大阪府高石市の漁港で2003年9月、係留中の漁船が全焼する火災があり、府警捜査1課と大阪水上署などは、放火して漁船保険金2200万円をだまし取ろうとした疑いが強まったとして、11日午前、漁船の所有者だった同市内の漁師の男(40)と父親(65)に任意同行を求め、非現住建造物等放火と詐欺未遂の疑いで取り調べを始めるとともに、自宅などの捜索に着手した。容疑が固まり次第、2人を逮捕する方針。
漁船保険は、海難事故などに備えた漁船所有者向けの損害保険の一種だが、保険金を狙った放火事件は例がないという。
調べでは、同年9月10日未明、同市高師浜丁の「高石漁港」で桟橋に係留されていた漁船(3・8トン)から出火、船体が全焼した。消火作業中、現場近くにいた父親は、当時の府警の事情聴取に対し、「数人の若者らに花火を打ち込まれた」と説明していた。
しかし、同船には「大阪府漁船保険組合」(岸和田市)の普通損害保険(受取額2200万円)がかけられており、府警の現場検証の結果、漁船の燃料としては使われないガソリンとみられる成分が船体から検出されるなど不審点が多いことが判明。組合側は保険金の支払いを留保していた。
昨年、別の漁船で操業していた男らに対し、大阪海上保安監部が違法操業の疑いで船内を調べた際、問題の火災で焼損したはずのものと同一の製造番号の無線機と魚群探知機が設置されていたことが判明。同保安監部から連絡を受けた府警は、男らが出火前にあらかじめ無線機などを取り外したうえで船に火を付けた疑いが強いと判断、取り調べに踏み切った。
読売新聞 2005年07月11日
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漁船保険は、海難事故などに備えた漁船所有者向けの損害保険の一種だが、保険金を狙った放火事件は例がないという。
調べでは、同年9月10日未明、同市高師浜丁の「高石漁港」で桟橋に係留されていた漁船(3・8トン)から出火、船体が全焼した。消火作業中、現場近くにいた父親は、当時の府警の事情聴取に対し、「数人の若者らに花火を打ち込まれた」と説明していた。
しかし、同船には「大阪府漁船保険組合」(岸和田市)の普通損害保険(受取額2200万円)がかけられており、府警の現場検証の結果、漁船の燃料としては使われないガソリンとみられる成分が船体から検出されるなど不審点が多いことが判明。組合側は保険金の支払いを留保していた。
昨年、別の漁船で操業していた男らに対し、大阪海上保安監部が違法操業の疑いで船内を調べた際、問題の火災で焼損したはずのものと同一の製造番号の無線機と魚群探知機が設置されていたことが判明。同保安監部から連絡を受けた府警は、男らが出火前にあらかじめ無線機などを取り外したうえで船に火を付けた疑いが強いと判断、取り調べに踏み切った。
読売新聞 2005年07月11日
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