Julia London. 2007. The Dangers of Deceiving a Viscount. Pocket Books Romance.
以前読んだJ. Londonの作品はあまり好きになれなかったものばかりですが、切ない部分が記憶に残ってたりするんです。
ありきたりのものしか書けない作家さんとの違いははっきりしています。
今回のこの作品はDesperate Debutante3連作の3作目です。
Story:
Dialogue:
Hero:
Heroine:
Sensuality:
Lady Phoebe Fairchildはデザインやお裁縫が得意。実はMadame Dupreeの名前で密かに社交界の貴婦人方のドレスを作っていました。
自分が貴婦人であることや、姉達の結婚相手が政治的な重要人物であることなどから、まさか服を縫って売っているなんてばれたらお家の恥。
それを知っているPhoebeの雇用人はそんな彼女の立場を利用し、William Darby(Summerfield子爵)の家で住み込みで働く仕事を引き受けるよう強要します。かなりの高収入になるので。さもなければ正体をばらすぞ、と。
Phoebeは不吉な予感を覚えながらもMadame Dupreeとして子爵家へ。Williamのわがままでどうしようもない妹達のドレスを作ることになります。
WillはPhoebeの美しさと誠実さに惹かれ、Phoebeも謎めいてハンサムなWillの魅力の虜になってしまいます。でも、Willはお針子となんて結婚はできず苦悩。Phoebeも家族も守るためにMadame Dupreeとしての身分を通さなければいけないのです。
これまで読んだ勘違い・すれ違いのお話とは違って、今回は私好みの「秘密が最後にばれたら…」というやつです。
でも他の作品と共通しているのは、ヒーローがヒロインのことを拒絶し、読者も否応ながらヒロインと一緒に絶望の淵をさまよわなければいけないところでしょうか…。
私はヒーローが絶望の淵にいるほうが好きなんですけどねぇ (笑
前半はH/Hの絡みが少なくてちょっと物足りませんが、でも本人達の知らないところで互いのことが気になっているんだと想像させるものはあります。
Willの生い立ちはよく描かれていたし、彼の家族思いなところには心が温まります。
この物語の土台でもあるPhoebeの『仮面』はちょっと信じがたいですが、努力家でこれまた家族思いでもある彼女には頭が下がります。
「もうこれでしばらくはLondonの作品は遠慮」なんて宣言してた私ですが、訂正しないといけませんね
これを読んでこのトリロジーのほかの作品も読みたくなりました。
Book1: The Hazards of Hunting a Duke
Book2: The Perils of Pursuing a Prince
その他レビューしたもの:
Wicked Angel
The Rogues of Regent Streetトリロジー(+スピンオフ)のうち2冊
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いつも優しい言葉をかけてくださってありがとうございます。
ずっとウォーキングばっかりだったのに、2週間ほど前に急に走ったのと、次の日に1日中同じ姿勢でPCの前に座っていたのもいけなかったんだと思います。
「あいたた、あいたた」って言って腰を伸ばすご老人の気持ちがよくわかるようになりました…。
また復活しますんで、そのときはよろしくお願いしまーす
時節柄お忙しいのだろうな、とは思っていたのですが体調を悪くされていたとは。
腰痛はつらいですよね。
どうぞお大事になさってください。
J.Londonのこのトリロジー、翻訳とのことで☆
私もこのトリロジーは、このViscountのを読んで以来全部読みたくなったので、また機会があったら本屋なり図書館なりで手に入れようと思ってます☆
それと、Georgette Heyerが翻訳されるんですね!
ビッグニュース!
なんでこれまで翻訳がなかったのか不思議なくらいですけど、ま、いい翻訳士さんに訳してもらえるといいですね。
Heyerもボチボチ読んでますし、他にもレビューしたいものがたまっているのですが、最近忙しかったのと、腰を痛めてしまってあまりPCの前に長時間座っていられないのもあって、Goddess Blogも他のブログも何もチェックできないし、自分のブログも放置です…。
また回復したらバリバリアップしますので、お付き合い下さいナ!
ジュリア・ロンドンのDesperate Debutantesトリロジー、日本でも最近1作目の"The Hazards of Hunting a Duke"(『危険な公爵を夫にする方法』)が出版されました。
私はまだ買い物かごに入れっぱなしで読んでいないのですが、なかなか評判がいいようですよ。
The Goddess Blogsでの彼女のエントリーがけっこう好きなので、ロマンス小説の方はどんな感じか読むのが楽しみです。
ところで、2009年にハーレクイン社からGeorgette Heyerの作品が翻訳刊行されることになりました。
どの作品が翻訳されるのか、どんな装丁で出るのか、今からワクワクしています。