「攻めの農業」を掲げ、ナガイモ輸出に力を入れている帯広市川西農協(有塚利宣組合長)が、台湾に続き、シンガポールへの売り込みに乗り出した。今月上旬まで現地の百貨店で開かれた物産展「北海道フェア」に初めて出品したところ、予想を上回る売れ行きで、滑り出しは好調だ。
フェアは十日間で、当初用意したMサイズ(五百-六百グラム)約千本が五日間で売り切れ、急きょ空輸した約千本も最終日に売り切れた。
台湾で人気の、ナガイモを牛乳と砂糖、氷とともにミキサーにかけた「ナガイモジュース」を客の前で作り、試飲してもらいながら販売したところ、飛ぶように売れた。
この効果で、青森産のナガイモを日本食店などに卸していたシンガポールの輸入業者が、同農協のナガイモに切り替えることを決めた。
十勝産ナガイモは、五年ほど前から台湾への輸出が本格化。健康増進に役立つ高級食材として人気を集め、現在、十勝管内の収穫量全体の約7%を占める年間約三千トンが台湾に出荷されている。同農協は、他のアジア諸国への輸出拡大を目指しており、手始めに関税がなく所得水準が高いシンガポールに照準を定めた。
ただ、もともとナガイモを食べる習慣のあった台湾と違い、シンガポールでは食習慣がほとんどないだけに、消費を生み出す販売戦略が必要になる。
このため同農協は、今後も物産展に出品するなどして需要を掘り起こす方針。
シンガポールでの販売を担当した同農協別府事業所の常田馨所長は、「国内でさえ、市場に受け入れられるのに三、四十年かかった。海外でも同じくらい時間をかけて、ナガイモの知名度を上げていきたい」と話している。
北海道新聞 2005年7月19日
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フェアは十日間で、当初用意したMサイズ(五百-六百グラム)約千本が五日間で売り切れ、急きょ空輸した約千本も最終日に売り切れた。
台湾で人気の、ナガイモを牛乳と砂糖、氷とともにミキサーにかけた「ナガイモジュース」を客の前で作り、試飲してもらいながら販売したところ、飛ぶように売れた。
この効果で、青森産のナガイモを日本食店などに卸していたシンガポールの輸入業者が、同農協のナガイモに切り替えることを決めた。
十勝産ナガイモは、五年ほど前から台湾への輸出が本格化。健康増進に役立つ高級食材として人気を集め、現在、十勝管内の収穫量全体の約7%を占める年間約三千トンが台湾に出荷されている。同農協は、他のアジア諸国への輸出拡大を目指しており、手始めに関税がなく所得水準が高いシンガポールに照準を定めた。
ただ、もともとナガイモを食べる習慣のあった台湾と違い、シンガポールでは食習慣がほとんどないだけに、消費を生み出す販売戦略が必要になる。
このため同農協は、今後も物産展に出品するなどして需要を掘り起こす方針。
シンガポールでの販売を担当した同農協別府事業所の常田馨所長は、「国内でさえ、市場に受け入れられるのに三、四十年かかった。海外でも同じくらい時間をかけて、ナガイモの知名度を上げていきたい」と話している。
北海道新聞 2005年7月19日
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