OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●今、HFするなら「ハイバンド」。

2023年04月22日 | アマチュア無線<FT8>

ハイバンドの『好コンディション』を実感します。ビギナーの方にとって『HFをやる=7MHzに出るコト』のようですが、ハイバンドのコンディションがUPしている今、とりあえず7MHzは『冬のお楽しみ』に取っておくとして、波長の短いハイバンドで『アンテナとは何なのか』を『勉強しやすい環境になっている』と実感します。モビホとカウンターポイズに振り回されて時間を浪費する間に、ハイバンド&FT8なら『こんな設備でDXができるのか!』と、アマチュア無線をやる『目標』も見えてくると思います。

【写真:なんでこんなショボイアンテナでDXができるのでしょうね】
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◆飛びは、アンテナ単体だけではありません。
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アンテナの周囲『5波長』程度の環境はいかがでしょうか。

 

概ね5波長くらいで、

そのアンテナから輻射される電波の『安定』が見られます。

私は21MHz(15mB)を好んで運用していますが、

15m×5波長=周囲75mの環境を観察して、

『これならDXができそうだ』と判断した上でANT設計を行いました。

 

まぁ、7MHz(40mB)でも遊んではいますが・・・。

 

40mBの5波長を考慮すると『40m×5波長=200m』です。

この200mの環境と、私が設置したアンテナの『総合的な結果』として、

何とか国内全域と夜間の北米西海岸程度までは飛んでいます。

でも、意外とOC辺りは苦戦することも多く、

まぐれ当たりでEU、SA、AFも交信でき『WAC』は完成しました。

 

でも、よほどコンディションが良くないとモビホのWACはしんどいです。

 

周囲の方は『垂直系だから打ち上げ角が低いのと海上伝搬だから』と、

慰めのお言葉を頂きますが『アンテナ単体で飛びが形成できる』とは思えない、

どちらかといえば『ローバンドをするには劣悪な環境』です。

 

ここでいう『劣悪』とは『アンテナ+周辺大地の状態』を指します。

 

1,三脚に

2,センターローディングのモビホ(HF40CL等)を取り付け

3,カウンターポイズを・・・

 

HF入門者定番の運用スタイルですが、まぁ飛びませんわ。

 

1.9MHz帯(160mB)の場合、

160m×5波長=800mの大地環境がマッチしないと、

DXなんて、夢を描くだけムダ・・・なのですねぇ。

7MHz帯(40mB)でも周辺200mが影響しますから、

アンテナ単体の整合で『あたふた』しているうちは、

飛びなんて期待する方が『時間の浪費(ムダ)』だと思います。

 

たまたま、我が家の物置小屋がいい感じのGNDが効いていますが。

 

とはいえ、短縮ANTに50Wで、FT8を使用しても、

やはり、F2層反射でもDXは至難の業で、

1.9MHz帯は、中波放送同様に『E層反射』の『国内DX』が、せいぜいです。

 

多くのkWerが郊外に別宅シャックを設けるのは・・・。

 

周辺の『大地環境』の『良好さ』を求めた結果なのと、

kWを出してもインターフェアが出ない、

つまり『人家がないという条件を満たした結果』でしょう。

160mBの5波長は800mですから、800m四方に良好な大地があるのも、

飛びに大きく関わってきます。

 

私は、ローバンドは『国内DXでいい』と割り切っています(笑)。

 

さて、21MHzなら1波長が15mと1.9MHzの約10分の1の長さです。

15m×5波長=75mですから、概ね50m~100m程度の環境を意識すればよく、

ローバンドみたいなGNDに振り回されることも少なく、

カウンターポイズで誤魔化すより、

きちんと『1/4波長のラジアル』を宙に浮かせて、

GP(グランドプレーン)アンテナを作ることも容易です。

ANTのHOT側とGND側の『角度』でインピーダンス変化も実感でき、

インピーダンス変化だけで整合が取れる『理屈』も『理解』の近道です。

フルサイズ垂直系GPは『不平衡』のANTで『バラン』を省略できるのも、

初学者向けのANT入門ではないか・・・と、私は感じます。

 

飛びの目安として『FT8・50Wで10,000km飛べばいい』と割り切れます。

 

半径10,000km以内に『100エンティティ』あり、

地道にやればDXCCは誰でも可能ということも、理解しやすいですし、

無目標、たまたま偶然・・・より『理論に沿って狙う』方が、

アマチュア無線の楽しみ方も変わってきますし、

私が『AWARD』を『目標のひとつに設定している』のも、

ご理解いただきやすいと思っています。

 

単にマニアック&オタクでAWARDをやっているのではありません(笑)。

 

21MHz・1/4GP・50W・FT8組み合わせで、

コンディションがいい日には『1DAY-WAC』を実現させることも可能です。

運が良ければ『1時間でWAC』ができることも珍しくありません。

 

垂直系アンテナは『打ち上げ角が低いからDXに有利』と聞きます。

 

確かに『打ち上げ角が30度程度』なら、

DXに有利だろうなというのは実感しています。

しかし、何度も書きましたが『アンテナ単体』で飛びが構成されません。

周辺環境、大地の状態、電離層の『導波管効果』など、

複数の要素が重なって、はじめてDXとの交信が期待できます。

特にグレイの時間帯には『電離層の導波管効果』は見逃せません。

 

アンテナ単体で打ち上げ角が低いだけで飛ぶのなら・・・。

理論上は『幾何学的に、反射のホップ数が少なくてDXに有利』です。

とはいえ、住宅密集地の狭小住宅で運用する私は、

家の周りを見渡しても『あちこちの建物の干渉が避けられない』と感じます。

 

電波は『目に見えない』ですが、飛びは想像できます。

 

1,まず、ハイバンドできちんと整合の取り方を学ぶ(SWRを下げる)

2,安易なカウンターポイズを、わけもわからず使わず

3,ホット側とGND側の整合を取って

4,自作アンテナで『アンテナ理論』の仮説を立て、運用で検証

5,主たる運用周波数帯を決めて、場数を踏む(最低でも1,000局交信)

 

1,000局交信ができる=1,000サンプルが取れる、ということです。

 

逆にいえば『大地も含めた整合』が取れていないと、

1,000サンプルどころか、100サンプルがやっとではないでしょうか。

それくらい、やらないと『見えてくるものも見えてこない』ものです。

 

しつこいですが、これからの季節はハイバンドでANTと飛びの勉強をしましょう。

 

参考になる記事が『CQ-hamradio誌・2023年5月号・P239』にあります。

160mB向けのトップバンドのDX向けアンテナのコラムですが、

ご自身がよく出るバンドの波長の長さに置き換えれば、理解できます。

 

人によるでしょうが『4アマ』の方でも、十分に理解できると思います。

※上級資格で『わからない』という方は、免許返納してください(笑)

 


毎度おおきに。ほんじゃーね!!

 


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