DX-SR9(M)50W機はお得価格で販売されていたのだが、技適機種ではないのでTSS経由で免許を下ろしている。(現在は製造中止)またお得価格ゆえに、フィルターはお安いセラミックフィルターが実装されている。これをグレードアップすめたるに、コリンズ社のメカニカルフィルターを実装できるようになっているが、このフィルターに関しては保証外であり一切のメーカーサポートは受けられない。
そうはいっても、オプション品はあるうちに買っておかなければ無くなるので、奮発してCW/SSB/AM用と購入しました。50W機なので主に移動運用に使用していましたが、ある時CWフィルターが故障したようで直流音ではなくなりました。(ぴょーみたいな)
高価なCWフィルターを自分で交換しましたが、その数年後再度CWフィルターが不調に陥ります。フィルターも製造中止で手に入らないので、SSB用またはAMラジオの受信用に使っていました。AMフィルターが入っているので、AM放送の音は抜群にいいです。
それだけではもったいないので、FT8などのデータ通信に使えないか試してみました。取説(複製不許可)によると、データ通信については以下のように書かれています。
①データ入力は背面のデータ端子(3.5mmステレオジャック)に接続する。
②ファンクション(長押し)の設定で、DVOX(データ用VOX)及びSVOX(音声用VOX)をONにする。SVOXは、スタンバイ遅延時間を適切な値に設定する。(数字が大きくなると遅延が大きくなる)音声出力はPHONE端子から3.5mmのステレオジャックでパソコンに接続する。
つまり3.5mmのピンピンコード2本で運用できるとなっています。データ通信については、アルインコ社のサポート外と書いてます。(お安い無線機なので、フィルターも含んで自分でなんとかしてということだろう)
①FT8の受信はできる
②FT8を送信するとDVOX機能によりTX_ONになるはずだが無線機入力レベルが低すぎるようでTX_ONにならない。
③パソコン側の音声出力を目いっぱいに上げても、まだ不足するようでリレーがばたつく。出力は数ワット程度。マイクゲインは基板についている超小型の半固定抵抗だが、音声とは独立しているようで調整してもレベルに変化はない。
結果だめです、できません。
取説によると、データ通信を行うためにマイク端子を使うことはできませんと書いてあるが、他に手はなさそうなのでやってみます。
パソコンから音声出力はマイクコネクタの1番ピンに入れます。アースは7番ピンです。(ネットで取説を探して下さい)この2本の線をパソコンに接続して、レベル調整をするだけです。
DVOXはOFFにします。DVOXをONにしておくとマイクから入力があった場合、DVOXが点滅表示され注意が促されます。SVOXは3に設定しましたが、適宜設定するといいでしょう。ALCが表示できないので、RF出力またはパワー計で過大入力にならないようにパソコンの音声出力を調整します。パワー計を見ながら、出力を20W程度に設定しました。
WSJT-X側の設定は、無線機:NoneでPTT方式はVOXに設定します。
メインダイヤルはバックラッシュがあるので、運用中はロックをかけていたほうがいいでしょう。(鍵マークのボタン)他の無線機で受信しながら、7.041MHzでCQを出してみたところ数局から呼ばれました。モニターしていましたが、問題ない信号で送信されています。
これでデータ通信ができることが確認できたので、移動運用に使おうと思います。
必要なもの
・3.5mmピンピンコード1本(市売品)
・マイク用8ピンコネクタ⇔シールドケーブル(適宜)⇔3.5mmピンジャックのケーブル1本(自作する)