ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

A Lady's Guide to Rakes

2008年04月28日 | C
Kathryn Caskie. 2008. A Lady's Guide to Rakes. Warner Books.

私は初挑戦のCaskie。ちょっと期待していたんですけど、がっかり。

Story:         
Dialogue:    
Hero:         
Heroine:     
Sensuality: 


数年前にお金持ち狙いの紳士(とはいえないような男)にだまされ、結婚式の当日に教会に置き去りにされたMeredith。
すっかり社交界では顔を出せなくなってしまっていたのですが、彼女のような経験・思いを他の誰にもさせてはいけないと、Meredithは独自に女たらしの研究をし、本にして出版するため日々努力していました。
そして現在の研究題材はロンドン一の女たらしAlexander(伯爵家の跡継ぎLord Lansing)でした。

ハイドパークの上空で気球に乗り、自分が仕掛けた娼婦にAlexがどのように反応するかを観察していたMeredithですが、研究熱心さのあまり、気球が降下しすぎて落下。MeredithはAlexの上に不時着します。

ほんの数ヶ月前までは好きなことをやりたい放題で、ロンドン一の放蕩ものとしての名を馳せていたAlexですが、実はある不倫事件を機に父親からおしかりを受け、お小遣いを減らされて、マジメ人間に転身していました。

ハイドパークでMeredithと出あったことが父親の耳に入り、なぜかAlexがMeredithを誘惑したと思い込んだ父親はAlexに彼女と結婚するようにいいつけます。さもないと何も相続できないゾと脅します。

結婚だけは絶対したくないAlexでしたが、Meredithの燃えるような赤毛と透き通るような青い目や、快活な性格を思うとまんざらではありません。
彼女を自分のものにすべく、ロンドン一の女たらしの名に懸けて、Meredith誘惑に乗り出します。


                    

デビュー作Rules of Engagementが気になっていた時期があったんですが、レビューをRaquelさんちのブログで読んでもうちょっと待ってみようとと思ってたんです。
今回、3作目だし名前もよく見かけるようになったし、図書館で手に入ったしで、手に取りました。
うーん…、がっかり。
手にとってみると本が薄かったのであまり内容の濃い話は期待してなかったのですが、それでも、ねぇ。短編だって読後にため息が出るようないいお話しはあるじゃないですか…。




ネタばらし
ネタというほどのものじゃないんですけど。
ヒロインのMeredithは、堅実だけどケチで商売のことしか頭にない商人のMr. Chilltonと結婚するんだ!と意気込んでいるのに、色々あってAlexと一夜を共にします。
そこでChilltonは真実を知らなくても、交際中に他の男性と寝たんだから、Chilltonに正直に話すか、そうでなくても彼とは一切縁を切るのが普通だと思ったんです。
でも、さらにさらに、婚約してからもAlexとまたそういうことがあったにも関わらず、自分のRespectabilityのためにChilltonとの結婚を何が何でも実現させようとするMeredith。
同情もなにもあったもんじゃぁありません。
ChilltonもMeredithのことをは愛していたわけじゃないけど、それでもMeredithに対して失礼なことは一切しなかったし。

もうひとつ、Meredithを女学校時代からいじめていた女性がいるのですが、この仲直りの展開もかなり信じがたいものでした。
読んでいてバカバカしかったです。









(ネタばらしおわり)



アマゾンでは高評価です。
私には不満足の1冊。ヒーローはナルシストで、ヒロインは自分のことしか考えてない自分勝手で幼稚な人。お話自体もありふれた筋です。
他にもっといいお話ならたくさんありますよ。


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2 コメント

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Unknown (Raquel)
2008-04-28 08:09:24
Kさん、こんにちは。

そう、あれ以来 Caskie は二度と読まないぞ!作家になりました。
RTでは妙にいつも評価がいいんですが、ロマンスファンのブログなどで話題になってるの、一度も見たことないんですよ。(面白くなかったってレビューは見たことあるけど)
Amazon の☆の数は、前に monaka さんのコメントにもありましたが、信憑性が薄いな~と思ってます。(特に、評価10個以下で☆の数が平均4以上とか)

"Rules of Engagement"を越えるムカツキ本には、そういえば出会ったことないかも。
あの本、ジョークのセンスが全くあわない人に、「わたしのジョーク、面白いでしょう?」と、延々独りよがりのつまらないギャグを聞かされるみたいな苦痛だったのね。
RT のレビューアーチョイスで"Favorite Funny"に選ばれてたのを見て、西洋人のユーモアセンスって。。。と思いました。
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Re: Raquelさん (K)
2008-04-28 09:58:12
Raquelさん、おはよーございます!

Raquelさんのあのレビュー、よく覚えてます(笑

そうなんですよね。レビュー系のサイトでなら結構話題になってるCaskieですが、個人のブログなどでは反応はイマイチですよね。

アマゾンの評価は当てにならないですね~。
レビュー者数が多ければ、いくらか参考にはなるんでしょうけどね、ホント。

それにしても、Caskieを大絶賛するファンの方の好み、理解しがたいです…。


>西洋人のユーモアセンス
北米の、かもしれません…。
うちの旦那はいつもアメリカンジョークはくだらないから笑えると言っているんですけど、私も北米のユーモアセンスって独特だなーと思ってます。
RTは北米発信のサイトですよね。
Favorite Funny...^^;
北米のロマンス読者のユーモアセンスのレーダー内なんでしょうねぇ…。

今回のLady's guideも、レビューなどでは作者のユーモアが絶賛されていたのですが、私には何がおもしろいのかさっぱり。
(わかるけど、これをおもしろいと思う人の神経がわかんないです)

話の筋も、自分の知性を試されているようで腹が立つ一方でした。

Raquelさんのあのレビューを読んで、1作目は躊躇して大正解でした。
今回の3作目も改善の様子は見られなかった、ということで、Caskieはこれからは私のリストからもはずれることになりますね…。
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