高級だし昆布の産地である根室管内羅臼町の羅臼漁協が、漁業者に対し、収穫したコンブの根を海に捨てないよう指導を始めた。七月に世界自然遺産登録された知床では、海の生産物の海中投棄が環境保全の面から問題となっていた。ただ、作業負担が増えるのを嫌う漁業者の間からは反発も出ている。
同漁協は、今期の漁解禁を間近に控えた七月十三日、町内のコンブ漁業者約二百四十戸にあて、「コンブの根や切れ端は波打ち際に投げないで、乾燥させてごみとして処理してください」と要請する文書を出した。八月末の漁終了後、町の施設で処理してもらう方針で、堆肥(たいひ)化して有効利用する方法も探っている。
これに対し、漁業者の間には「海のものを海に返して何が悪い」との声がある。商品価値が低いコンブの根の部分や傷んだ葉は、従来、加工せず波打ち際に放置するのが「常識」だったからだ。
だが、羅臼漁協の要請には背景がある。雑藻やホタテ貝殻などの投棄が続いたことから、羅臼海保は五月、「いったん陸揚げしたものを捨てれば廃棄物処理法違反になる」と漁協に伝え、不法投棄防止に協力を求めた。同漁協はこれを受け、全組合員への指導を強化。コンブの処理に関する要請はその一環だった。
羅臼海保は「毎年、サケの残渣(ざんさ)や貝殻などが大量に捨てられる悪質な事例も発生している。知床の世界遺産登録で各地から注目される中、漁業者の間で、環境保全の意識が高まれば」としている。
北海道新聞 2005年8月27日
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同漁協は、今期の漁解禁を間近に控えた七月十三日、町内のコンブ漁業者約二百四十戸にあて、「コンブの根や切れ端は波打ち際に投げないで、乾燥させてごみとして処理してください」と要請する文書を出した。八月末の漁終了後、町の施設で処理してもらう方針で、堆肥(たいひ)化して有効利用する方法も探っている。
これに対し、漁業者の間には「海のものを海に返して何が悪い」との声がある。商品価値が低いコンブの根の部分や傷んだ葉は、従来、加工せず波打ち際に放置するのが「常識」だったからだ。
だが、羅臼漁協の要請には背景がある。雑藻やホタテ貝殻などの投棄が続いたことから、羅臼海保は五月、「いったん陸揚げしたものを捨てれば廃棄物処理法違反になる」と漁協に伝え、不法投棄防止に協力を求めた。同漁協はこれを受け、全組合員への指導を強化。コンブの処理に関する要請はその一環だった。
羅臼海保は「毎年、サケの残渣(ざんさ)や貝殻などが大量に捨てられる悪質な事例も発生している。知床の世界遺産登録で各地から注目される中、漁業者の間で、環境保全の意識が高まれば」としている。
北海道新聞 2005年8月27日
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燃料を使って焼却処分するのですか?、それとも堆肥にするのですか?
昔から問題視したモノの一つに、貝殻のゴミ処分があります。燃料を使っての焼却処分の事です。堆肥にして肥料へと使える可能性を消しています。また折角アルカリ性の土壌に変えられる「自然の物」なのに、わざわざ化学肥料で、それをやっている愚かな問題があります。
昆布の根っこも、戻したら海底に根付かないのですか?
国際的に海産物が急激に減少している現状があります。
そして回遊魚「シャケ」は、川に遡上し、産卵した後に、川だけでは無く、その大地に帰り、大地を肥えさせてきた長いサイクルがあります。だから貝殻だって同じであり、昆布の根っこだって同じだと言えます。
循環型の取組みじゃ無ければ、これからの世界では排除される方向性にあります。
どうぞご検討ください。