唐津市の鎮西町漁協(坂井勝博組合長、出資金3億1200万円)がずさんな資金運用を続け、貸付金9億8900万円のうち6割の5億8500万円が不良債権化していることが25日、分かった。
監督権を持つ県によると、水揚げ高の減少などもあり、収益が悪化、04年度決算では、累積赤字3億2000万円を計上。資産が負債を約1400万円上回っているため、債務超過ではないが、深刻な経営状況に陥っている。
県によると、96年には町外の非組合員に限度額を超えた貸し付けを行うなど、内規に違反した例もあった。しかし、県は「当時の財務状況は悪くなかった」として、02年度まで事実上対策を取っていなかった。
県が03年3月に業務改善命令を出した時点では、対象が非組合員だったり、事業計画が不明確なまま、ずさんな審査で通すなど、違反貸し付けが12件(総額約4億円)あった。
また、組合員の貯金のうち、約7億円を、信用事業以外の漁港整備や製氷施設建設などに投じていたことも、経営の足を引っ張った。
同漁協は今年中に信用事業部門を県信用漁連に譲渡する予定。今月30日の総会では、出資金の9割を取り崩して赤字を補てんするなどとした経営再建策を提案する。
また、現執行部は、経営悪化の責任を問うため、元組合長2人に対し、回収不能になった貸付額を損害賠償請求する方針。
毎日新聞 2005年6月26日
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監督権を持つ県によると、水揚げ高の減少などもあり、収益が悪化、04年度決算では、累積赤字3億2000万円を計上。資産が負債を約1400万円上回っているため、債務超過ではないが、深刻な経営状況に陥っている。
県によると、96年には町外の非組合員に限度額を超えた貸し付けを行うなど、内規に違反した例もあった。しかし、県は「当時の財務状況は悪くなかった」として、02年度まで事実上対策を取っていなかった。
県が03年3月に業務改善命令を出した時点では、対象が非組合員だったり、事業計画が不明確なまま、ずさんな審査で通すなど、違反貸し付けが12件(総額約4億円)あった。
また、組合員の貯金のうち、約7億円を、信用事業以外の漁港整備や製氷施設建設などに投じていたことも、経営の足を引っ張った。
同漁協は今年中に信用事業部門を県信用漁連に譲渡する予定。今月30日の総会では、出資金の9割を取り崩して赤字を補てんするなどとした経営再建策を提案する。
また、現執行部は、経営悪化の責任を問うため、元組合長2人に対し、回収不能になった貸付額を損害賠償請求する方針。
毎日新聞 2005年6月26日
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