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Blog☆HiloⅡ

若者たちのBC級戦犯裁判:野見山 剛著


著者は1982年生まれの若者ですが,祖父の兵籍簿を読んだことから,太平洋戦争の中に埋もれた記録の発掘に取り組みます。
横浜で開かれた国内唯一のBC級戦犯裁判(横浜裁判)の調査に取り掛かり,裁判記録や巣鴨プリズンの文書を読み解くことから始め,独自の取材に基いて戦争犯罪で死刑となった若い元日本兵がなぜ処刑されたのかを綴っています。
カバーの折り返しには以下の記載があります。
「1945年12月,日本を占領して横浜に司令部を置いた米第8軍は,横浜地方裁判所を舞台に,軍事裁判を開始した。扱ったケースは331件に上り,1949年10月まで約3年10か月も続いた。この裁判は一般的に,横浜裁判と呼ばれる。起訴された元日本兵らは,BC級戦犯として「通例の戦争犯罪」に問われた。戦争の法規または慣例の違反で,敵国の捕虜や占領地の民間人に対する殺害,虐待などを指す。BC級戦犯を対象とした裁判は,日本国内では横浜が唯一で,戦時中の米捕虜に対する虐待が主に裁かれた」

このBC級戦犯裁判は,東京裁判同様,戦勝国が敗戦国を一方的に裁くという全く理不尽な裁判といえます。
上官から降りてきた命令に従わざるを得なかった若い兵士の無念を思うと胸が熱くなってきます。
こうした史実こそ日本の学校の歴史の教科書に入れるべきだし,アメリカをはじめとする戦勝国にも記憶に残してほしい出来事だと思いました。
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