原油の値上がりが続いていることで、紀南地方でも漁船が出漁を控えたり、銭湯が値上がりしたりするなど地域の産業や住民生活に影響が出てきた。関係者の多くは「今後もさらに値上がりしそうだ」と不安を口にしている。
田辺漁業協同組合によると、漁船の燃料に使われる重油や軽油は、この1年ほどで3、4割値上がりしたという。そのため、好漁が見込めない日は、出漁を控える船が目立っている。
網本成吉組合長は「今年は漁場が遠い上に水揚げが少ないため、ダブルパンチだ」と話している。
田辺市内の銭湯では11日から、1989年以来の値上げに踏み切り、利用料を20円上げて280円にした。この1年ほどの急速な原油の値上がりで、燃料の重油代だけで月に3、4万円負担が増えているという。
店によっては、営業時間を短縮したり、休日を増やすなどの対策も検討している。「原油高騰は一過性だと思っていた。田辺から銭湯が消えてしまうのではないかというほどどこも苦しい。燃料が1・5倍ほど必要な冬になるのが怖い」と悲鳴を上げている。
クリーニング業界でも、ボイラーの燃料に重油を使うほか、溶剤やハンガー、ビニール袋など石油製品を多く使うため影響が出ている。値上げに踏み切った店もある。
上富田町のクリーニング会社は「ここ最近では例を見ない高騰ぶりだ。値上げしないで済むよう、ボイラーをたく時間を調整するなど精いっぱいの企業努力をしている」と話している。
紀伊民報 2005年7月13日
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田辺漁業協同組合によると、漁船の燃料に使われる重油や軽油は、この1年ほどで3、4割値上がりしたという。そのため、好漁が見込めない日は、出漁を控える船が目立っている。
網本成吉組合長は「今年は漁場が遠い上に水揚げが少ないため、ダブルパンチだ」と話している。
田辺市内の銭湯では11日から、1989年以来の値上げに踏み切り、利用料を20円上げて280円にした。この1年ほどの急速な原油の値上がりで、燃料の重油代だけで月に3、4万円負担が増えているという。
店によっては、営業時間を短縮したり、休日を増やすなどの対策も検討している。「原油高騰は一過性だと思っていた。田辺から銭湯が消えてしまうのではないかというほどどこも苦しい。燃料が1・5倍ほど必要な冬になるのが怖い」と悲鳴を上げている。
クリーニング業界でも、ボイラーの燃料に重油を使うほか、溶剤やハンガー、ビニール袋など石油製品を多く使うため影響が出ている。値上げに踏み切った店もある。
上富田町のクリーニング会社は「ここ最近では例を見ない高騰ぶりだ。値上げしないで済むよう、ボイラーをたく時間を調整するなど精いっぱいの企業努力をしている」と話している。
紀伊民報 2005年7月13日
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