製造後、40年以上は経つだろうかというTRIO社のTS-600だが、自分でメンテナンスをしながら生き長らえている。もう第一線で活躍することはないのだが、大事に動態保存しているのである。
ある日、バシッという音とともに電源が落ちたのである。オーマイガー!なにが起こったのじゃ??うわー、意図せずにSendSWがONになっており送信状態になっていた。やっちまったぁ… おそらく電源SWを入れた時、SendSWに触ってしまったのだろう。FM受信時は、通常スケルチを入れているので受信状態と思っていた。
①電源SWを入れても、受信しない。(ノイズ音なし)
②各ランプは消灯しており、完全に死んでっぽい
③PowerダウンとRITを操作すると、LEDランプは点灯する。(あれ何かおかしい、完全に死んではないようだ)
④バックパネルの電源Fuseをチェックすると切れてない
かなり大事に使っていたので、ショックが大きい。(完全に自分のミスである)
バシッといったので抵抗の焼損・ケミコンの爆発を疑い基板の目視確認をしていくと、電源ユニット上にFuseがあり、どうも怪しいにおいがする。(実際のにおいではない)テスターで測ってみたら、溶断していました。(見た目では判断できなかった)
↓交換後のFuse
電源ユニットには、DC12V出力部分に3Aのガラス管Fuseが使われており、長時間送信状態になったため溶断したものと思われます。(さすがTRIOさん、いいところにFuse入れてくれました)2SD235(Y)のエミッタ出力側のFuseです。
3AFuseの予備が無かったため、2AのFuseを挿したら無事に受信しました。(良かったぜ)しかーし、すぐに溶断したので2A以上3A未満の電量が流れていることが分かります。
TRIOのTS-600は、電源SWの隣がSendSWになっているので注意しないといけません。もしかしたら、こういう事態を想定して回路上にFuseを入れていたのかもしれません。このガラス管Fuse1本で壊滅的な故障から逃れられました。(いい設計ですな)