のことで、

受令機だけではレスポンスが悪く、

ハンディトーキーとかいい『フツー』に警察無線の通信が行われていた。

 

※グリコ・森永事件で警察無線が悪用され、大至急でデジタル化が進んだ。

▲そのハンディトーキーこそが『IC-2N改』だ(写真はIC-3N)

 

とりわけ『機動捜査隊』では『重宝』したと聞く。

大量納入なのだから、アマバンドしか送信できないIC-2Nでは値打ちがなく、

IC-2Nをベースに『警察無線仕様』に改造した無線機が納入される。

当時の発注担当者も『とっくの昔に退職している』から、

信じたくない人は、信じなくて結構(笑)。

 

『機捜1から機捜』

『機捜です、どうぞ』

『こちら機捜1ですがぁ~(略)』

『機捜了解、しばらく待て』

『機捜1了解』

 

ってな感じで、IC-2Nが活躍した。

 

別にIC-2NやIC-251が警察無線で使えたとか、

ヴィンテージRIGの『思い出話』をしたいのではない。

 

要は『アマ機をメーカーが改造したもの』が納入されていたのではなく、

京都府警が販売店に『〇〇台頼みます』と発注し、

オーダーを受けた販売店は、メーカーに台数発注し、

納品されたIC-2Nを販売店が『P改する』・・・という仕組み。

 

当たり前田のクラッカーだが、

メーカーがIC-2Nを警察仕様に改造して納入するなんて、

アホなことはやらない。

 

すべて、警察と販売店の間の『商行為』に過ぎない。

 

そもそも『警察仕様』の無線機などは、

業務用無線の中でも『超堅牢』にできているものだし、

その分『アマチュア無線の機械とは比較にならないくらい高価である』ということ。

それが、何十台も必要だというのだから、

予算ありきの行政機関の警察も例外ではなく、

稟議を通さないと、予算が下りない。

そんな事情からか、IC-2Nが重宝された、ということである。

 

当時の郵政省・近畿電波監理局が把握していたかどうかは知らない。

 

まぁ、知っていたとしても『見て見ぬふり』だろうし『黙認せざるを得ない』。

 

さらに、報道各社の記者も『腰にIC-2N』をぶら下げていたし、

レッカー屋もIC-2Nはじめ『P改(警察無線が聴ける改造機)』を、

事務所やレッカー車に搭載するのは『フツーのこと』だった。

 

いち早く『事故現場に急行する』ためである。

 

暴走族の連中もIC-2Nを持っていたし、

週末の暴走族の取締り(交通指導部の専用チャネル)をIC-2Nで、

情報を得ているチームもいたくらいだ。

 

・警察無線のハンディトーキーにIC-2Nが多用された

・新聞記者の警察担当も、腰にIC-2Nをぶら下げていた

・レッカー車や、その事務所も、現場急行のためにP改機は常設

・大物政治家の国政選挙の街宣車や誘導車もIC-2Nで連絡を取り合う

・消防団も大量にIC-2Nの改造機をフツーに使っていた

 

総通が『ダンプ屋摘発に消極的』なのもわからなくはないのだ。

 

・日教組や全教の大会に押し掛ける右翼の街宣車もIC-2N搭載

・海外VIPがやってくる京都御所の皇宮警察の予備機もIC-2N

・イベント屋、展示会・・・連絡用トーキーもIC-2N

・鈴鹿サーキットのレースでも世話係の連絡用にIC-2N

・学校の運動会でもIC-2N

 

もう挙げだしたら、キリがない。

 

にわか局の、真面目で真っ直ぐさん(くん)は杓子定規過ぎる。

 

気持ちはよくわかるが、

アマチュア無線界も『清濁併せ吞む度量』くらいないと、

こんな世界で『長続きさせよう』などと思っても、

やればやるほど『理不尽さ』が見えてきて、

いずれ、時間とともに、無線界がイヤになって辞めてしまうのがオチ

 

昔から『水清ければ魚棲まず』(諺)というではないか・・・?。

 

真面目で真っ直ぐさん(君)には、

こういう世界は『ごみ溜め』に映るだろう。

だが『ごみ溜めのあるところには銭がある』(諺)。

 

それが『世の中の仕組みのひとつ』でもあるのですよ。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!


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