日高地方の中型巻き網漁船が、白浜町沖合などで対象外のイサキを大量に水揚げしたことが分かった。田辺漁協など7漁協の一本釣り漁業者は、県漁業調整規則違反の可能性があるとして15日、県に対して早急な処分や対象外の漁獲防止、罰則強化などを求める要望書を提出した。県水産資源管理課は「今後の対策も含め、慎重に調査を進めていく」と話している。
印南、田辺、湊浦、新庄、白浜、日置、すさみの7漁協の職員や漁業者ら約120人が県庁を訪れ、354人の署名とともに要望書を提出した。
県や漁業関係者らの話によると、5月下旬から6月上旬にかけて、計60トン近くを水揚げしたとみられている。県内のイサキの年間水揚げ量は210トン(約2億円)ほどで、全体の3割にあたる。
県漁業調整規則では中型巻き網で主に漁獲できる魚種をイワシ、アジ、サバと定めている。県は、イサキを狙って漁獲した場合は許可内容違反にあたる可能性もあるとみて、漁協関係者から詳しく事情を聴いている。
田辺漁協ではイサキの一本釣りをする漁師が100人ほど所属しており、イサキの稚魚放流、小形魚の再放流など資源保護に積極的に取り組んでいる。網本成吉組合長は「春のカツオ漁が終わるとイサキの一本釣りに変わる。この時期は産卵期にも当たり、一網打尽にされると魚が絶えてしまう。来年の漁獲量にも影響が出る」と話している。
県は、再放流サイズなどを定めている資源管理計画をさらにランクアップした資源回復計画を年内に示す方針を打ち出しており「今年は黒潮蛇行の影響で各漁協とも漁獲が減少しているという背景はあるが、自分の首を絞めるような行為。漁業者は適正な操業をしてほしい」と呼び掛けている。
紀伊民報2005年6月17日
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印南、田辺、湊浦、新庄、白浜、日置、すさみの7漁協の職員や漁業者ら約120人が県庁を訪れ、354人の署名とともに要望書を提出した。
県や漁業関係者らの話によると、5月下旬から6月上旬にかけて、計60トン近くを水揚げしたとみられている。県内のイサキの年間水揚げ量は210トン(約2億円)ほどで、全体の3割にあたる。
県漁業調整規則では中型巻き網で主に漁獲できる魚種をイワシ、アジ、サバと定めている。県は、イサキを狙って漁獲した場合は許可内容違反にあたる可能性もあるとみて、漁協関係者から詳しく事情を聴いている。
田辺漁協ではイサキの一本釣りをする漁師が100人ほど所属しており、イサキの稚魚放流、小形魚の再放流など資源保護に積極的に取り組んでいる。網本成吉組合長は「春のカツオ漁が終わるとイサキの一本釣りに変わる。この時期は産卵期にも当たり、一網打尽にされると魚が絶えてしまう。来年の漁獲量にも影響が出る」と話している。
県は、再放流サイズなどを定めている資源管理計画をさらにランクアップした資源回復計画を年内に示す方針を打ち出しており「今年は黒潮蛇行の影響で各漁協とも漁獲が減少しているという背景はあるが、自分の首を絞めるような行為。漁業者は適正な操業をしてほしい」と呼び掛けている。
紀伊民報2005年6月17日
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