北朝鮮や中国から輸入されたアサリの産地偽装問題で、農水省が1月中旬から進めている東北地方の流通ルートの調査が、大詰めを迎えている。農水省はこれまで日本農林規格(JAS)法違反で、九州地方や山口県の計6業者を公表し、産地表示の改善を指示。このうち山口県の輸入業者は宮城、福島県など東北にも輸入アサリを流通させていたことが分かり、東北ルートの調査はこの業者の取引先など中間流通(卸売り)4業者に絞り込まれている。
農水省は、東北の約380業者を含む全国の約4300業者を順次、調べた。5月末までに、産地表示の欠落、商品と仕入れ伝票の表示不一致など、169業者で不適正な表示を確認した。さらに、東北の4業者など全国74業者に表示違反の疑いが持たれ、行政指導などの措置を検討しているという。
東北にも輸入アサリを卸していた山口県の輸入業者は、今年2月までの4カ月間、北朝鮮産アサリを各地の卸売業者に販売。産地表示をせずに、「中国産」などと偽ったとして、農水省は今月17日、業者名を公表し、改善を指示した。
農水省によると、業者は、4カ月間に輸入された北朝鮮産アサリの3分の1に当たる約4300トンを輸入した大手で、全国の約70業者と取引があった。
このうち東北の業者は河北新報社の取材に対し、「輸入アサリと知っていたが、輸入業者からは、有明海(熊本県)で相当期間、生育したので有明産と表示してもかまわないと言われたので、有明産として販売した」などと釈明した。
だが、取材に応じた直後の2月初旬、卸売業者側は表示を一転して「中国産」と変えるなど、不自然な対応をしている。農水省はこうした経緯を把握しているとみられる。
河北新報 2005年06月29日
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農水省は、東北の約380業者を含む全国の約4300業者を順次、調べた。5月末までに、産地表示の欠落、商品と仕入れ伝票の表示不一致など、169業者で不適正な表示を確認した。さらに、東北の4業者など全国74業者に表示違反の疑いが持たれ、行政指導などの措置を検討しているという。
東北にも輸入アサリを卸していた山口県の輸入業者は、今年2月までの4カ月間、北朝鮮産アサリを各地の卸売業者に販売。産地表示をせずに、「中国産」などと偽ったとして、農水省は今月17日、業者名を公表し、改善を指示した。
農水省によると、業者は、4カ月間に輸入された北朝鮮産アサリの3分の1に当たる約4300トンを輸入した大手で、全国の約70業者と取引があった。
このうち東北の業者は河北新報社の取材に対し、「輸入アサリと知っていたが、輸入業者からは、有明海(熊本県)で相当期間、生育したので有明産と表示してもかまわないと言われたので、有明産として販売した」などと釈明した。
だが、取材に応じた直後の2月初旬、卸売業者側は表示を一転して「中国産」と変えるなど、不自然な対応をしている。農水省はこうした経緯を把握しているとみられる。
河北新報 2005年06月29日
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